本山順子の迷子のお守り〜お寺と神社、お散歩アラカルト〜 日本三大聖天の一つ、埼玉県熊谷市〈妻沼聖天山〉へ。豪華絢爛な装飾は必見! LEARN 2020.05.16

モデル・本山順子が神社仏閣、教会や寺院を国内外問わずご紹介する本連載。第49回目は埼玉県熊谷市の妻沼を街詣で。〈妻沼聖天山〉へ参拝してまいりました。日本三大聖天の一つともいわれており、「埼玉日光」とも呼ばれるほどの細部まで見事に修復された、豪奢な装飾は必見です!それでは早速!詣でましょ〜う!

福岡 別格本山南蔵院

本殿まで3つの門が続きます。国宝に指定されている〈歓喜院聖天堂〉以外にも国指定重要文化財がずらりと並びます。

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最初の門は貴惣門。目を見張るような繊細で大胆な彫刻がふんだんに施されており、その美しさに思わず声が漏れ出てしまいます。貴惣門の最大の特徴は3つの屋根の破風で構成されており、日本に現存するのはこちらを含めて4棟だけなのだとか。

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貴惣門を抜けると、右手に斎藤別当実盛像がお目見え。なぜ筆と鏡を持っているのかというと、73歳(!)だった将軍実盛が「最後こそ若々しく戦いたい」という思いから、白髪の髭と頭を墨で染め、「篠原の戦い」に赴いたからなのだそう。涙無くしては語れない最期の様子は、『平家物語』や歌舞伎『実盛物語』などとして数多く語り継がれています。

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3つ目の仁王門を抜けた先に摩尼車を発見!回転させた数だけお経を唱えるのと同じ功徳があるとされているチベット仏教で用いられる、ありがたい仏具。私も回転させていただいたのですが、とっても重い!ですが、これで功徳が積めるのであれば…なんのそのです!

福岡 別格本山南蔵院

正面には立派な拝殿。先ほどご紹介した将軍実盛公が「大聖歓喜天」を御本尊として祀ったことが始まりとされています。歓喜天様はヒンドゥー教のガネーシャが起源で、象の頭を持たれてるというとピンとくる方もいらっしゃるのではないでしょうか?そのため良縁を求めて参拝される方が多くいらっしゃるのだとか。

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左手の通路を抜けていくと「夫婦の木」「平和の塔」「平和橋」へと続き、風が優しく吹き抜け、不思議と気持ちがすっきりしてしまうような清々しい参道が続きます。あまりに素敵な空気に思わずパシャリ。

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いよいよ歓喜院聖天堂へ!絢爛豪華とはこのこと!言葉を失うほどの美しさです…!秘仏である御正躰錫杖頭が納められており、保存修理の総工費はなんと13億5千万円!そのうち3億5千万円は信徒の寄付によるものだそう。時代を超え、宮大工さんたちの根気強い丁寧な仕事により現在に蘇った色鮮やかな彫刻の数々。いや〜是非その目で見ていただきたい…!

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どこもかしこも本当にクラクラするほど美しいのですが、なかでも印象的だったのが奥殿の北側のこちら。毘沙門天が吉祥天と弁財天の双六の様子を眺めているのですが、あまりに熱中し過ぎて天邪鬼を踏んづけるのを忘れてしまい、天邪鬼がのびのびとしている彫刻なのだそう。他にも思わずクスリとしてしまうような彫刻がたくさんあり、神様がのんびりできるような平和な世であってほしいという願いが、ひしひしと伝わってきました。

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妻沼聖天山を後にしてやってきたのは「聖天寿し」。ここ妻沼地区に200年以上も伝わる言わずと知れた名物だということで、お昼は迷わずこちらに♪なんと境内の中にお店があるのです!

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想像の何倍も大きいおいなりさん。形状が細長いのも特徴的です。気になるお味は…!お揚げにあま〜いお出汁がたっぷりと染み込んでおり、噛むごとにジュワッとジューシー!お邪魔したこちら以外にも2軒あるらしいので、食べ比べをして楽しむのも良いかもしれませんね♪とっても美味しかったです!御馳走様でした♪

リフレッシュとはこのことをいうのか!というほどにすっきりとして優しい空気をはらむ〈妻沼聖天山〉。不思議と心がポカポカ温まるようなとても素晴らし参拝をさせていただきました。機会があれば是非またお伺いさせていただきたい…!最近は新型コロナウィルスの感染拡大が続く中、外出が難しい状況が続いています。すぐに行けなくても収束した後にお参りに行きたいと思いを巡らせていただければ幸いです。それでは皆様も良いお参りを〜!

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