多文化が共存する建築や美食を満喫!編集部S、憧れのトルコ旅。#03カッパドキア・奇岩ひしめく神秘の街編。

多文化が共存する建築や美食を満喫!編集部S、憧れのトルコ旅。#03カッパドキア・奇岩ひしめく神秘の街編。
多文化が共存する建築や美食を満喫!編集部S、憧れのトルコ旅。#03カッパドキア・奇岩ひしめく神秘の街編。
TRAVEL 2026.09.29
編集Sが初めてのトルコへ。
アジアとヨーロッパの文化が共存するトルコの美しい街並みや歴史的建造物、世界3大料理でもあるグルメを目指して、トルコ最大都市であるイスタンブルと、奇岩が広がる大自然が壮大なカッパドキア、2都市へ行ってきました。
 
第3回は、トルコ中央部に位置する世界遺産の地域・カッパドキア編。
火山活動と風雨の浸食が作り出した「奇岩群」や、迫害から逃れたキリスト教徒が造った「洞窟住居」、乗馬や熱気球体験など、カッパドキアに来たら外せないスポットやアクティビティをご紹介します。
photo & text_Hanako(取材協力/トルコ共和国大使館文化観光局、GoTürkiye、Turkish Airlines)

イスタンブル編はこちら

世界遺産地域・カッパドキアに到着。

カッパドキアの玄関口、ネヴシェヒル・カッパドキア空港。
カッパドキアの玄関口、ネヴシェヒル・カッパドキア空港。

イスタンブル空港から約1時間半、ネヴシェヒル・カッパドキア空港に到着。

カッパドキアはトルコ中央部の半乾燥地帯に位置する地域で、ギョレメ、ユルギュップ、ウチヒサール、アヴァノスと大きく4つのエリアに分かれており、空港から観光の主要地でもあるギョレメへは約50分車で移動します。

カッパドキア
現実とは思えない!奇岩群が広がります。

車を走らせて見える景色は、まるで童話や映画の世界! 数百万年前の火山の噴火や雨風の浸食がつくり上げた巨大な「奇岩群(妖精の煙突)」がそびえ立ちます。さらに、迫害を逃れたキリスト教徒たちが岩を掘って造った「洞窟住居」や、地底深くの「地下都市」など、自然と人間の歴史から誕生した神秘的な光景が今も息づいています。

奇岩や遺跡が集中する「ギョレメ国立公園」とカッパドキアの「岩石遺跡群」は、1985年に「文化遺産」と「自然遺産」の両方の価値をあわせ持つ「複合遺産」として世界遺産に登録されました。今回はカッパドキアの主要な観光地である、世界遺産地域の中から4カ所を巡りました。

オルタヒサル城

「オルタヒサル城」は、高さ86mある火山灰が固まってできた大きな凝灰岩の内側をくり抜いて造られた天然の城塞。この日の天候も相まって…映画のワンシーンのようなおどろおどろしい雰囲気が漂っていました。私たちは〈オルタヒサル・パノラマ展望台〉から見学しましたが、内部の一般公開もされているので(有料)、歩いて城内を登ることもできます。

オルタヒサル城
左側が「オルタヒサル城」。城のまわりに住居が立ち並ぶ光景も美しいです。

ビザンツ帝国(東ローマ帝国)時代に侵略してくる敵から住民や村を守るための重要な防衛拠点として使われていた「オルタヒサル城」。敵が攻めてきたとき村人はこの岩の中に隠れて生活していたそうです。また、城の中には、たくさんの部屋や通路、トンネル、食料などを保管する倉庫があり、「世界最古級の多層型居住地」の一つとも言われています。

近くにはカッパドキアで一番標高の高い「ウチヒサール城」もありますが、観光客の混雑を避けて見学したい方は「オルタヒサル城」がおすすめです。(車で10分ほどの距離なのでハシゴしても!)

