ドリアン・ロロブリジーダのゆずれないもの〜第9回〜
ワタシの人生劇場のBGMを探して。主人公気分を盛り上げる、大切な一曲とは? LEARN 2024.05.11

踊り場世代のドラァグクイーン、ドリアン・ロロブリジーダさんの"ゆずれない、ゆずりたくない、でも時々ゆずっちゃってるかもしれない?!大切にしているコトやモノ”をゆるーくご紹介する連載です。

ハッシュタグは#ドリゆず。あなたのゆずれないもの、なんですか?

今月のゆずれないもの/自分を奮い立たせる音楽をもつ

Hanako WEBをお読みの皆様、ごきげんよう。ドラァグクイーンのドリアン・ロロブリジーダです。

アタシが筆を取っている今日は、ゴールデンウィークも終わりかけの日曜日。今年は比較的良い天気に恵まれたこともあって、新幹線や高速道路などが混雑している映像をしばしばニュースなどで見かけました。とどまることを知らない円安の影響で、海外に旅行される方も今年は少なかったのかしら…。この季節の風物詩のような映像でしたが、コロナ禍の記憶がまだ生々しく残っているので、感慨深い光景でございました。

そんな中アタシは、いつも通りお仕事をしながら、それ以外は基本的に外出せずに家でのんびりするという、例年通りの黄金週間を過ごしておりました。カレンダーとはあまり関係のないお仕事をさせていただいている都合上、旅行などは空いている平日に行くことが多いのです。 “カタギのお仕事”ではないことの、数少ないメリットと思っております。笑
お休みの日の家での楽しみといえば、アタシはやっぱり映画鑑賞。今年の連休中もたくさんの作品を観ました。「ダイハード」シリーズを最初から観返してみたり、「イカゲーム」を今更観てみたり。「ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌」は30年ぶりに観ましたが、この歳になっても泣けたわ…。

昔から映画が大好きなのですが、古今東西の映画の中でもトップクラスに好きなのが、ロブ・マーシャル監督の『CHICAGO』です。ブロードウェイミュージカルを映画化した2002年の作品で、その中でもとびきりお気に入りのナンバーは、冒頭でキャサリン・ゼタ=ジョーンズが歌う『All That Jazz』という楽曲なのです。

ドリアン・ロロブリジーダのゆずれないもの 『CHICAGO』

今回も前置きが長くなりましたが、今月の「#ドリゆず」は【自分を奮い立たせる音楽をもつ】です。

先程挙げた『All That Jazz』を聴くと、いつも形容し難い高揚感が生まれ、ステップの一つでも踏みたくなります。人生の中のここぞ!という場面において、アタシは何度もこの曲を頭の中で再生してきました。就職の面接や大きい商談の前、そしてドラァグクイーンとしてのショウタイムの前、などなど。緊張をしてしまう場面でこのナンバーを思い出すと、その緊張はワクワクに変わり、ステージに飛び出す勇気が湧いてくるのです。

常々お話ししているのですが、アタシは“人生とは長いショウタイム”だと思っています。どんなに辛くても、コンディションが悪くても、毎日幕は上がり、お客様(自分と関わる全ての人)の前に立たなくてはいけません。“The Show Must Go On”なのです。そんな毎日の中で、アタシの背中を何度も押してくれたのがこの曲でした。ただ街を歩いている時でもこの曲が頭の中にかかれば、歩道はランウェイに、街灯はスポットライトに変わり、アタシはスーパーモデルになって颯爽とウォーキングすることができます。はたから見たらさぞ不審な人物に見えているかもしれませんが、アタシはとってもご機嫌です。それがとっても大切なのです。

皆様にもそんな一曲はありますか?アタシほどアクの強い使用法ではないかもしれませんが、「この曲を聴くとなんだか癒される」「昔を思い出して元気になる」「この歌に救われた」など、“お守り”のような一曲を大切にされている方は多いのではないでしょうか。

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また、生活の中でBGMを付けるのもとってもオススメです。急いで片付けなきゃいけない用事がある時や、疲れているのに頑張ってジムに向かう時、トイレやバスタイムでリラックスをする時、大好きな誰かに会いに行く時などに、お気に入りのBGMをかけると、途端にあなたは映画の主人公になり、劇伴音楽はそれぞれの気分を盛り上げてくれます。アタシは短時間で部屋を片付けたり洗濯物を畳まなければいけないときは、クラシックの『ルスランとリュドミラ序曲』や『ウィリアム・テル序曲』をかけてテキパキ手を動かし、年末の夜にタクシーに乗るときは、中島みゆきさんの『タクシードライバー』をかけてドップリと浸っております。くだらないアイデアのように聞こえるかもしれませんが、これは“自分のご機嫌をとる”上でなかなか有効な方法だったりします。騙されたと思って是非一度お試しくださいませ。
あなたの人生劇場の主演俳優は、紛れもなくあなたなのです。いやでも主人公になるのだから、ドラマティックに楽しく過ごしましょ!

今日の「#ドリゆず」はこんなところかしら。最後までお付き合いいただき本当にありがとうございます。またお目にかかれることを楽しみにしております。それでは、ごきげんよう。

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text_ Durian Lollobrigida collage_Fumiko Oda edit_Wakaba Nakazato

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