『コロナ禍を経て、サステナブルになった毎日のこと。』 電車から自転車移動で、CO2排出減&リフレッシュに。/vol.4 柴田ひかりさん
新型コロナウイルスの流行によって訪れた、日常の変化。それがきっかけで始まった習慣が、自分や社会、地球の明るい未来へ貢献することも。4人の変化をフォーカスした。今回は、モデル/フォトグラファー・柴田ひかりさんにお話を聞きました。
移動を電車から自転車に。CO2排出減&リフレッシュに。
コロナ禍で世界的にも需要が高まり、自動車や電車移動よりもCO2の排出が減らせると、注目の自転車。柴田ひかりさんも、そんな魅力に引き寄せられたひとりだ。自転車生活で得られたものは、多いという。
2020年5月頃から続いたステイホーム期間後、運動不足解消のため自転車に乗ると決めた柴田さん。「そんなとき、自転車専門店〈テンプラ サイクル〉で働いていた友人から店長がフレームを譲る人を探していると聞いたんです。見せてもらうと、好みのデザイン。相談しながら愛車を組み立てることにしました」カスタム自転車は持ち主によってパーツ選びが異なるため、同じフレームを使っても“持ち主仕様”にガラリと変身する。そんな受け継ぐ醍醐味を知れたことも大きな収穫だ。そして柴田さんの生活は一転した。
「撮影スタジオや事務所へ行くとき、自然に触れたくて川を見に行くときは、だいたい自転車で移動するようになりました。明らかにフットワークと心が軽くなったんです」どこを走るのが好きかと問われれば、「都心の道」。理由は「いつもの景色が全く違って見えるから」。それに、自転車じゃないと通らない道や風景との出会いも楽しい。そして、夕方に自転車で走っているときに空がオレンジからブルーへと移り変わる様が見られるのも贅沢だと微笑む。
「気づけばこうして自転車で動くことが、CO2削減に貢献できる私なりのアクションになっていました。小さな一歩でも、継続できる楽しみなのが、大切だと思っています」
乗りやすさにこだわった仕様で長く使い続けられる相棒に。
譲り受けたフレームは〈SOMA〉のデランシー。パーツ選びの視点は、長時間走っても疲れにくいことと、飽きのこないクラシカルなデザイン。
サドルは高級感あるレザーの経年変化を楽しめる〈ブルックス〉。幅広のペダルは足に負担をかけない仕様。横に広いハンドルは、走行中に前傾姿勢にならず腰が楽な設計。ナビで使うスマホのホルダーも取り付けた。
自転車生活によって好きだった写真がもっと好きに。
撮りたい景色を見つけたら、すかさずパチリ。自転車の日は、取り出しやすく、大容量で両手が空く〈チャコリ×オーラリー〉のメッセンジャーバッグを愛用している。
バッグには〈スノーピーク〉のエコボトルや〈コンタックス〉のフィルムカメラ、キャップやサングラスを。iPadに保存している多摩川の夕暮れ写真がお気に入り。
良品を継承することを教えてくれたサイクルショップ。
「海外でも今、公共交通機関を使わない移動手段として自転車人口が急増中。特に輸入商品は品薄です」と話すのは、柴田さんにフレームを譲った〈テンプラ サイクル〉店長の澤邊稔さん。受け継いだ柴田さんが愛車を大切にするのを見るのが、元持ち主の喜びに。店内には、自転車キャンプやアウトドア遊びのアイテムまでそろう。
〈tempra cycle〉
■東京都世田谷区下馬6-18-8 1F
■03-6453-2655
■11:00~20:00(日祝~19:00)水休
Profile…柴田ひかり(しばた・ひかり)
高校生からモデルを始め、文化学園大学へ進学し、ファッションを学ぶ。写真が趣味で、各地で写真展を行うなどフォトグラファーとしても活動。音楽にも造詣が深く、インスタグラム(@shibatahikari)で発信されるライフスタイルも注目の的。