
日帰りでも、泊まりでも。鎌倉 Magazine No. 1135 2017年06月08日 発売号
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日帰りでも、泊まりでも。
鎌倉
佐藤栞里 いまでも鎌倉に通う理由
まずは江ノ電に乗って、のんびり海ぎわ散歩。
江の島は、もう目の前。探検気分で、いざ上陸!
せっかくの鎌倉だからランチも奮発しちゃお!
食べたら歩く山道を。厳選!鎌倉ハイキング。
鎌倉のスイーツたちが和も洋もパワーアップ!
帰るにはまだ惜しい!地元御用達の店で晩ごはん。
せっかくだから鎌倉ステイ!暮らすように泊まってみる。
泊まった人だけが味わえる。新鮮!鎌倉で夜呑み。
早起きして鎌倉の朝を全力で楽しむあれこれ。
おいしい思い出をお持ち帰り。
またね鎌倉!おみやげリスト。
Kamakura Story
1[映画]で観る
海も山も、雰囲気のある寺も。だから鎌倉はロケ地でも人気。
2[小説]で読む
友達のお祖母さんの長谷の家で過ごした時間を想起させる3冊。
3[マンガ]で読む
漫画の中で数々描かれる風景に、鎌倉暮らしをひととき体感。
KAMAKURA MAP
鎌倉からひと駅の街
逗子・葉山の地元流の楽しみ方。
[特別付録]
鎌倉寺社カード
他の号
掲載店舗
その他専門店 鎌倉 浪花家たい焼きの老舗、麻布十番〈浪花家総本店〉で12年間焼き方を務めた栗原康至さんが、暖簾分けで鎌倉に開いた店。行列せずして入手できないあの名店の味を継承するたい焼きが鎌倉で買えることも感動だが、暑い季節はかき氷も必食。十勝産小豆を8時間かけて炊き上げる粒あんの染み入るようなおいしさが堪能できるシンプルな「氷あずき」もいいが、イチゴの自家製ソースと粒あんを合わせた「生イチゴあずきミルク」や、酒粕とラムレーズンの芳醇な味わいが広がる「酒粕クリーム」など新作が目白押し。一丁焼きのたい焼きとともに、かき氷へのこだわりも総本店のDNAが受け継がれている。
ビストロ Wine & Food Spiritワイン専門店〈湘南ワインセラー〉によるビストロが開店して半年。オーナーソムリエの花里誠一(はなさとせいいち)さんが選りすぐった自然派ワインを楽しめると地元でも話題に。希少なワインや注目の作り手の一本も、リーズナブルな価格でスタンバイ。ハーブやスパイスでメリハリを効かせた料理、インポーターから引っ張ったとびきり上等なチーズやハムとのマリアージュで、おいしさは三倍増しに。グラスは常時赤白各5種600円~で、その日のお勧めを黒板に記載。ボトルはショップ価格+1,000円で提供。
イタリアン Vicolo2016年の夏に小町から御成町に引っ越ししたここは、自家製のおつまみ、パニーノなどのほか、厳選されたイタリア食材を扱う、街のバール的なお店。朝から夜まで時間を気にせず、同じメニューがいただけるとあって、カウンターはいつでも大にぎわい。コーヒーはもちろん、ワインやビールも朝からどうぞ! 切り盛りするのは、イタリアのボローニャに7年ほど暮らしていた真智子さん。季節のものを合わせたつまみや、即興で作る気まぐれパスタは、小腹が空いた時におすすめ。自家製のスイーツさえもつまみになるのが、真智子さんの腕のすごいところ。ちょこっと飲んで食べたい、なんてときにもいいですよ。
