花井悠希の朝パン日誌 たぬきもうらやむ!?陶芸の街・滋賀県信楽のパン屋〈YAKUME BAKERY〉|花井悠希の朝パン日誌 LEARN 2022.11.03

滋賀県・信楽町。世界中から陶芸家が集まり、滞在しながら作品制作が行われ、至る所で信楽焼のたぬきが出迎えてくれる焼き物の街です。そんなクリエイティブな一面に加えて、長閑な里山風景に素敵なカフェやショップが点在するのも魅力。その中でも、ひっきりなしにお客様が訪れるパン屋さんを発見しました!

キャラメル色に染まったりんごは、そのルックスをいい意味で裏切っていてみずみずしい。キャラメル風味でほろ苦く香ばしいのに、内側にはフレッシュな水分が蓄えられています。
デニッシュはというと薄いパイが幾重にも重なっているからなのか、軽やかでさらさら食感。デニッシュでありがちなぎとっとした脂感はなくて、むしろバターもさらさらと香り漂ってくる印象です。カスタードのクッションでまろやかさは引き出されつつも、甘さも強くなくてあっさりといただけるデニッシュ。こんなにさらりとしたデニッシュなら朝一からいただきたい!

こちらは打って変わってもっちもちの生地です。シチューの相方は俺だと言わんばかりにシチューとの一体感はばっちり!上に飾られたパン粉が焼かれてかりかりになっているから、揚げパンのようなフランクなジャンクさを醸し出しているのも分かってるよねぇ(何様)。トップのチーズもあいまってグラタンのようです。シチューは柔らかなコクで、これまたしつこくないのが朝にうれしい。シチューの旨みがじんわりと溶け出し口内の隅々まで行き届きます。

デニッシュ生地にキャラメリゼされた大ぶりのりんごとバナナがオン。キャラメリゼって言葉にめっぽう弱いのは、秋のセンチメンタルな気候のせいなの(ただ好きなだけ)?バナナは繊維質を感じられる程フレッシュな生感が残っていて、りんごからはシナモンの香りが漂うような(おそらく…)?デニッシュ生地はこちらもさくっと軽くて、ダマンドクリームの濃厚な味わいとバランスがよき。

芸術の秋。信楽駅から徒歩でもいける距離のお店なので、まずはこちらでパンをゲットしてから、陶芸の森でアートとしての陶芸を楽しみつつその広大な森の中でピクニックがてらパンをいただくのはいいルートかも。信楽散策の始まりにぜひ訪れてみてくださいね!

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