予約が取れないほどの人気ぶり!「料理教室」兼「自宅」のオシャレな賃貸リノベ術

LEARN 2024.06.11

東京都内で築40年の3LDK+Sの賃貸マンション(メゾネットタイプ)にお住いの料理家の小堀紀代美さん。リノベーションOKだったということが決め手のひとつだったというお部屋を案内してもらいました。

あるものを活かしながら使い勝手のいい場所に

冷蔵庫置き場を移動し、L字だったキッチンカウンターをコの字型に延長した。「動線がスムーズになり、作業スペースが広がって食洗機も導入できました」
冷蔵庫置き場を移動し、L字だったキッチンカウンターをコの字型に延長した。「動線がスムーズになり、作業スペースが広がって食洗機も導入できました」

料理家の小堀紀代美さんが暮らす築40年のヴィンテージマンションはメゾネットタイプ。1階にキッチンと広いダイニングがあり、なかなか予約がとれないといわれる人気の料理教室もここで開かれている。住まいをこのマンションに決めた理由のひとつが「リノベーションがOKだったから」だと言う。これまで何度も引っ越しを経験し、その都度、自分たち好みに内装を変え、改修を施してきた。今回の家もキッチンを中心に自分たちらしいスタイルを追求した。

椅子が12脚置かれたダイニング。「前の家では華やかな壁紙が好きで貼っていたけれど、この家ではあえて白壁に。その分、カーテンに柄を」と選んだウィリアム・モリスのボタニカルなカーテンが印象的。
椅子が12脚置かれたダイニング。「前の家では華やかな壁紙が好きで貼っていたけれど、この家ではあえて白壁に。その分、カーテンに柄を」と選んだウィリアム・モリスのボタニカルなカーテンが印象的。

「と言っても賃貸なのでフルリノベーションをしたわけではなく、部分的に時間をかけて手を入れました。たとえば天井や、壁のグリーンタイルは入居した時のままだし、収納もそのまま使っているものもある。一方で作業台を伸ばしたり、収納扉に面材を貼ったり、引き出しの取っ手をつけ替えたり、カウンターの天板を変えたり。大胆に一度に改修するより、その時々の気分やテンションで、こうしてみようかなとあれこれ手を入れるのが好きみたいです」

ダイニングには色別に料理本が並ぶ壁一面の本棚が。「前の家のサイズでオーダーした本棚がこの家にもぴったり。テーブルの天板も自分たちで張り替えたものです」
ダイニングには色別に料理本が並ぶ壁一面の本棚が。「前の家のサイズでオーダーした本棚がこの家にもぴったり。テーブルの天板も自分たちで張り替えたものです」

キッチンカウンターの天板は、もともとは大理石のものだった。それを木の素材に変えてしばらく使っていたが、現在はさらにその上にシックなブルーグリーンのカッティングシートを貼り、雰囲気の変化を楽しんでいる。リノベ慣れしているから変えることを気軽に楽しめるし、その発想も自由だ。食器の収納場所や家具も、定位置を決めすぎないのが小堀さん流。

ブルーグリーンの天板は、手製だという収納の革の取っ手とも相性抜群。
ブルーグリーンの天板は、手製だという収納の革の取っ手とも相性抜群。
デッドスペースになりがちなコーナーに木ベラなどのツール類をまとめて。「壁掛けしていた時もありましたが、中華テーブルの要領で丸いトレイにのせておくと、くるっと回して必要なものが取り出しやすく、このスタイルに」。
デッドスペースになりがちなコーナーに木ベラなどのツール類をまとめて。「壁掛けしていた時もありましたが、中華テーブルの要領で丸いトレイにのせておくと、くるっと回して必要なものが取り出しやすく、このスタイルに」。

「今、キッチンに食器棚として置いているチェストは、前の家では寝室で衣類を収納していたもの。家に合わせて家具の使い方も置き場所も自由に変えてみればいいのでは、と思います。それは住みながら変えていくのももちろんOKで。私は使うタイミングや使い勝手のよさなどから食器やキッチンツールの置き場所もこまめに〝こっちの方が便利かも〞と変えて試します。定位置を決めすぎてしまうと発想も狭くなってしまう気がして。その時、その時の自分のペースに寄り添うキッチンであってほしいから、これからも工夫しながら変えていきたいです」

現在は食器棚として使っているチェストはデンマーク製のもの。
現在は食器棚として使っているチェストはデンマーク製のもの。

料理教室では1回に12名の生徒さんを迎え、料理も小堀さんひとりで準備するため、効率よく使えることが当然ながら重要だ。ダイニングの本棚の引き出しにはカトラリーがぎっしり入っているが、これは生徒さんたちが自由に引き出しを開けて使えるように収納場所を決めたそう。

引き出しの中にはカップ&ソーサーやカトラリーが。
引き出しの中にはカップ&ソーサーやカトラリーが。
つい集めてしまう小物も多数。アンティークのスッカラなど。
つい集めてしまう小物も多数。アンティークのスッカラなど。

「ひとりで賄いきれないのでお願いできるところはお願いしたいと、誰でも自由に取り出せる場所を定番にしています。キッチンも、冷蔵庫からスタートして水場、作業台、コンロとコの字型で動ける動線を考えて、収納もそれに合わせています。どうすれば無駄なくスムーズに動けるか、今持っているものを活かしながら理想の形を目指すのがいい。ゼロから作るのにも憧れますが、あるもので工夫をする楽しさもまたいいものです」

photo_MEGUMI text_Kana Umehara

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