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花井悠希の朝パン日誌 vol.24 京パンに会いに行こう…〈MASH Kyoto〉と〈ORENO PAN〉 Learn 2018.06.18

おいでやすー!今回は京都のパン屋さんにしようと決めた時から、このフレーズで朝パン日誌を始めること、心に誓っておりました。(大袈裟)京都は魅力的なお店がたくさん。パン屋さんの充実っぷりもすごいんですよね。行きたいパン屋さんは果てしなく。でも今回は、京都旅行でご飯食べたりお茶したりする時に便利な街の中心部、四条烏丸辺りに絞ってパン巡り、決行です!

仕上げは古都のエッセンス?…〈Boulangerie MASH Kyoto〉

京都のパン屋さんと聞いたら、どんなパン屋さんをイメージしますか?〈まっしゅ京都〉はきっと、その浮かんだイメージに限りなく近いパン屋さん。“古都のパン”をテーマにしていらっしゃるので、ラインナップも外観も和のテイストが散りばめられていて、京都旅行を盛り上げてくれること間違いなしです。

「パン・プディング」
「パン・プディング」

お店に入って真っ先に目が合ったのがこの子。カンパーニュの小舟にひしめき合う黄色いパン達が私を見上げておりました。

この黄色の正体はプリン液。染み込まされたパンは期待を裏切らないねちっと纏わりつく食感と甘みで、しめしめとニヤりを隠せません。支えるカンパーニュの土台は分厚く、真っ直ぐに力強い小麦の味わいが飛んできます。皮はガリっとした食感でタルトのような役割を果たし、ほんのり塩気も感じる男前スタイル。

〈Boulangerie MASH Kyoto〉

その上に好きずきに横たわる黄色い子達を甘やかしています。ふわふわ、むちむち、にゃんにゃん(!?)と私に様々な顔で色仕掛けをしてくる黄色い子達。

男前なはずのカンパーニュも私と同様彼女らの誘惑に惑わされ、カンパーニュ部分にまでプリン液の甘さとコクの侵入を許しちゃって、柔和になっておりました。プリン液が染み込んだカンパーニュ部分、たまらなくご馳走ですよ。

「パン・オ・ショコラ」
「パン・オ・ショコラ」

ふわっと立ち上がるサクサクっとした食感が小気味好い。サクサクサクサク。ずっと聞いていたいほど耳を爽やかにくすぐるその音は美味しいの証。

そしてその余韻から広がるチョコレートの波…と書きたかったところですが、私トースターで温めすぎてしまったのですよ(涙)。波なんて穏やかなものじゃない、先程までの爽やかな気持ちを奪い去るには十分なスピード感でチョコレートの洪水が襲います。(寝ぼけ眼で温め3分半と設定した4分前の自分を呪いました)止め処なく滴り落ちるチョコレートに、急かされるは、もったいない精神が警報を鳴らすはで涙目!

〈Boulangerie MASH Kyoto〉

あちゃーー…。

でも手をベタベタに汚しながら、絡め取るチョコレートの美味さといったら!ベルギー産発酵バターのクロワッサン生地にベルギーのチョコレートの豊かな香りと甘みが相乗効果で高め合う。脇目も振らず、欲するがままにそのゴージャスな味わいに没頭しました。まさに無我夢中。そこに穏やかな余韻はなかったかもしれないけど、そんなパンとの向き合い方もあったっていい。はず。(と思いたい)

「クリームパン」
「クリームパン」

クッキーで出来た“てふてふ”が舞い降りたクリームパン(古都のパンだもの。ここは“てふてふ”で)。生地は甘みがあり、パサっともしてないけどモチっとしすぎでもふわふわしすぎでもない、いい意味でクセのない生地。

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中で待つプルプルなクリームは甘さ控えめで、これぞ清く正しいクリームパンっていう感じです。小ぶりなので、差し入れやもうちょっとだけ食べたい、そんな時にプラスワンするのにいいですね。

あ、気づいちゃいましたか。〈まっしゅ京都〉さんは和のテイストが散りばめられたラインナップです♡って書いたわりに、私が選んだものが全く“和”ではなかったことを。すんません。ぜひ私の代わりにその目でその舌でリベンジを果たして来てください(お願い)。

京フレンチが手がけるパン屋…〈ORENO PAN〉

もう1店舗は、京都の割烹フレンチの名店〈おくむら〉が経営しているパン屋さん〈オレノパン〉。せめてこちらでは、このお店らしいものをちゃんと!と思ってチョイスしましたよ。

「焼きカレーパン」
「焼きカレーパン」

“レストラン仕込みのビーフカレー入り”って書いてあるんですもの。これだ!って飛びついてしまいました。表面のひび割れ肌はハリネズミみたいにチョンチョンと角が立ち、カリカリとした食感が際立っていてとても香ばしいです。こういう食感好きだなぁ。そしてその先ですよ。

せーのっ!『出でよビーフカレー!』

〈ORENO PAN〉

ゴロリ。肉の塊が顔を出し目が合います。出たなボス!当たり前みたいな顔をしてどーんと座っています。望むところだー!とまず肉を捕らえれば、しっかり牛の脂も感じさせてくれる旨味があって大きいだけじゃありません。カレーパンのお肉ってパサパサしているイメージがあるのですが、さすがそこは〈おくむら〉さんでありました。

スパイスが効いていますが、かつて野菜であったであろう子達がペーストとなり甘さに姿を変えて見え隠れするので、お子様でも食べられる親しみやすさも完備されております。生地はもっちり!粘度もあるから、ぎゅっと噛むと、にゅっとカレールーが飛び出しもっちりと一体となる。そこにトップのカリカリが効いてくる。グッドバランスな焼きカレーパンです。

「ORENO 塩バター」
「ORENO 塩バター」

「塩バター」って無敵な響きだと思うのですよね。余談ですが、ワタクシ小さい頃から〈おさつどきっ〉の塩バター味を偏愛しておりまして。最近そんなにスーパーとかで見かけなくなったので見つけたら3つは買います(何の話だ)!なので、塩バター=美味しいという方程式がすっかり出来上がってしまっているのですよ。だからこの子を手にすることは必然でした。

モッチモッチと噛むたび柔らかく押し返してくる。むぎゅっとしつつ歯切れの良い生地は、しっかりした塩気を感じます。そしてその塩気が呼び水となって、表面的には出てきていない奥の方に隠れていた生地の甘みを露わにするものだから、ますますこのパンの奥行きを知れて楽しいです。

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そしてまたやってしまいましたよ。塩バターパンのバターを溶かしてしまう事件。皆さまにお伺いしたい。どうしたらバターを溶かさずに温められますか?トースト2分半に短めにしたのに、跡形もなかったです今回も…。オラのバターを返して!とバルミューダ君に呼びかけても知らんぷり。(当たり前)美味しかったからいいのだけどね、やっぱりね、おおー!バターいいねぇ!!ってやりたかったんですよね。(知らんがな)なのでこれもリベンジリスト入りかな。

お昼の時間に行ったらサンドイッチ系も充実していて、お惣菜パンがたくさん並んでいました。お客様もひっきりなし。甘いパンもお惣菜パンもどれも一味も二味も個性がプラスされているものがラインナップされていて、見ているだけでもワクワクするお店ですよ!

京都に行くとついつい甘味に気持ちもお腹の容量も取られそうになりますが、パンも見逃せない街。まだまだまだまだ素敵なパン屋さんが待っています。パンを理由に京都旅行、企ててみませんか?

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