京都のモーニングで〈朝食ドーナツ〉が食べられる店2つ FOOD 2024.02.21

京都の朝に寄り添う大事なモーニングスイーツこそドーナツ。9時オーブンの新進のカフェとおやつのお店を紹介します。できたてドーナツが一日のはじまりのパワーチャージを約束してくれる。

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MARTIN

「姉が嫁いでから通い続けて10年以上になるポートランドは大好きな街。朝も早くて、ちゃんとモーニングを食べて一日が始まる。その雰囲気を伝えるカフェをと考えたとき、ドーナツは欠かせないと。なにしろアメリカのおやつといえばドーナツ。ちょっとした朝ごはんに食べる人も多いんですよね」と店主の恒岡見さん。自分たちもおいしいと思えるものを作りたいと試作を重ね、オープン時に間に合わなかったという話からも気合いの入りぶりが伝わってくる。

ドーナツ「メープルベーコン」400円。
ドーナツ「メープルベーコン」400円。

かくして完成したイースト生地のドーナツは、トッピングやクリームを受け止める、ふわもちの素朴な味わい。穴あきと穴なしの2種類が揃う。穴あきタイプはメープルシロップにベーコンチップをトッピング、胡椒を味のアクセントにした甘じょっぱさが新鮮。「日本では人気がないかなという予想を、いい意味で裏切ってくれて」と恒岡さん。定番のカスタードや、レモンクリームなど季節のクリームをオーダーごとに詰める穴なしタイプは、カラフルなチョコスプレーを飾って現地感を演出。

モーニング&ブランチメニューとして、「アボカドトーストプレート」1,600円などがある。
モーニング&ブランチメニューとして、「アボカドトーストプレート」1,600円などがある。

アボカドトーストやパンケーキ、ラズベリージャムとチキンのチーズサンドなど、9時から14時半までオーダー可能なモーニング&ブランチメニューも充実。食後にドーナツという組み合わせも楽しませてくれるのだ。「マーティンは姉の嫁ぎ先の苗字。家に遊びに来てもらうようなもてなしを」の言葉が嬉しい。

MARTIN

住所:京都府京都市上京区荒神口通河原町東入ル亀屋町128
TEL:なし
営業時間:9:00 ~ 17:00(ブランチ14:30LO)
定休日:月休
席数:19席

2023年7月オープン。ドーナツは終日オーダー可能。現在はイートインの提供のみ。

お菓子つくる

季節のフルーツをふんだんに使い、幾重にも味や食感が重なるパフェが人気を誇るおやつの店。店主の伊藤龍二さんは料理と菓子、両方の修業と経験を重ね、自らの店を構えるにあたっては大好きな甘いものを主役に選んだ。

「つくるのドーナツ」330円、紅茶550円。おやつの週も、おやつにプラスでオーダー可能。
「つくるのドーナツ」330円、紅茶550円。おやつの週も、おやつにプラスでオーダー可能。

ドーナツはホットケーキとともに、朝食のために作られたメニュー。「イタリアでの修業時代、現地の人が甘いものを朝食に食べているのを見て合理的だと感じました。いつか朝食を提供する店を開くならこれだと」と伊藤さん。ナポリで教えてもらったボンボローニという揚げ菓子を元に、レシピを構築したというドーナツは存在感たっぷり。見た目からもおいしさが伝わってくる。「通常は強力粉と薄力粉を使うところ、薄力粉だけを使い、混ぜて混ぜて極限までグルテンを引き出します。ピークを過ぎるとグルテンの力は落ちてしまうので、そこを見極めて、ストレスを与えないやり方で発酵させています」という。膨らみ方が不揃いなのも、その発酵方法ゆえ。まわりにはたっぷりの砂糖をまぶして、気取らない仕立てに。弾力がありながらふかふか。その食感が心地よくて、口のまわりが砂糖だらけになるのも厭わず頬張りたくなる。

モーニングにはホットケーキ860円や、オープントースト(卵と生ハム)が。
モーニングにはホットケーキ860円や、オープントースト(卵と生ハム)が。

2023年の夏からは朝食と喫茶の週、パフェがメインのおやつの週と、2つの営業スタイルを取り入れた〈お菓子つくる〉。ドーナツは朝食にはもちろん、おやつの週でも用意されているから、安心して足を運びたい。

お菓子つくる

住所:京都府京都市上京区瑞光院前町36-2
TEL:075-205-3878
営業時間:朝ごはんと喫茶の週9:00~15:00頃(14:15LO)、おやつの週10:00~15:30頃(14:30LO)
定休日:月火休ほか不定休 
席数:6席

2021年6月オープン。

photo_Kunihiro Fukumori text_Mako Yamato

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