新しい趣味にクラシック鑑賞がおすすめ!新星ギタリスト・朴 葵姫さんが語るクラシックの魅力とは?
2019.04.09

国内最大級のクラシック音楽の祭典へ行こう。 新しい趣味にクラシック鑑賞がおすすめ!新星ギタリスト・朴 葵姫さんが語るクラシックの魅力とは?

春爛漫の東京・上野の街を舞台に、オーケストラやオペラが楽しめる音楽の祭典「東京・春・音楽祭」が今年も開催。上野に点在するコンサートホールはもちろん、美術館や博物館でのミュージアム・コンサート、屋外での無料コンサートもあり、一流の演奏が気軽に楽しめるクラシックイベントです。そこで今回は「東京・春・音楽祭」に出演するギタリストの朴 葵姫(パク・キュヒ)さんにインタビュー。音楽を始めたきっかけから、Hanako世代のクラシックの楽しみ方まで教えてくれました。

齋藤久美子 / ライター(mogShore)

「おでかけ、グルメ、育児ライター。趣味は食べ歩き。最近の楽しみは何もない休日に子供と一緒にふらりと遊びにでかけること。」

齋藤久美子
  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア
  • LINEでシェア

朴 葵姫(パク・キュヒ)さんってどんな人?

今回インタビューに答えてくれた朴 葵姫(パク・キュヒ)さんは国内外で活躍する今注目のクラシックギター界の新星。ギタリストの押尾コータロー氏が初めて同業のギタリストの為に楽曲を提供した人物としても話題です。そんな朴さんが音楽家を目指すきっかけは何だったのでしょうか?

「3歳の頃、母が通うギター教室についていって、母がレッスンをする隣でギターやハンドベルで遊んでいたんです。それで、そのまま自然と始めた感じですね。でもその割にはギターが大好きで、5歳で韓国に戻ったときも自分の意志で“ギターを続けたい!”と言って教室を探しました。その頃からギターを手放すことなく弾き続けていますね」。

そんな朴さんがプロを意識し始めたのは小学校3年生の頃。プロの演奏家のCDを聞いているうちに、それまではただ好きでギターを弾いていただけだった朴さんが“将来はギタリストになりたい”と強く心に抱くようになったそうです。
「ギターの素朴な音が好きだったんですよね。ギターと友達感覚で付き合ってきたのもあって、無意識のうちに私はずっとギターを弾いていくっていう気持ちを持っていましたね」

その後は東京音楽大学を経て、ウィーン国立音楽大学を首席で卒業。数々のコンクールで受賞し、現在ではアルバムをリリースするたびにクラシックギターとしては異例のヒットを飛ばすなど、世界から注目される存在です。

クラシックは絶対生演奏で聴くべき!

朴さんが多くのジャンルの中からクラシックを選択したのは、たまたま通っていた教室がクラシックを専門とする場所だったから。ごく自然な流れでクラシックギターへの道へと進んでいきました。

「クラシック音楽は飽きずにずっと聴いていられる。特にクラシックの器楽曲は深く心を落ち着かせてくれます。勉強とか自分のやりたいことに集中するときにも聴いていますね」。

さらに朴さんが語るクラシックの魅力は曲調の“美しさ”。「私は美しい曲が好きなんですが、クラシックにはその要素がたくさん入っているんです。音色、メロディー、和音、そいうものが全部合わさって最上級の美しさを感じさせてくれるんですね。こういうのってほかのジャンルにはなかなかないんじゃないかなって思います。自分基準なんですけど(笑)」。

その中でも生で聴く演奏には特別なものがあるといいます。
「機械を通して録音するCDと生演奏は、耳に入ってくる音色が全然違います。演奏するホールによっても音の響き方が変わるし、なによりフィルターを通さず直に耳に届く音を聞いた時の感動といったらもう! あと、私はコンサートに行くと演奏者の表情を見るのが好きなんです。眉間にしわを寄せてたり、高ぶって力強い顔つきになったり、そういう細かい変化を見ながら聞いているうちに曲の中にどんどん引きこまれていくんですよね」。

ギター演奏には爪のお手入れが欠かせない!

