目指すのは細さじゃなくてスタイルの良さ。 スタイリスト木村真紀による「ソロソロ、イイモノ。」Theme #2/ハイライズのフレアデニム LEARN 2022.06.01

似合うものは決まってきたし、あふれるほど欲しいわけじゃない。心地がいい、具合がいい、気分がいい、品がいい。いろんな意味でバランスの「イイモノ」に、少しの特別を添えて。

欲張りな性格と優しい両親のおかげでピアノに習字、そろばんに水泳などたくさん習い事をさせてもらった幼少期。中でも、一番熱中したのが小学校のクラブ活動で始めたバスケットボールです。お盆と年末年始以外は練習に励んだバスケ漬けの中学と高校時代。県大会出場が最高記録という華々しいとまでは言えない結果でしたが、生涯の友人とがむしゃらに頑張った青春の思い出です。今でも社会人バスケのチームでプレイしたり、Bリーグの観戦をするほどバスケ好きは続いていますが、1つだけしまったなあと思っていることがあります。それは筋肉質になってしまった下半身。

高校生の時はルーズソックス×がっしりめの脚も健康的とされていた気がするのですが、バスケの次に夢中になったファッションではしっかりめの太ももとふくらはぎに悩まされっぱなしでした。天敵だったのが大学生の時に流行ったスキニーデニム。ヒールを合わせたり、ストレッチが効いたものを選んだりと試行錯誤をしましたが、脚の形があらわになる強敵に断念。以来、ほどよいストレートを無難に穿いたり、ボーイフレンドデニムの流行に歓喜しながら、つかず離れずの付き合いをしてきました。

スキニーの似合う体型の人を羨みつつも、自分が本当に愛着を持って穿けるデニムへの長年の片思いを実らせてくれたのが、ハイライズのフレアデニムです。極細シルエットのスキニーは一見脚を細く見せてくれそうですが、脚のバランスや形などが目立ってしまって、ジェーン・バーキン級のスタイルが必要なのではと思っている次第。脚の形をひろわないデニムの方がよっぽどスタイル良く見えると思うのです。ハイライズのフレアシルエットなら腰回りもスッキリで脚長効果も抜群。フレアはちょっと、と敬遠していた人こそトレンドが再燃している今年の勢いにのって試してほしいデニムです。

脚を美しく魅せる工夫にあふれた大人のクロップド。

デニム31,900円(リヴィントーン|オン・トーキョーショールーム 03-6427-1640)※価格は2022年6月時点のものです。
デニム31,900円(リヴィントーン|オン・トーキョーショールーム 03-6427-1640)※価格は2022年6月時点のものです。

「ドレスとしてのデニムトラウザー」をコンセプトに掲げ、デニム本来のハリと硬さを活かした大人のデニムを提案する同ブランド。脚を細く美しく見せてくれるクロップド丈とゆるやかなフレアシルエットが特徴の「BLEK3」。高めに設定したウエスト位置や縫い付けのクリースドラインの縦ラインで脚長効果も抜群。

成熟した女性がエレガントに穿きこなす心地よい一本。

デニム41,800円(トゥ エ モン トレゾア|エドストローム オフィス 03-6427-5901)※価格は2022年6月時点のものです。
デニム41,800円(トゥ エ モン トレゾア|エドストローム オフィス 03-6427-5901)※価格は2022年6月時点のものです。

1970年代にデザイナー自身の母親が穿いていたフレアやバギーから着想された「Amber」(琥珀)という名のハイライズ。女性のカービーな体に沿いつつも、腰回りをフィットさせることでコルセットをしているように姿勢が伸び、ウエストの一番細い部分を際立たせたこだわりのデザイン。柔らかい穿き心地の良さも魅力。

上・トップス25,300円※参考商品(ガニー https://www.ganni.com/)/サンダル 70,400円(マリアム ナッシアー ザデー|エディット フォー ルル 0120-301-457)、ブレスレット160,000円、リング83,000円(共にシャルロット シェネ|エドストローム オフィス 03-6427-5901) 下・シャツ36,300円(リト ストラクチャー https://rito77.com/)/タンクトップ5,940円(ミジョン パーク|ザ・ウォール ショールーム 03-5774-4001)/サンダル108,900円(トッズ|トッズ・ジャパン 0120-102-578)/リング(左手・ブルー)6,490円、(シルバー)8,800円(共にベベ|アイクエスト ショールーム 03-6433-5208)、(右手・人差し指)20,900円、(薬指)41,800円(共にフォーヴィレイム|フォーヴィレイム カスタマーサポート customer@fauvirame.com)photo : Arata Suzuki (go relax E more) styling & text : Maki Kimura

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