展望台のそばにある〈Lavanta Panaroma Cappadocia〉のテラス席でいっぷく。「オヒタヒサル城」や街並みを見渡しながら、淹れたてのトルココーヒーがいただけます。

information

Ortahisar Castle(オルタヒサル城)
オルタヒサル・パノラマ展望台

住所: Derviş Şarlak Parkı, Eski, Ortahisar Köyü İç Yolu, 50000 Ortahisar/Ürgüp/Nevşehir, Türkiye

Lavanta Panaroma Cappadocia(ラヴァンタ パナロマ カッパドキア)
住所:Eski, Ortahisar Köyü İç Yolu No:5, 50650 Ortahisar/Ürgüp/Nevşehir, Türkiye
営業時間:8:30〜19:30
定休日:なし
https://www.instagram.com/lavantapanoramacafe/

三姉妹の岩

カッパドキアの各所で見かける、テッペンに帽子をかぶったようなキノコ型の奇岩、通称「妖精の煙突」。

キノコ型の奇岩は、数百万年前の火山の噴火で積もった柔らかい火山灰(凝灰岩)の層の上に硬い溶岩が覆いかぶさるように流れて固まり、長い時間をかけて雨や川の水がやわらかい火山灰の部分を少しずつ削り取ってできたものです。

三姉妹の岩
だいぶ歳の離れた三女なのかしら。お姉ちゃんに甘えているようにも見えます。

奇岩が3つ仲良く並ぶこの「三姉妹の岩」は有名な観光名所の一つで、英語名は「Three Graces」。ギリシャ神話に登場する美と優雅の3人の女神から名付けられていると言われ岩のシルエットが美しい3人の女性が寄り添って立っているかのように見えることから、この神話の三姉妹に例えられたという説があります。(ほかにも「兵士から逃げた仲良し三姉妹」、「羊飼いと王女の家族の物語」など諸説あります!)

そばにある展望台から、いろんな角度から眺めることができます。大自然がつくり上げた造形は間近で見るとより神秘的です。

information
Three Graces(三姉妹の岩)

カイマクル地下都市

「カイマクル地下都市」は、ビザンツ帝国(東ローマ)時代にイスラム軍の略奪からキリスト教徒が逃れるために築いた、地下8階に及ぶ巨大なアリの巣状の地下都市。5,000人同時に数ヶ月間も潜伏生活を送ることができたと言われ、居住空間やキッチン、家畜小屋に加えて教会やワイナリーなど、一つのタウンとして生活システムが整っていました。人々は普段は地上で暮らし、敵が攻めてきた際にここで攻撃を逃れながら生活をしていたそうです。(なんと毎年のようにイスラム軍からの侵撃があったそうで…命を守るための住人の知恵や根性が詰まっていますね)

重機もない時代に地下8階も!? と驚きしかありませんが、地下から一直線に伸びる巨大な換気シャフトによって地下深くでも空気が行き届いたことや、敵から攻められないよう通路には中からしか動かせない数トンの「石の扉」が何箇所も設置されているなど、防衛や生活システムが安定していました。

といっても天井は低く、狭い通路や閉鎖的なところがあります。また、見学は一方通行なので(途中で引き返せません…涙)閉所恐怖症の方は決して無理はしないでくださいね。

information
Kaymaklı Yeraltı Şehri(カイマクル地下都市)

ギョレメ野外博物館

ギョレメ野外博物館
岩山にはたくさんの掘られた穴(窓)が。内部は修道院や住居などがあります。

巨大な岩山を掘りつくられた教会や修道院を保存する“屋根のない博物館”として有名な「ギョレメ野外博物館」。教会などは4世紀頃から造りはじめたとされ、敵陣から避難するためにあった「カイマクル地下都市」と比べ、こちらは修道士が信仰を育む目的のものでした。

どうしてこう掘った施設ばかり?と個人的に疑問に思っていたのですが、森林が少ないカッパドキアでは資材が乏しく、容易に削れる柔らかい凝灰岩を掘るほうが新たに建てるよりも早く造ることができたのと、岩窟の中は夏は涼しく冬は温かいという環境もあり、“岩を掘る”文化が発展したそうです。

ギョレメ野外博物館
ギョレメ教会で見られるフレスコ画の案内図。

博物館の教会には、10〜13世紀に描かれたビザンツ時代のフレスコ画が現在も多く残っています。30ほど公開されている教会のなかでも、「暗闇教会」(別途料金要)は窓が少なく光にさらされなかったことから、いまも色鮮やかに保たれています。(残念ながらフレスコ画は写真撮影NGです)

information
Goreme Open Air Museum(ギョレメ野外博物館)

大自然に触れるなら、乗馬ツアーをぜひ。

カッパドキアの乗馬ツアー
奇岩群や渓谷などの絶景と青空の下、約1時間の乗馬体験です。

歴史的建造物や自然の神秘に触れたあとは、カッパドキアでしか体験できないアクティビティを。その一つが奇岩や渓谷を望みながらできる乗馬ツアー。「カッパドキア」という名前は、古代ペルシア語の“美しい馬の国”を意味する「カタパトゥカ(Katpatuka)」に由来する(語源には諸説あり)と言われていて、カッパドキアはとても馬との縁が深い場所なんです。

