台風が直撃したり、最近都市部でも多いゲリラ豪雨などが発生したら? 台風・豪雨が起きたら6選 〜家の中編〜 LEARN 2023.01.26

どんなことが起きるか、シミュレーションしてみよう。

想定されること

1.電気が止まる

暴風雨で電線などの送電設備が損傷すると停電に。電気室が地下など低い場所にある集合住宅は、そこが浸水すると部屋の電気やエレベーターが止まってしまう。リモコンやボタンで洗浄するトイレは流せなくなる場合も。

対策
懐中電灯などの明かりと、情報収集に欠かせないスマホの簡易充電器は必ず準備。停電時に水が流せなくなるトイレは、便器に直接水を流し込むなど緊急時の使用方法があるので、自宅のタイプを確認しておこう。

2.窓が割れる

強い風が吹き付けて、ガタガタと鳴る窓ガラス。それだけでも心もとないが、折れた木の枝や小石、屋根瓦などの建材、看板、ベランダに置かれた植木鉢や物干し竿など思わぬものが飛んできて、窓を直撃することも。

対策
飛散防止フィルムを窓に貼っておけば、ガラスの破片が飛び散るのを防止できる。効果は低くなるが、養生テープやガムテープを窓ガラスの縦・横・斜めに米印の形に貼るのも。カーテンやブラインドは必ず閉めておこう。

3.水が逆流する

豪雨が長時間続いたり、ゲリラ豪雨などで急激に水位が上昇すると、下水管が満水の状態になり下水が逆流することが。トイレや浴室、洗濯機、キッチンなどの排水口から水があふれたり、ひどいときは噴き出してくる。

対策
家庭内の逆流は、すぐに作ることのできる「水のう」で対処。45リットル程度の大きめのゴミ袋を二重にし、水道水を半分くらいまで入れて口をしっかり縛ったものを、排水口の上に置いたり、トイレの便器の中に入れる。

4.床上浸水する

浸水には床下浸水と床上浸水がある。前者は床下に水が流れ込んでしまうこと。後者は床より上まで浸水してしまう状態で、家の中が水浸しに。浸水部分に居続けるのが難しくなり、家具・家電も水没して使えなくなる。

対策
浸水の恐れがあるなら早めの避難が鉄則だが、急な豪雨で玄関から水が侵入してきそうなときは、古いタオルや衣服などをすき間に敷き詰めて水を食い止めよう。2階がある場合は、大事なものを上に運んで浸水から守ろう。

5.ドアが開かなくなる

水位が高くなるほど上がる水圧。押して開くタイプのドアだと、約50㎝、つまり大人の膝上くらいの水かさで外に押し開けるのが難しくなってしまう。ドアが開かなくなったら、逃げたくても一歩も外へ出られない状態に。

対策
一番の対策は、水位が上昇して閉じ込められてしまう前に違う場所へ早めに避難すること。浸水被害のなさそうな少し離れた場所や、同じマンションの上の階に住んでいる知人宅でも。間違っても低い場所へは行かないこと!

6.屋根が破損する

一軒家や最上階などに住んでいる場合、暴風雨によって屋根が剥がれたり、割れたり、ひびが入ったりして雨漏りが生じたり、ひどいときは屋根にぽっかり穴が開いてしまう。屋根の周辺の雨どいやアンテナなどの破損も。

対策
雨漏り対策に役立つのがブルーシート。手頃なサイズを用意しておこう。雨漏りしている場所の下にブルーシートとバケツを置いて、水をキャッチ。屋根の穴をふさぐ応急処置にも使えるが、専門業者に依頼するのがベスト。

illustration : naohiga navigation : Yukiko Okamoto text : Ikuko Hyodo

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