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花井悠希の朝パン日誌 vol.14 2018年幕開けを飾る特別なパン…〈エーグルドゥース〉と〈奈良ホテル〉 Learn 2018.01.15

皆さま、明けましておめでとうございます。今年も元気に、欲に忠実に(!?)朝パン食べ進めていきます!どうぞよろしくお願いします!

新年最初の投稿は今食べなきゃ!なガレット・デ・ロワから始めましょう!

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笑顔を届ける運試し…〈エーグルドゥース〉の「ガレット・デ・ロワ」

東京は目白にある大人気パティスリー〈エーグルドゥース〉。私もファンの1人で、中でも生ケーキの「カスレット」や塩キャラメルクリームのシュークリーム「シャンティ キャラメル」、スティックケーキの「ケーク・オ・キャラメル」は、食べる度に驚きを与えてくれる美味しさにメロメロです。

そんな〈エーグルドゥース〉さんで、私が密かに毎年楽しみにしているものがあります。それが、この「ガレット・デ・ロワ」!!マロンやリンゴ入りなど4種類ほどバリエーションありますが、いつも1番シンプルなこちらを選んでいます。

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ショーケース内で輝くケーキ達にも負けない抜群な品の良さ。キリッと端正で、且つ気品溢れるルックスは王子様としかいいようがありません(←さすが「王様のお菓子=ガレット・デ・ロワ」!)

「ガレット・デ・ロワ」のお楽しみといったら、中に入ったフェーブと呼ばれる小さな陶器での運試し。切り分けられたピースにフェーブが入っていた人は王冠をかぶり、「王様」「女王様」として皆から祝福を受け、一年幸運に恵まれると言われているのです。

フェーブが入っているので恐る恐る包丁をいれます。ナイフを入れる時のパリパリパリという小気味よい音から、はぁ、もう美味しい。美味しいが約束されている音がします(必聴です!)。こうも魅力的な音を聞かせてくれたらはやる気持ちが抑えられません(でも手は慎重をキープ)。トップは鏡面仕上げ。美しく砂糖コーティングされて照り照りツヤツヤしています。このコーティングのおかげでパイのサクサク感が長く保たれるのですね。

一口食べて、思わず唸ってしまいました。なんて雑味が一切ない食べ物なのだろう。有り余る甘み、有り余るコク、有り余る油分。多かれ少なかれあることが多いと思うのですが、こちらにはそんなはみ出るものが一切ありません。

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パイの一層一層にピンと張りつめた緊張感があって、層の間には静かな空気がシンと閉じ込められています。そこにパリパリと共鳴させながらパイは崩れていく。確かにバターのコクや旨みをたっぷり感じられるのに、このピシッとした口当たりのせいなのか、受ける印象も余韻も清々しいのです。なんと気高いパイなの。

そして内側はまた違うストーリーが始まります。アーモンドクリームは、しっとり甘やかにゆったりと解けます。優しいタッチで描かれた甘美な夢をスローモーションで見ているよう。洋酒はほんのり香り、奥行きを出していますが、あくまでも甘いストーリーの中でのこと。決してあらすじを変えてしまうようなことはしないと約束してくれます。そこにパイがサラサラと効果音を加えて、物語はエンディングへ。最後に残った外周の部分。とうとう来ました、クライマックス!大きく頬張ればわさわさわさわさ、サワサワと口内で揺れるバターの甘みと香ばしさ。その味わいのふくよかさにすっかり心を持っていかれます。壮大なフィナーレ。

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|ちなみに私は女王様にはなれませんでしたが、出てきたフェーブはこちら。エクレールシトロン|

〈エーグルドゥース〉では1月中旬まで「ガレット・デ・ロワ」を店頭販売していて、予約すれば1月末まで購入可能だそうです。(電話で確認しました!)1年の始まりに家族や友人達と、美味しい運試ししてみませんか?

クラシックホテルで朝食を…〈奈良ホテル〉の「フレンチトースト」

〈奈良ホテル〉は創業100年を超えるクラシックホテル。外観からロビー、お部屋まで至る所に歴史を感じる空間は、古き良き時代にタイムスリップしたような感覚を味わえてどこを切り取っても素敵がいっぱい。実家の三重から車で2時間ほどで行けるのもあり度々伺っていて、今回はお正月に行ってきました。

そしてこのホテルに私が惹かれてやまないのはもう一つ理由があります。それは、メインダイニングルーム〈三笠〉での朝食なんです。

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|茶がゆ定食も人気なのですが、私はいつもフレンチトーストをオーダー。|

ここのフレンチトーストが1番好きかもしれない。半生ぷるぷる系フレンチトーストは少し苦手、ジュワッと卵液が出てくるジューシー系はもっと苦手、でもパンがしっかりしすぎているのも……というややこしい私の欲求すら簡単に飛び越えて感動を与えてくれるのです。

端から端、隅々まで染み込まれされた卵液は、柔らかくトロトロであって、決してドロドロではない、むしろふわっと感もプラスされている絶妙な火入れで仕上げられています。ボソボソ感とは無縁の、どこを探しても均一で細やかな口溶けの生地。目にも美しい焼き色はカリッと香ばしい。

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真っ白に覆う粉砂糖に怯むことなかれ。食べるとしゅんと粉砂糖が口内で溶け淡い甘さが広がるけれど、フレンチトースト自体がとても甘さ控えめなので、そのピュアな甘みと綺麗に馴染むんです。なんともいい関係!

1枚はたっぷりの粉砂糖で頂いて、もう1枚はメープルシロップをたらり。

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シロップをつけても、後味はさらっとあっさりしていて上品な印象のまま食べ終われるのは、やはりちゃんと甘みが計算された生地のおかげなのでしょう。

接客も丁寧で、お料理もどれもこれもビシッとキマッている。朝からとても気持ちのいい時間を過ごせました。

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|美しさ100点、トロトロ度も100点のオムレツ。|

このダイニング〈三笠〉の、時を刻んできた風格と興福寺の五重の塔が間近に見える古都奈良の朝の景色もあいまって、新年にふさわしい、忘れられない朝パンになりました。

奈良旅行の際にはぜひ訪れてほしい朝食です。

新年初の朝パン日誌ということで、新年っぽくめでたい感高めでお届けしました。春日大社にお参りに行くもよし、奈良公園で鹿に追いかけられるもよし、奈良旅行は(京都より人が少ないのもあって)まったり楽しめて個人的にオススメです。〈エーグルドゥース〉のガレット・デ・ロワはお早めに!

今年も#朝パン日誌 をよろしくお願いします!!!

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