BARをもっと、カジュアルに。 蔵前〈Stage〉のバーテンダー・斉藤 一徳さん〜児島麻理子の「TOKYO、会いに行きたいバーテンダー」〜 LEARN 2021.09.06

お酒業界での広報歴12年!児島麻理子が、実力派のバーテンダーをご紹介します。第32回目の登場は、蔵前〈Stage〉斉藤一徳さん。ものづくりの街、蔵前で新しいカクテル文化を発信しています。

本日のバーテンダーは…斉藤 一徳さん

蔵前 Stage

斉藤 一徳
■バーテンダー歴:4年半
■生年月日:1992年4月1日
■星座:牡羊座
■血液型:A型
■趣味:コンブチャ作り。6年前くらいから続けてます。

蔵前の通りでひときわ目を引くライトブルーのエントランス。ブティックのような趣きがある入り口を覗くと、見えるのはなんと大きな蒸溜機。「TOKYO RIVERSIDE DISTILLERY」と描かれたここは、まさにクラフトジンを作る蒸溜所を備えた建物です。ここ東京リバーサイド蒸溜所の特徴は、これまで価値が見出されてなかった食材にスポットを当て、エシカルな商品を生み出しているところ。日本酒の酒粕も、カカオハスク(皮)も、賞味期限が迫ったバドワイザーさえも、ここでは鮮やかにスピリッツに変化します。

蔵前 Stage

「誰かに見つけられていなかったから日の目を浴びなかった、という素材をアップサイクルして、新しい価値を出すということは社会的に意義があるし、時代的にもいいなあと。話を聞いてすぐに一緒にやりたいなと思いました」。
そう語るのは、2Fのバー〈Stage〉でカクテルをプロデュースした斉藤一徳バーテンダー。蔵前のホステル〈Nui.〉で、バーテンダーとしての研鑽を重ねてきました。下町情緒がありながらも、羽田にも成田にも電車で1本で、普段は外国人居住率も高い蔵前。ブルックリンとも称されるイノベイティブなモノづくりの街で働いてきた斉藤さんには、海外に長く住んでいたような独特の雰囲気が漂います。

蔵前 Stage

「この街にいると、自分で移動する時間やお金をかけなくても、この先いろんな面白い人が集まってくるだろうと思って、蔵前で働くことを決めたんですよ。イギリス、オーストラリアの方が多いですが、中東、エジプトなどいろんな国の人と会いましたね」。
そんな海外の人が来たときに引きになるのは、やはり日本オリジナルのスピリッツ。クラフトジンがブームになる中で、日本の酒粕を使ったジンはきっと試してみたいものになるはず、という勝算を斉藤さんは持っています。
「ここではエシカル・スピリッツのレギュラー商品それぞれに合わせたシグネチャーカクテルを用意しています。バーの間口を広げたいという想いがあるので、味は複雑すぎず、メニューとしても想像できるものを揃えているんです。上にハーブガーデンもあるので、摘みたてのハーブも入れられますし、“farm to cocktail”というような感じでやりたいですよね」。

蔵前 Stage

言葉の通り、カクテルメニューには「梅マティーニ ハイボール」「モダン レモン サワー」など、知っているワードがある安心感が。ただし、シンプルそうに見えて、一筋縄ではいかないのが斉藤さん流です。
「梅マティーニハイボールは、昆布とカツオの出汁成分を使った旨味ビターズや和歌山の梅を使っているんです。見た目も日本の庭園っぽく、赤い梅に青紫蘇を乗せていたり、そんなデザインにしてます」。
1杯のカクテルから広がる風景。グラスに込められた想いを読み取るのも、カクテルらしい楽しみ方です。また、〈Stage〉のもう一つの魅力はジンに合わせたフード(白鳥翔大さん共同監修)の数々。蔵前流のフライドチキンKFCや、真夜中のふたくちバーガーなど、こちらも一捻りしたメニューが揃います。世界に発信できる力を持つ東京のバーが、また一つ現れました。

ハナコラボからの質問
Q.「自分の好きなカクテルはどう見つけたら良いでしょう?」

A.「今まで食べたり、飲んだりして好きだったものはこんなものです、というようなことをバーテンダーに伝えてみてください。ジンの場合は、こんな香水が好きです、というようなこともカクテルを出すヒントになりますよ」。

このお店のこの一杯「ホワイト ネグローニ」

「ホワイト ネグローニ」1,200円
「ホワイト ネグローニ」1,200円

エシカル・スピリッツ〈LAST -ELEGANT-〉を使用。ジンベースのクラシックカクテル「ネグローニ」のホワイトバージョン。ハイビスカスやラベンダーで香づけられた〈LAST -ELEGANT-〉に合わせ、屋上のハーブ園から摘んだセージとラベンダーを乗せて、より華やかに。

お酒と楽しむ一皿「えびチリ 2.0ver.」

「えびチリ 2.0ver. (白鳥翔大 監修) 」1,000円

ジンのための逸品料理としてラインアップされている進化系のエビチリ。発酵させたトマトジュレや生姜、ハイビスカスを、フリットにして衣をサクサクにしたエビと合わせ、サラダ仕立てに。自家製の発酵一味唐辛子などのスパイス使いが、ジンの味わいを増幅させる。

斉藤さんのいるお店はここ。

蔵前 Stage

元は印刷工場だった建物のフレームを生かしたインダストリアルな空間。コンクリートの壁や、植物やボトルが飾られたスチールのラックなど、ラフに飾られた内装が心地よい。1Fはジンの蒸留所、屋上にはハーブガーデンがある。

■東京都台東区蔵前3-9-3
■050-3160-2428
■18:00~23:00 
■月曜休
 ※現在は緊急事態宣言に伴い休業中。再開の際にはInstagramなどで告知。

斉藤さんの音声はこちら

【本日の一言】
注目のエシカル・スピリッツ蒸留所併設のバー。

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