カッパドキアの乗馬ツアー
初心者の私。お兄さんに引っ張ってもらってもバランスを取るだけで必死でした(笑)。

カッパドキアの自然の中を馬と一緒に巡れるとあって人気コンテンツの乗馬。ヘルメットを借りて、インストラクターさんに乗り方や馬への合図を教えてもらったら早速スタートです。初心者の私はビビリながらなんとかまたがれましたが、インストラクターさんに完全に引っ張ってもらいました。

カッパドキアの乗馬ツアー
撮影タイムを終えて、厩舎へ戻ります。「あ、置いていかないで。引っ張って〜」って思っている瞬間。

カッパドキアの景色を楽しみながら、途中のポイントで参加者全員は馬に乗ったままインストラクターさんが写真や動画撮影をしてくれて、厩舎へ戻ります。乗せてもらった馬に「初心者で何もできなくてごめんね」と謝罪&お礼を伝えて、お別れ。初の乗馬は、パカパカ進むなど全くできませんでしたが、とても楽しかったです! また機会があればやりたいです〜。(3日間ほど筋肉痛になりました笑)

サンセットタイムの乗馬体験もおすすめ。夕日に照らされた岩群を望みながらの乗馬は、さらに気持ちいいでしょうね。

カッパドキアの乗馬ツアー
information
Görkem Horse Ranch(ギョルケム ホース ラーンチ)

住所:İsali – Gaferli – Avcılar, Çavuşin Köyü Yolu, 50500 Çavuşin/Avanos/Nevşehir, Türkiye
営業時間:5:00〜20:00
料金:渓谷ツアー/1時間€15、2時間€20、サンセットツアー/2時間€25、サンライズツアー/2時間€30
https://www.instagram.com/gorkemhorseranch/

カッパドキアの朝は、熱気球とともに。

カッパドキアの気球

世界でも有数の熱気球スポットと言われるカッパドキア。日が昇る前の暗い時間から準備が始まり、日の出とともに多い日で100機ほどの熱気球が奇岩群や渓谷の上へと飛び立ちます。約1時間、カッパドキアの絶景を360度見渡せるフライトは、必ず体験したいアクティビティです!

カッパドキアの気球
日の出タイミングに向かうと気球がスタンバイ! 
カッパドキアの気球
最初の1機が飛び立つ瞬間も見られました。

しかし残念ながら我々は予定日の天候が悪かったため乗船することはできませんでした(涙)。安全第一なので、風や雨などの影響で飛べない日もあります。日程に余裕がある方は滞在前半に予約したほうがベターかもしれません!

翌日も撮影できるかヒヤヒヤ…。日の出前にホテルを出ると、気球がスタンバっている〜!飛んだ〜!

乗ることはできませんでしたが、雲一つない空に舞う気球を見られたのはとてもラッキーでした(上空からの景色も見たかったけど)。奇岩群と気球のコラボはカッパドキアでしか見られないですよね…本当にきれいです…。

余談ですが…日の出から約1時間、他誌のカメラマンさんと二人気球を追いかけ撮影していました。ここまで日焼け対策を万全にしていたのに、1時間も外に出っ放しと思わず帽子もサングラスも付けてない痛恨のミス! 気球撮影の思い出にしっかりと焼けました(笑)。早朝とはいえ日差しがかなり強いので、みなさんは日焼け対策を万全で撮影してくださいね。

information
Turquaz Ballon(トゥルクアズ バルーン)

住所(乗り場):Aydınlı Orta Mah., Uzundere Cad. No:45, Göreme/Merkez/Nevşehir, Türkiye
営業時間:日の出に合わせて運航
乗船料:€220~(2026年8月時点)※季節により変動
https://www.turquazballoons.com/

文化や信仰に触れられる「セマー・セレモニー」。

カッパドキアのセマー・セレモニー
白い衣をまとった修行者たちが、神秘的な音楽に合わせてくるくるとお祈りをします。

イスラム神秘主義(スーフィズム)の修行者が、ゆっくりと旋回しながら祈りを捧げる儀式「セマー・セレモニー」。くるくるとまわるダンスのようなのでショーと捉えられることもありますが、神と心を通わせて自分自身を見つめるためのお祈りで、歴史的価値が評価されユネスコ無形文化遺産にも登録されています。

