
老舗も、新しい店も。ずっと、のこってほしい場所鎌倉遺産。 Magazine No. 1158 2018年06月07日 発売号
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カフェ FOOD STAND magali「鎌倉でお店をやりたいという相談を受けることも多いのですが、〈magali〉の吉田さん夫妻もうちの定休日に店舗をシェアして3年半開業準備。繁盛してると聞くとうれしいです」(阿部さん)。週替わりのキッシュ、自家製ホットドッグ各700円(税込)。
洋菓子・焼き菓子 かまくら七十二表通りから少し奥まった場所に位置する、こぢんまりとした和洋菓子店。店主の天野芳恵さんは、〈ディーンアンドデルーカ〉の元ブランドディレクター。信頼するパティシエや職人と掛け合い、理想の味を形に。パッケージもかわいいので、贈り物にも喜ばれそう。
寿司 栄寿し代目のご主人が切り盛りするこちらは、地元民に40年以上愛される寿司店。自慢は片瀬漁港など近郊の港から当日仕入れた鮮度抜群のネタ。中にはカワハギ、生しらす、アジ、ホウボウといった地魚も多く、お値打ち価格で握ってくれる。その豊富なネタを10種以上詰め込んだのがこのちらし。「旬の魚をいろいろ楽しめる。茶碗蒸しや魚のアラでとったダシを使ったお吸い物までどれもおいしい」(石渡さん)。梅ちらし1,800円。11〜15時はランチセット800円(税込)もあり。
和菓子 扇屋創業天保年間という長い歴史を持つ〈扇屋〉。30年ほど前まで走っていたという実際の江ノ電の車両が店頭に堂々と鎮座したユニークな店で手に入る「江ノ電もなか」が人気。車両の形をしたパッケージや、車庫をイメージした箱がなんともチャーミング! ゴマあんや粒あん、こしあんなど箱の色ごとに味が違うのも特徴。電車好きの人はもちろん、大人から子どもまで幅広い年代が喜ぶ鉄板みやげだ。10個入り1,300円。
ショコラトリ― Chocolaterie CALVA桐箱に入った、羊羹? ではなく、東京やフランスで研鑽を積んだ田中二朗シェフが鎌倉をイメージして作ったチョコレート。「栗きんとんショコラ」や「羊羹ショコラ」など、和菓子の要素とチョコレートを掛け合わせた独創的な品だ。こだわりは店のしつらえにも。軒先にはのれんが掛かり、床には大磯石の洗い出しが敷かれている。照明は提灯のように柔らかだ。和を意識した店作りは、シェフの鎌倉愛によるもの。寺院と飲食店、住宅が静かに並ぶ北鎌倉は、田中シェフが幼い頃から見てきた“本当の鎌倉”。「その風情を守ってきた地元の人のために」と作った、唯一無二の鎌倉土産が手に入る。
和菓子 甘味処 くずきり みのわ鎌倉を代表する名物の「くずきり」と合わせて注文する常連客が多いという、「冷白玉クリームぜんざい」950円(税込)。上品な甘さの粒あんの上に、大きめの白玉3つと、宇治抹茶を練って自家製ソースをかけたバニラアイスがのる。信州銘菓「みすゞ飴」のトッピングも甘味好きの心をくすぐる!
うどん 蕎麦 さくらや国産の食材にこだわる蕎麦店ながら、天ぷらも名物。鎌倉野菜など、食材は地元の品が中心。さらに、てんさい糖、天塩の焼塩、綿実油など調味料も添加物不使用にこだわる。天ぷらは衣がサクッと軽くなるよう、あえて粉を混ぜ過ぎない和食スタイルの揚げ方で。これにそばつゆベースの丼ダレをかけた天丼は、後味の良さに誰もが驚くほど。「年末の大掃除後は家族で必ずこの店の天丼を食べるのが恒例でした。今、思い出してもまた食べたくなります」(斉藤さん)。1,000円。
和食 朝食喜心 kamakura
カフェ コーヒー専門店 VERVE COFFEE ROASTERSサーフィン発祥の地、サンタクルーズのロースターが登場。鎌倉にオープンした理由は、海も山もあり、サンタクルーズと似た環境だから。豆の特徴に合わせて抽出方法を変えて提供するコーヒーは、実にフルーティ。白金のフレンチ〈FRANZ〉の福田祐三氏監修のフードと一緒に堪能して。
うなぎ つるや創業1929年。ウナギの名所・浜名湖エリア出身の創業者が始めたこの店も、現在は3代目が切り盛りする。品質に妥協しないウナギは、名水と名高い六角ノ井の地下水に泳がせ、直前まで生かしておくことも美味の理由。注文を受けてからさばく肉厚の身は、蒸しを重視してふっくら柔らかく仕上げ。さらに親子3代にわたって受け継がれる甘さ控えめのタレで味付けすれば、ウナギとご飯が見事に調和する。「身の柔らかさが驚異的!」(石渡さん)。2,750円~(写真は特上4,950円)。