コンサートやメディア出演のために一年中国内外を飛び回る朴さんも、Hanako読者と同じアラサー世代。ポーチの中身を見せてもらうと意外なものが入っていました。

液体絆創膏と強力接着剤と爪やすり2本が出てきました。
「ギターって爪で弾くので、爪にちょっとでも傷があると雑音につながるんです。だから爪の手入れ道具は必需品。本番があるときもこの青くて長いヤスリ(写真右)で5秒前までずっと磨いてます(笑)」
へ~!! ギターを自分の爪で弾くなんて、驚いた人も多いのでは?朴さんは自分の爪を使いますが、元々爪が柔らかいギタリストは付け爪を装着して弾く人もいるのだそうです。

ちなみに朴さんのお気に入りは、こちらのガラス製の爪やすり。チェコ製のものをもう何年使っているそうで、「これが一番!」だといいます。

ではヤスリ以外のものは何に使うのでしょうか?
「まず液体絆創膏は、弦の上を手でかき鳴らすような曲を練習していると手の皮が剥がれてしまって痛いので必ずポーチの中に入ってます。あと、接着剤は釣り具用のもの。爪が割れた時はこれくらい強力なもので補強しないと弾けないんですよね」。

「乾燥する冬は特に気を付けてケアをしていますね。でも事故が起きやすいのが空港で荷物を受け取る時。持ち上げるときにスーツケースに爪が当たって割れちゃうことがこれまでに何度もありました…。そういう時は付け爪をして弾くんですけど、自分の爪と微妙に感覚が違うために調子が出ず、コンサートが台無しになってしまったことも。だから今は荷物は必ず左手で受け取るようにしています」

せっかくなのでコスメ道具のおすすめも教えてもらいました。

「10年以上愛用しているのが『クリニーク』のチークと100円ショップのトップコート。アイブローの上に塗ると一日中落ちないので重宝しています。コンサートの時にアイメイクを濃くしたい時はアイラインに引けば、パンダ目が防げるし。これ、みなさんにもオススメですよ!」

クラシックへの第一歩! 音楽祭の楽しみ方

プライベートなことも気さくに教えてくれた朴さん。「東京・春・音楽祭」では4/13(土)に〈旧東京音楽学校 奏楽堂〉での公演に、『タレガ・ギターカルテット』として出演します。
「今回一緒に出演するギタリスト4人は、みんなキャラがゆるくて堅苦しい雰囲気はまったくありません。全員ボケ担当でつっこむ人がいないので、トークが成り立たないこともあるんですけど…(笑)。クラシックを絶対やってなさそうなドレットヘアのイケメンもいますよ!」
タレガ・ギターカルテットのコンサート詳細はこちら!

そして、朴さんが今回のコンサートの中でもイチオシする曲が「カルメン組曲」。クラシック初心者でも一度は聞いたことがある有名な楽曲です。
「カルメン組曲は本来オーケストラで演奏する曲なんですが、今回はギター4人で編曲をして演奏します。ギターの音色が新鮮に伝わるんじゃないかと思ってます」

Photo:Minok Lee

これまであらゆる舞台に立ち続けてきた朴さんでも、やっぱり本番前は緊張するのだそう。それでも数々のコンクールを勝ち抜いてきた、その秘訣はどこにあるのでしょうか。
「コンサートは本番3日前くらいから、コンサート時間に合わせて本番と同じ気持ちで弾く練習をして気持ちを整えてるようにしています。コンクールで優勝するのは運も大きいですね。もちろん練習をたくさんしておくことは大前提ですが、1回限りのチャンスなのでそこで間違えたり表現できなければ終わりです。だから緊張が恐怖でもあるんですが…。でも演奏を純粋に楽しめた時はうまくいくことが多いですね」。

これからも寿命の長い演奏家としてずっと音楽活動をしていきたいと話す朴さん。最後にHanako読者にメッセージをいただきました。
「クラシックは敷居が高いイメージがありますが、みなさんが思っている以上に敷居の低い世界。音楽を1つの趣味にすると、人生が豊かになるんじゃないかなと思います。今回の音楽祭には才能のある若手もたくさん出演しているので、ぜひ応援してください」

過去最大規模を誇る「東京・春・音楽祭2019」は4月14日(日)まで。春の暖かな気候に包まれた上野の街でクラシック音楽に耳を傾けてみてはいかがでしょうか?

■「東京・春・音楽祭2019」イベント概要

■2019年3月15日(金)~4月14日(日)
■問い合わせ:東京・春・音楽祭実行委員会(03-5205-6497)
■主な会場:東京文化会館、東京藝術大学 奏楽堂(大学構内)、旧東京音楽学校奏楽堂、上野学園 石橋メモリアルホール、国立科学博物館、東京国立博物館、東京都美術館、国立西洋美術館、上野の森美術館、東京キネマ倶楽部 他
http://www.tokyo-harusai.com
■タレガ・ギターカルテットのコンサート詳細はこちら!

(写真:城リユア インタビュアー:小林絵莉奈)

齋藤久美子

クラシックコンサート、仕事終わりに行ってみようかな!

  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア
  • LINEでシェア
TOPに戻る