卵子は加齢とともに減っていく? 妊活できる期間の目安がわかるAMH検査を体験!ライフプランと向き合う機会に。 LEARN 2022.02.27

卵子は加齢とともに減っていく。だからこそ、自分の卵巣に卵子がいくつ残っているのか知るのも大事なこと。今後のライフプランを立てる上で重要になってくるAMH検査を、ハナコラボディレクターの土屋志織が体験してみた。

〈フェニックスアートクリニック〉では、電話またはWebで予約をした後、採血検査のために来院する。採血の前に、先生からAMH検査とはどんな検査なのかなど、詳細な説明がある。「AMH検査ではどんなことがわかるんですか?」
〈フェニックスアートクリニック〉では、電話またはWebで予約をした後、採血検査のために来院する。採血の前に、先生からAMH検査とはどんな検査なのかなど、詳細な説明がある。「AMH検査ではどんなことがわかるんですか?」

「今すぐの予定はないけれど、将来のために興味があります」と話すのは今回、検査を受けたハナコラボディレクター、土屋志織。AMHとは卵胞から分泌されるホルモン値から、妊活できる期間の目安を知ることができる検査のことだ。

先生との問診の後、採血を行う。AMHの検査は採血するだけ。最短3日で結果がわかり、約1週間後に再度、来院する。
先生との問診の後、採血を行う。AMHの検査は採血するだけ。最短3日で結果がわかり、約1週間後に再度、来院する。

「妊娠できるかどうかの指標ではなく、妊娠に向けてトライできる期間の目安を立てられるということ。数と質は別だということも念頭においてください」と賀来哲明先生。値から妊娠を早めにした方がいいのか、それとも焦らなくてもいいのかを見きわめることができる。結果の数値(卵子の数)は個人差が大きく、正常値や基準値を決められないため、年齢で数値の見方を区別することができない。ただ卵子の質に関しては年齢と関係する。30代後半でAMHが2.0ng/ml前後など低い場合は、早期の不妊治療のステップアップが望まれ、4.0〜5.0ng/ml以上の場合は多嚢胞性卵巣症候群の疑いがある。

検査結果を聞くために来院し、先生から検査結果についての説明を受ける。結果によっては受診や治療をすすめられることもある。
検査結果を聞くために来院し、先生から検査結果についての説明を受ける。結果によっては受診や治療をすすめられることもある。

値はただ高ければいいということでもなく、病院を受診した方がいいケースだってある。「妊娠の予定がない人でも30歳を超えている場合は、1〜2年に一度の検査をおすすめしています。実は毎回の生理で1個の卵がなくなると思っている患者さんが多いのですが、大ざっぱに計算すると1日換算で約30個、1カ月で1000個の卵がなくなっていくのです。卵子の数は35歳になると出生時の1〜2%に減っていき、AMH値の低下に拍車がかかることも知られています。

妊娠できる期間は限られているからこそ、妊活のタイミングを知るためにも、ある程度の年齢になったら毎年測定する方がいいでしょう」と賀来先生。このクリニックでは、AMH検査を5,500円で受けることができる。ドキドキの検査結果は年齢相応だった土屋は、今回初めて受けたこの検査が、ライフプランと向き合うよい機会となったそうだ。

AMHとは…

アンチミューラリアンホルモンの略で、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンを指す。体内にある卵子の数は人それぞれ生まれつき決まっていて増えることはなく、徐々に減っていく。AMH検査とは現時点で自分の卵巣に卵子がどのくらい残っているかを確認する検査のこと。AMHの値は、一概にはいえないが、2.0~4.0ng/mlくらいが平均値といわれている。この値が低いからといって妊娠の可能性が低くなるわけではない。加齢で値が低くなるが、低くても妊娠の可能性はある。

〈PHOENIX ART CLINIC〉

AMH検査

約30年にわたり不妊治療の最前線で治療を行う院長のもと、一人ひとりに合う“最短での妊娠”を目指す。
■東京都渋谷区千駄ヶ谷3-12-18
■03-3405-110
■19:00~12:00、13:00~18:00(火木~20:00)水日休

Navigator…賀来哲明(かく・てつあき)

賀来哲明 (かく・てつあき) さん

〈フェニックスメディカルクリニック〉産婦人科医長。外来および妊活についてのセミナーや、東京大学にて着床についての最先端研究を行う。

(Hanako1205号掲載/photo:Kenya Abe text:Yuko Watari)

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