THE KYOTO OF FLOWERS 里山を写した庭園でツツジを愛でる時間|町の中の花 LEARN 2022.03.10PR

野山の景色を写した庭園を街中で眺める。〈ACE HOTEL KYOTO〉での朝食は、そんな贅沢な体験が待っているのです。(PR/JR東海)

可憐な草花の姿は時代を超えた癒し。|寺社で花に出会う

200年の時を経て美しく残るものと、平成に描かれた色鮮やかな花天井。
お参りする人々の気持ちを和ませる花手水。(はなちょうず)
新たな癒しをもたらしてくれる花を目当てに寺社へ足を運ぶ楽しみも。

京都
京都

〈平岡八幡宮〉(ひらおかはちまんぐう)

花を愛した将軍の思いを受け、描かれた天井画を特別公開で。
室町時代に足利義満公によって再建された。天井に椿や牡丹など44種の花の絵が描かれた本殿は江戸時代のもの。

■京都府京都市右京区梅ヶ畑宮ノ口町23
■拝観10:00~16:00(最終受付15:30)拝観料800円(宮司のお話、大福茶接待付き)※春の特別拝観3月11 日(金)~5月15日(日)、椿を愛でる会3月11日(金)~4月10日(日)
■075-871-2084|梅ヶ畑

〈正寿院〉(しょうじゅいん)

現代の日本画家約90人による、花と日本の風景を描いた160枚。
江戸時代の種字曼荼羅の天井画が本堂に残ることから、復興の意味を込め、客殿に描かれた天井画。ハート形の窓は猪目窓(いのめまど)と呼ばれる魔除け。

■京都府綴喜郡宇治田原町奥山田川上149
■拝観9:00~16:30(12~3月10:00~16:00)拝観料600円(お茶・菓子付き)風鈴まつり(6月1日~9月18日)中は800円
■0774-88-3601|宇治田原

そっと心に癒しをもたらしてくれる花の姿。こんな時代だからこそ、祈りの場である寺社で出合う草花は、いつにも増して輝きを放っている。
 天井一面に描かれた草花を見ることができるのは、2017年に花天井が完成したばかりの正寿院と、約200年前に描かれた姿のまま大切に受け継がれている平岡八幡宮。平成と江戸、それぞれの時代の絵師が丁寧に描いた草花は繊細で、いつまでも見入ってしまう。様々に思いを巡らすことで、自分と向き合う時間を過ごせるに違いない。
 一方で近年、人気の高まりを見せる花手水。そもそもは水がない野外で草花を使って手を清める意味で、言葉自体は昔からあったもの。
2017年から手水に花を生け始めた柳谷観音楊谷寺で、そう呼ぶようになったのをきっかけに、花を生けた手水を差すように。参拝者に癒しをと手水を彩る寺社も増え、華やかさを
わさ
持つものから侘び寂びを感じさせるものまで揃う。個性ある花手水を存分に愛でたあとはお参りも忘れずに。

京都

〈真如堂〉(しんにょどう)

境内の花を手折って生けるさりげなさ。
正式名称は本当の極楽を意味する真正極楽寺。春は桜、秋は紅葉で知られる寺院の花手水は、主張しすぎずさりげなく。すっと渡した竹の花器に、境内に咲くアジサイやムクゲを生けるのだという。水に沈む青紅葉が揺らめく姿にもまた、心が洗われる。

■京都府京都市左京区浄土寺真如町82 
■拝観 9:00 ~ 1 6:00 (受付~15:45) 拝観料500円(花手水がある境内は出入り自由。法要時は拝観停止)
■075-771-0915|吉田

〈勝林寺〉(しょうりんじ)

禅の教えへと繋がる立体感ある花の姿。
東福寺の塔頭のひとつ。「境内に咲く花を一輪二輪と生けたところ、喜んでくださる方が多くて。花や緑を見て美しいと思うのは純粋な心であり、禅の教えに繋がります」と、住職の宇野虓堂(うのこうどう)さん。 4~5年の時を重ね、現在のような立体感ある仕立てに。

■京都府京都市東山区本町15-795
■拝観10:00~16:00 拝観料800円(花手水がある境内は無料)※秘仏の特別公開は秋と正月。
■075-561-4311|泉涌寺

〈柳谷観音 楊谷寺〉(やなぎだにかんのん ようこくじ)

花手水と名付けた、ブームの草分け的存在。
眼病平癒の観音様として広く信仰を集めてきた古刹。境内に5つある手水に花を生け、花手水の名で呼び出したのは31世住職夫人の日下恵さん。「境内に咲くアジサイを浮かべたところ、楽しみに足を運んでくださる方が増えて。思い出に残る場所になれば」と工夫を凝らす。紅葉のグラデーションなど華やかな色使いやインパクトもとびきり。

■京都府長岡京市浄土谷堂ノ谷2
■拝観9:00~16:30 拝観料500円
■075-956-0017|長岡京

〈二尊院〉(にそんいん)

嵯峨野の地の豊かな自然を手水に映す。
「小倉山のふもとにあるだけに、庭造りも自然との調和を意識したものに。花手水は庭で育てた草花を中心に仕立てます」と、副住職の羽生田光昭(はにゅうだこうしょう)さん。水の音や虫の声、鳥のさえずりを耳にしながら眺めたい、折々の庭の景色を映した花手水だ。本堂廊下に置かれた鉢に生けた花も見逃さずに。

■京都府京都市右京区嵯峨二尊院門前長神町27 
■拝観 9:00 ~ 1 6:30受付終了 拝観料500円
■075-861-0687|嵯峨野

〈くろ谷 戒光明寺〉(こんかいこうみょうじ)

寄進されたアヒルとともに可愛らしく。
「くろ谷さん」の名で知られる浄土宗大本山。手水にずらりと並んだアヒルの中には西陣織の蝶ネクタイを着けたり、境内にあるアフロ大仏にちなみアフロ姿のものも。「庭園にある亀のモチーフから当初は亀の人形を置いていたのが、二度にわたり盗難に。代わりにと寄進していただいたのがこのアヒルです」と、本山職員の伊藤英亮さん。

■京都府京都市左京区黒谷町121
■拝観9:00~16:00 拝観無料
■非公開|黒谷

〈北野天満宮〉(きたのてんまんぐう)

梅の花あしらいを見つける厄除け信仰の場。
菅原道真公を祀る北野天満宮は平安京の北西にあり、災いを鎮め疫病退散の役割を担ってきた。「コロナ退散の思いを込めて、2020年6月から始めた花手水。大切な手水に花を浮かべることで、お参りする方々の心の癒しに」と、権禰宜(ごんねぎ)の東川楠彦さん。神紋の梅紋を写した、梅型の花あしらいを見つける楽しみも。

■京都府京都市上京区馬喰町 
■拝観6:30~16:00(土日祝~17:00) 拝観無料
■075-461-0005|西陣

photo : Akira Yamaguchi text : Mako Yamato

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