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使い心地の良い器が生まれる窯元。 鳥取民藝を支える職人たちを訪ねて。手仕事の奥深さに触れられる、窯元巡りへご案内。 Learn 2018.08.22

「民衆の実用の中にこそ健康な美が宿る」という、柳宗悦が中心となり興した民藝運動に賛同し、故郷でその普及に力を注いだ医師・吉田璋也は、いわば鳥取民藝のスーパープロデューサーだった。吉田が残した民藝の精神を受け継ぐ窯元も数多く作陶を続け、魅力的な作品を作り続けている。静かな山里の窯元を訪ね、作家に会い、今まさに使いたいお気に入りを直接購入する楽しみは、まさに旅ならでは。

1.暮らしになじむモダンな染め分けの器が人気。〈因州・中井窯〉

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登り窯を自邸敷地内に開窯した祖父、吉田璋也に師事して新作民藝に取り組んだ父を持つ、3代目の坂本章さん。

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緑釉と黒釉の染め分けの意匠が、民藝の代表作の一つとして人気。2代目から受け継ぐ染め分けの器も、素地の厚さを薄くし、緑釉を明るく発色させ対比を際立たせるなど、時代とともに進化させた坂本さん。染め分けの3色7寸皿8,640円(税込)など。

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民藝の精神と先代の技術を受け継ぎ、運動から時を経た現代の民藝、手仕事の意味を問い続ける創意の高さは格別。明治期から残る自邸内の工房の美しさも必見。日々の暮らしに彩りを添える器も。

〈因州・中井窯〉
■鳥取県鳥取市河原町中井243-5
■0858-85-0239
■9:00~17:00(訪問は要予約)/不定休

2.父と娘、世代を超えて静かに息づく民藝の創意。〈延興寺窯〉

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日本の原風景を思わせる山里、延興寺(えんごうじ)に開窯して40年。10代で吉田璋也と彼を訪ねて来た濱田庄司に出会い、「ろくろでモノが生まれることに衝撃を受け」作陶の道に進んだという山下清志さん。ここで生まれ育ち、陶芸家になった娘の裕代さんと協働する。

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籾殻の灰を混ぜた釉薬の白釉、黒石を用いた黒釉など、風土の特性を生かし、原料を自ら作る。蓋付きの陶器4,500円、取っ手付きの器2,500円など。

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地元で採取する黒石や籾殻で作る釉薬を使う器はどれも優しい風合い。高台に立つ静かな工房。

〈延興寺窯〉
■鳥取県岩美郡岩美町延興寺525-4
■0857-73-1219
■9:00~17:00/不定休
■訪問時は要予約。engojikama@ncn-t.netまで。

(Hanako1160号掲載:photo : Ayumi Yamamoto map : Itsuko Suzuki text & edit : Chiyo Sagae)

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