カフェ vuori海産物問屋の倉庫を独自の美意識でみごとにリノベーションした空間に、古材の天板のテーブルやチャーチチェアが並ぶ。オーナーの岡田咲耶子さんと旦那様の2人で作り上げた、穏やかな空気が流れるカフェだ。店の顔となるのは、ガレットや焼き菓子などの手作りスイーツと、ネルドリップで丹念に淹れる雑味のないコーヒー。それらを店主が惚れ込んだ村木雄児さんの器が引き立てる。6月中旬からは大人気のかき氷も登場。ランチをやらず、純粋にデザートだけ出す店は、鎌倉でも実は希少。スイーツを頬張りながら、ゆったりと時を過ごせる贅沢な場所だ。
ベーカリー 湘南堂創業81年。現在のご主人で三代目という洲鼻通りの老舗のパン屋さん。ほんのり甘く、しっとりした生地に包まれるのは、あんこ、クリーム、カレー、焼きそば、シュウマイなど、魅惑的なものばかり。土日には、地元〈浜野水産〉の釜揚げしらすを使ったしらすピザ(170円)も(しらすがとれた時のみ)。焼きたてのふわふわがずらりとそろう11時を目指そう。
カフェ しまカフェ 江のまる年季の入った梁や土壁、木枠の建具に古いガラス、ゆったり流れるハワイアン。ここでくつろぐために江の島を訪れる人もいるカフェは、かつての土産物屋が都内から移住してきた店主夫妻の手で生まれ変わったもの。ほどよい苦味と酸味でコクがあるカリブ産のコーヒーと手作りのスイーツは格別の味わいだ。中でも初夏のイチ押しはレモンクリームパフェ550円(税込)。果汁を搾りこんだクリームはピール入りで、ほろ苦さと澄んだ酸味がさわやか。
懐石料理 鎌倉前 魚源江戸前ならぬ鎌倉前と銘打っているのは、店主の長尾眞理さんが目の前の海で獲れる魚介にこだわり抜いているから。三浦から小田原まで満足いくものが見つかるまで漁港をめぐり、魚を仕入れるのが長尾さんの日課だ。そうして入手した新鮮きわまりない“鎌倉前”の魚を、正統派会席料理へと仕立てていく。しかも、最初の「口取」から、最後の「水菓子」まで10品も登場するコースが昼も夜も3,900円という驚きのお値段。後半で登場する煮魚は、お頭付きが丸々1尾のことも。また、この煮魚の甘辛のバランスが絶妙で、もうお腹が一杯でもぺろりと食べられてしまう。要予約。
フレンチ ラ・ヴィフランスの〈ポール・ボキューズ〉で修業後、ひらまつグループで23年間腕をふるってきた池田正信さんが鎌倉に店を構えたのは2年前。三島の契約農家が作る有機無農薬野菜と鎌倉野菜をふんだんに使ったフレンチが評判を呼び、今や地元美食家の定番レストランに。神経締めの達人と呼ばれる人から魚を仕入れるなど食材にはとことんこだわり、それを余韻の長い一品に仕上げていく。手をかけた料理の数々は、まさに熟練のフレンチの醍醐味。フルコースを食べて満腹になってもお腹はすっきり。翌日も決してもたれないのがうれしい。予約が望ましい。
割烹 奈可川今年で創業43年。文壇史に大きな足跡を残した小林秀雄や永井龍男、立原正秋など鎌倉文士が行きつけにした、由緒あるカウンター割烹である。現在はランチ営業もしており、しらす丼や幕の内弁当を提供。夜は、地元の漁師から届く地魚や、築地から仕入れる全国各地の魚介を生かした料理でもてなす。御年80歳の大将と息子さんが作る絶品料理に舌鼓を打ちながら、接客担当の気さくな女将さんや娘さんと話に花を咲かせてみては。
カレー アナン邸インド人のアナンさんとバラッツさん親子が営む〈アナン邸〉は、インドからのスパイスを中心にオリジナルにブレンドした調味料がそろうお店。カレー用スパイスとレシピがセットになった「インドブック」(610円~)は、発売からなんと35年も経つのだそう。しょうがや山椒など、日本のものを合わせたスパイスソルト(650円)も人気です。