「どんな仕事も自分次第で楽しく働ける!」 2・5次元舞台の火付け役〈ネルケプランニング〉キャスティング・田中貴子さんが壁を超えて得た仕事哲学とは?

LEARN 2018.07.19

舞台のプロデュースやイベント制作、声優のキャスティングなどを手がける〈ネルケプランニング〉。そんな2・5次元舞台の火付け役となった会社でキャスティングを担当する田中貴子さんにフォーカス!彼女が壁にぶつかった経験や、さらに本職を経て得た仕事哲学をご紹介します。

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田中貴子/部署のチーフを務める。煮詰まったときは銭湯へ。のんびりとお湯に浸かってリラックスすると、いいアイデアが浮かぶことも多いとか。通勤中に時代小説を読み、タイムスリップすることも好き。

「入社したきっかけは、偶然の巡りあわせなんです」という、田中貴子さん。大学卒業後、バイトをしながら演劇活動をしていたが、2年ほど経ったとき転機になる出来事があり、就職を意識したのだとか。
「同時期にバイト先で会った学生時代の先輩が今の会社で働いていました。面白そうな会社だと思い、〝できることがあったら言ってください〞と伝えたところ、先輩が辞めて後任を探すタイミングで声をかけてもらい、入社することに」

現在、主に担当するのは、アニメやゲームなどに出演する声優のキャスティング。
「アニメの場合は、原作となる漫画があれば買って読み込み、キャラクターをリスト化してから、監督やプロデューサーなど作品の核となる人と打ち合わせをします。大切なのは、みなさんが想像する声のイメージをヒアリングし、キャスティングを考えるためのキーワードを集めること。ザラついた声、高い声など具体的な言葉が出てくることもあれば、〝陰のある声〞など、印象で伝えられる場合もあります。また、オーディションでいくか、オファーにするか、無名と有名のどちらがいいかなどを聞き出して、一度持ち帰って決めていきます。もちろん、キャスト選びが難航することも。あまりにも決まらず、居酒屋で隣り合わせた女性の声がキャラのイメージにはまっていたので、思いあまって声をかけたり…。その後、ほかの人に決まりましたけど。そうして行き詰まった後にピンとくるキャストに出会い、決まったときはうれしいです」

同社の広報宣伝部・前田裕子さんも「田中さんの魅力はその粘り強さ!とにかくいい作品を作ろうという気持ちが周囲に伝わるんです」と話す。もちろん仕事が行き詰まることもあるが、いつも思い浮かべるのは、〝やまない雨はない〞という言葉。
「以前、上司が担当していた案件を急に引き継ぐことになったのですが、思うように案件を進行できていないと感じる場面があって。壁にぶつかる毎日に落ち込みましたが、先ほどの言葉を思い浮かべて自分を鼓舞。対策を考えた結果、上司を真似るのではなく、自分ができる方法を考えることが大事だと気づいたんです。結局私自身が上司のやり方にしばられていたんですね。そこで、キャストと密に連絡を取り、コミュニケーションを深めてみました。すると、本音を率直に話し合うことができ、問題は一気に解決。会話の大切さを学びました」

仕事は自分次第で、楽しくすることができる。

ひとつとして同じ仕事がないところが、働いていて面白いと田中さん。
「作品が違えばキャストなど関わる人も違うので飽きないんです。最近では全体を見て積極的にアイデアを出すなど作品に対して意識的に一歩、踏み込んで関わるようになり、気持ちのうえで成長しました。作品が完成したときに、見てくださった方のいい反応をSNSで目にすると、幸せな気持ちになります。私は、今の会社で働いたことで、どんな仕事も自分次第で楽しく働けることに気づきました。できれば、死ぬまでずっと何らかの仕事をしていたいですね」

ほかの人と差をつけるアイデア

キャスティング・田中貴子さん

①デスク作業ができる時間をピンクのペンで塗り分ける。

手帳には、青いペンで予定を書き、ピンクの蛍光ペンでデスクワークができる時間を塗る。「スケジュールの管理がしやすくなりました。ちなみにバッグに入れて持ち歩くのは、軽くて見やすい卓上カレンダーです」

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②ひと目でわかるようにファイルにはインデックスを。

担当する作品ごとにクリアファイルを分け、紙資料を収納している。どこに何を入れたかがすぐに判別できるように、インデックスを必ずつけるようにしている。「必要な資料を、焦って探すことがなくなりました」

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③作品のイメージに合ったマスキングテープを活用。

作品の印象にぴったりのマスキングテープを選び、クリアファイルに貼るなど活用している。「マスキングテープの真ん中にリボンを通してまとめ、収納するという方法は、同僚がやっているのを真似しました」

(Hanako1159号掲載/photo : Mariko Tosa text : Aya Shigenobu)

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