サルハン・キャラバンサライ
〈サルハン・キャラバンサライ〉。門をくぐると高い塀に囲まれ、中央には広場があります。

「セマー・セレモニー」はカッパドキア各所で行われていますが、今回は〈サルハン・キャラバンサライ〉へ。ここは1249年築の石造りが美しい建物で、古代から中世にかけてシルクロードなどで活躍した商人たちと、共にしている馬やラクダのための宿泊・休憩施設でした。(当時の防犯の面で入り口は一つのみ、重厚な塀で覆われています)

カッパドキアのセマー・セレモニー
静寂な中、神への祈りと朗唱から儀式はスタートします。
カッパドキアのセマー・セレモニー
セレモニー中は撮影NG。お祈り後、撮影タイムを用意してくれます。

「セマー・セレモニー」は、13世紀に活躍した詩人でありイスラーム神秘主義(スーフィズム)の偉大な指導者のジャラール・アッディーン・ルーミーの教えにより誕生しました。ルーミーは人類史上最も偉大な神秘詩人の一人で、彼の詩は現在でも世界中で親しまれています。

「この世への執着」という意味の黒い外衣をまとった修行者たちは、儀式が始まると外衣を脱ぎます。中には「心の清らかさ」や「新しい命」という意味を持つ白い衣を着ており、音楽とともに旋回が始まります。くるくると回るのは「右手を空へ向け神の恵みを受け取り」、「左手を地面へ向けその恵みを人々へ届ける」という姿勢。 また地球や惑星が絶えず回転しているように、人間も宇宙の秩序の一部として神を讃えるという思想の表れで、旋回そのものが「祈り」だそうです。

約30分ほどでしょうか。4人の男性が規則的なリズムでずっと旋回し、くるくる回る姿はとても美しく、アートのようでもありました。

information
Saruhan Caravanserai(サルハン・キャラバンサライ)

住所:: Yeni, Kayseri Cd. 6.Km, 50500 Çökek/Nevşehir Merkez/Nevşehir, Türkiye
開催時間:18:00 〜 19:00、21:00 〜 22:00(1日2回)
観覧料:1,680TL
https://www.instagram.com/saruhan1249/
https://saruhan1249.com/

せっかくだから、洞窟ホテルに泊まりませんか?

カッパドキアの洞窟ホテル
自然の奇岩を活かしつくられ、窓やドアが崖に埋め込まれいます。

カッパドキアには奇岩群や崖を活かした“洞窟ホテル”が数多くあり、地下都市のような洞窟イメージのゲストルームでカッパドキアならではな宿泊体験ができます。

今回の滞在はユルギュップに位置する〈YUNAK EVLERI〉。自然の崖をくり抜いて造られた洞窟ホテルで、5〜6世紀の洞窟の部屋と19世紀のギリシャ風邸宅が融合したブティックホテルです。滞在したのは、天井のアーチがかわいいクラシックルーム。134室ある館内にはテラススイートやプール付きの部屋などバリエーション豊富です。

宿泊者にはうれしい朝食ブッフェ付き。

ホテル内にはレストラン〈Caverna Restaurant〉があり、朝・夜ともにビュッフェを提供しています。朝食は宿泊者全員が追加料金なしで楽しめて、種類豊富なパンやチーズ、ハム、オリーブ、フレッシュ野菜、フルーツなど、トルコらしさのある朝食をいただけます。

客室の雰囲気はクラシックですが水回りなどの設備はきちんと整っているので安心。カッパドキアでしかできない滞在をするなら、断然洞窟ホテルをおすすめします!

information
YUNAK EVLERI(ユナク エブレリ)

カッパドキアでは、まるで別世界に降り立ったような奇岩の風景に目を奪われるばかりでした。何千年もの間この土地で暮らしてきた人たちの知恵と祈りの跡が残されていて、岩を住居や教会へ変えたり、地中深くに都市を作ったり。ほんの一部しか触れられていませんが、一度きりの人生カッパドキアに来られて本当によかったです!(気球に乗りたいからまた来ないと笑)

カッパドキアの魅力はほかにも。地元産ワインやミシュラン星付き店の誕生など、グルメも外せないコンテンツです。次回は旅の目的にしたい、カッパドキアの食体験をお届けします。

取材協力/トルコ共和国大使館文化観光局、GoTürkiye、Turkish Airlines

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