日曜の朝に幸せとちょっとの現実逃避を。“日曜日の朝おやつ” Vol.14 ふわふわ食感に癒される。ココアシフォンサンド FOOD 2024.02.22

迫り来る月曜を思うと、少し憂鬱な気分になりかける日曜の朝。そんな時、手作りの焼き菓子で朝の時間を丁寧に過ごせたなら、それはもう幸せな一日に様変わり。ちょっとの現実逃避と暮らしに寄り添うささやかな幸せを叶える“日曜日の朝おやつ”を焼き菓子屋〈カサネ〉のオーナー・矢野仁穂さんがお届けします。今回は、ココアシフォンサンドの作り方をご紹介。

2月 / 雪消『ココアシフォンサンド』

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

2月 / 雪消『ココアシフォンサンド』

今日の朝おやつは、ココアシフォンサンドです。
シフォンケーキ、大失敗したことが多々ありまして、ちょっと封印してたんです。でもやっぱりふわふわのあの食感にしか満たせないものがある...! ということで、挑戦することにしました。

皆さんも一緒だと心強い! おいしく焼くぞ〜!

◾️準備

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

*材料(パウンドケーキ型21cm×7cm×6cm 1本分)
卵…2個
薄力粉…45g
グラニュー糖… 50g
こめ油…30g
牛乳…25g
ココアパウダー…10g

トッピング
生クリーム…100g
グラニュー糖…7g

*主な調理器具
・パウンドケーキ型
・ボウル 3つ
・ハンドミキサー
・絞り袋

◾️作り方

➀下準備:型にクッキングシートをセットする

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

まずはパウンド型にクッキングシートをセット! シフォンケーキは空気の泡が潰れないように素早く作業するのもポイントのひとつ。準備は先に完了させておくと気が楽です。

②下準備:卵を卵白と卵黄に分ける

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

ボウルを2つ準備して、卵白と卵黄を分けていきます。最終的に卵黄のボウルに生地を合わせるので、サイズの違いがある場合は卵黄を大きいボウルに入れておくと◎まずは卵黄から使うので、卵白は冷蔵庫で冷やしておきましょう〜!

③材料を混ぜる

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

泡立て器で卵黄をほぐし、グラニュー糖1/3量・こめ油・牛乳の順に入れる→混ぜるを繰り返します。材料を入れるごとに全体が馴染むまでぐるぐる混ぜてくださいね。勢いよくグラニュー糖を入れたら少し入れすぎたので、皆さんはご注意を!!

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

こめ油が若干混ざりにくいのですが、写真のように全体が均一につながっている状態が目安になります。ちょっと不安かも? というかたは、10回くらい多めに混ぜておけばきっと大丈夫。

④粉を合わせて振るう

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

薄力粉とココアパウダーを合わせて③にふるい入れます。ここの混ぜ方は少しだけ丁寧に。一気に早くかき混ぜてしまうとぼふっと粉が舞ってしまうので、泡立て器で生地を底から掬うように混ぜていくのがおすすめです。

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

粉っぽさがなくなれば完了。ココアパウダーの割合多めなので、全体が濃く深い茶色になりますよ〜!

ここでオーブンを180度に予熱します。冬場は天板も一緒に予熱しても◎シフォンケーキは温度管理が重要! 冬の天板はひんやり冷たいので、一緒に予熱をすることで焼きはじめの温度を保つことができます。

⑤卵白を泡立てる

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

冷蔵庫から卵白を取り出し、グラニュー糖をひとつまみ入れます。ここからがシフォンケーキの肝となるメレンゲづくり! ハンドミキサーで一気に泡立てます。

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

全体が白くふんわりしてきたら残りのグラニュー糖を3回に分けて入れ、すっと角がたつまで混ぜていきます。この手加減がめちゃくちゃ難しい...。生クリームのような柔らかさよりも、ちょっともちっとするまで混ぜることを意識しています。

⑥卵黄生地とメレンゲを混ぜ合わせる

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

メレンゲを泡立て器で1/3ほど掬い、卵黄生地に混ぜていきます。泡を潰さないことを意識しつつ、最初は全体が均一に馴染むことを優先してしっかり混ぜても◎卵黄生地とメレンゲのゆるさを合わせていくイメージです。

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

残りの生地は、2回に分けて混ぜていきます。この時はとにかく優しく! 底からぐるっと記事を持ち上げ、泡立て器を通して落としていくようなイメージで、ゆっくり丁寧に混ぜていきます。

⑦型に流し、焼く

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

生地が完成したら、急いで型へ流し込みます。少しゆすって全体を鳴らしたら、170度のオーブンで25分焼いていきます。シフォンケーキは、ちゃんと膨らむか常にドキドキ...期待と不安のせめぎ合いに翻弄されつつ、トッピングの準備をしていきます!

⑧生クリームを泡立てる

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

大きめのボウルに、生クリームとトッピング用のグラニュー糖を入れ、ハンドミキサーで混ぜていきます。生クリームが飛ぶ時は、ボウルの半分をラップで覆うと防げます。こちらもメレンゲと同じく角がたつまで泡立てます。絞り袋を使うので、ちょっと硬いくらいが扱いやすいはず。しっかり泡立ててくださいね。

⑨組み立てる

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

焼き上がった生地を型のまま冷まして、粗熱が取れたら型から外します。食べたい大きさにカットしたら、上下を分けるように2等分にスライス。生クリームを絞り袋に入れて、絞っていきます。金口を使わず、袋先を1cmほどカットしてまあるい絞りに。お好みで好きな絞り口で試してみてください〜!

いざ、ココアシフォンサンドで朝おやつ!

矢野仁穂 朝おやつ ココアシフォンサンド

今月の朝おやつ、いかがでしたでしょうか。
ずっと苦手意識のあるシフォンケーキ。やっぱり難しいなぁと思いつつ、でも難しいことに立ち向かいたい時もあるよね⁉ ってことで皆さんにもご紹介を。
わたしのための朝おやつ、たまには失敗覚悟で挑むのもありです。今年はもっとお菓子を極めていくぞ〜!

みなさんも、わくわくな日曜日を!

追伸:もっとできる! に気づく日々。

2月は1年の中でも特別な月。理由はシンプルに誕生日があるから。歳を重ねる日は、やっぱりくすぐったいような嬉しさを感じます

今年はなぜか嬉しさに加えて、背筋が伸びるような気合いに似た感情も。新しいことに挑戦する意識よりも、今あるものにもっと向き合っていかなければ...! という謎の使命感に駆られています。何事も、きっともっとできるはず。そんな気がするんです。

広げてきた時間がひと段落して、深めていく時間になるのかもしれないなぁ。じっくりコトコト、26歳も煮込んでいきます。

text_Kimiho Yano photo_Katsuwo

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