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「子育ては、体力だけじゃない“なにか”が必要」#06 KASUMIさん (モデル) 後編 MAMA 2023.08.11

今年で、モデル業も13年目。国内外のランウェイや誌面を飾るKASUMIさんは、「モデルの仕事は楽しいから好きです!」と意気揚々と話す。当たり前のように、産後も仕事復帰を目指し、ジムに通い体力も取り戻し着実に準備を重ねていた。そんな彼女でも、実際にやってみると子育てとの両立は難しかったという。娘さんが3歳を迎えた今も仕事はセーブ中。初めての育児について、話を伺った。

「育児と仕事を両立しようと、生まれた年の7ヶ月後には、認可外の保育園に預けはじめました。しかし、すぐに毎日このようなことはできないと気づきました。仕事でエネルギーを使って、その後に夕飯を作ったりお風呂に入れたり、ごはんを食べさせたり、なだめたり……子育ては、体力だけじゃない“なにか”が必要。なんでこんなに暇なのに、いっぱいいっぱいなのだろうと思うくらい、いっぱいいっぱいなんです。でも、夫は忙しいので、すべて一人で行わないといけない。おまけにオーディションは大体夕方なので、保育園のお迎えとぶつかってしまいます。今は、仕事をセーブして直接お声がけいただいた案件だけ受けることにしました。両方が100%で共働きすのは、お手伝いさんとかいない限り難しいですよね」

常に付きっきりで見てなくてはいけない子育て。共働きが増えた現代でさえ、まだまだ夫婦どちらかが譲らなければ成り立たないのが現実。「いくら我が子がかわいくても、どんどん溜め込んでいたら爆発しちゃう」というのは、多くのママが実感することではないだろうか。明るいKASUMIさんでさえ、元気がなくなる時期もあったという。そんなとき、どのように乗り越えたのか。

「産後はなにに対してもイライラしていました。親にもきつく当たっちゃったし、夫のことは無視してしまう。そんなとき、ラジオで別所哲也さんが『自分の機嫌は自分で取る』という話をしているのを聞いて、心がけるようになりました。私の場合、食べることが一番のリフレッシュ!例えば、当時は朝ごはんにこだわっていました。コンロに置くタイプの網でトーストを焼いて、綺麗な半熟の目玉焼きを作って食べる。一つ一つの工程を丁寧に仕上げることで、いつもよりちょっと贅沢な気持ちになります。普段は、甘いものが好きなのでチョコレートで満たすことも。あとは、言葉で発散するのも大事ですね。カフェ『TAKE TOKYO』は、よく行く場所の一つで、ママ友でもあるオーナー・清水洋子さんにいつも愚痴を聞いてもらっています(笑)。それでも、去年、育児に集中しすぎて疲れてしまい、あまり元気がありませんでした。たまたま近所にシュナウザーのブリーダーさんがいて、犬を迎え入れることに。結局世話するのは二倍なんですけど、徐々に自分を取り戻しました。アホなところもかわいいその子に癒されています」

宮の坂にあるカフェ『TAKE TOKYO』(東京都世田谷区宮坂1-2-20 弥生コーポ)は、おもちゃも置いてあり子ども連れでも行きやすい。
宮の坂にあるカフェ『TAKE TOKYO』(東京都世田谷区宮坂1-2-20 弥生コーポ)は、おもちゃも置いてあり子ども連れでも行きやすい。

初めての子育ては、先輩ママや保育園の先生の言葉に励まされることも多々あるという。

「娘は、繊細なところが昔の私にそっくり。どうしようもなく、永遠と泣き続けることもあるので、最初は放っておいて、彼女が落ち着いてから声をかけるようにしています。保育園に預けるのは、今でも離れがたい時間。ずっと泣いているから、毎回送り出すのを申し訳なく思っていたのですが、保育士さんが『ずっと母親が見ている必要はないからそんな風に思わなくて大丈夫』と言ってくれて、心が楽になりました。最近は、嘘泣きも覚えて、それをインスタグラムのストーリーズに投稿したら、『私はそれを劇団ひまわりと呼んでいたよ』と、先輩ママから連絡が(笑)。みんな通る道なのかもしれないですね」

カフェ『TAKE TOKYO』のオーナー・清水洋子さんも一児のママ。常連のKASUMIさんとも自然と仲良しに。
カフェ『TAKE TOKYO』のオーナー・清水洋子さんも一児のママ。常連のKASUMIさんとも自然と仲良しに。

インスタグラムには、娘さんとの仲睦まじい姿が投稿されている。ますます成長を感じる日々には、ファッションに精通するKASUMIさんならではのお悩みも。

「当たり前ですけど、なんでも子ども中心になりました。娘も主張するようになり、自分の価値観を押し付けすぎないように気を付けています。私が着せたい服があっても、娘が好きなデザインとは限らない。娘の選ぶもののなかで、私が許せる範囲を見つけるようにしています。子どもの素直さにも驚きますね。周りの影響を受けやすいから、私の言葉も真似しちゃう。まだ意味もわかっていないと思うのですが、テレビに向かって乱暴な言葉を投げたり。この前、“うるさいなあ”と娘に言ったら、昨日は私が娘に言われる羽目に(笑)。基本的には、毎日楽しいです。子どもがいなければ出合わないようなおもちゃの存在を知って、いつのまにかアニメ『パウ・パトロール』や『おかあさんといっしょ』のオープニングを口ずさんでいる自分がいます。護身術が身につく空手を習わせようかなとふわっと思っていますが、どんな風になってほしいという願望もありません。なるようになるだろうと、娘と向き合っています」

photo:Anna Miyoshi text:Nico Araki Cooperation:TAKE TOKYO

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