ほんとうに旨い餃子だけ。 餃子好きなら知っておくべき!東京の注目店5軒
アンジャッシュの渡部建さんから、餃子好きのライター・プレスがリコメンドする、東京でほんとうに餃子の旨いお店5軒をご紹介!多くの専門店がしのぎを削る東京で、今行きたいのは想いが詰まった個性派餃子のお店。餃子好きを語るなら、マストで行くべき注目店ばかりです!熱い夏も、餃子とビールがあれば幸せ♡
1.体の中からきれいになれる餃子を堪能。〈按田餃子〉/代々木上原
餃子は水餃子のみ。鶏か豚肉をベースに風味の異なる全4種の茹でたて水餃子は、どれもすーっと体に染み入る滋味がある。はと麦を配合する独自の皮は素朴な粉の風味をたたえ、大根と搾菜、白菜と生姜など、具野菜の取り合わせは特別な素材でこそないが、互いを引き立てるいい組み合わせ。まずはタレ無しでその優しい風味を味わいたい。
【鶏肉×白菜×生姜】
生姜風味の鶏スープのような澄みきった風味。あっさりしているからこそ、あとを引く。
【豚肉×大根×搾菜】
搾菜の塩気が肉と干し大根の甘みを引き出すような名コンビ。コクのある旨味が定番人気。
卓上の自家製調味料も秀逸。老化防止や美肌効果を促すインカインチオイル入りのタレや、冷え性や自律神経改善に役立つというメティなどスパイス入りの練り調味料。味の独創性に加え「体の中からきれいになる」素材選びの試行錯誤が見てとれる。追求したいことがあるからきちんと作る。いい餃子には理念あり! よよぎうえはと思わず膝を打つ。
2.上海風のジューシーな焼き餃子を徹底再現。〈JASMINE 憶江南〉/中目黒
広尾の人気店〈中華香彩JASMINE〉の姉妹店として今年3月オープン。閑静な住宅街にあり、一段と落ち着いたしつらえだ。山口祐介シェフの念願だった上海屋台風の焼き餃子は、ここでようやく実現。豚ひき肉に、野菜は香味用のネギと生姜のみ。そこに加わるみじん切りにした煮こごりが、肉汁あふれる焼き小籠包風の一口を作る。名物メニュー「よだれ鶏」のタレで召し上がれ。
お湯で捏ねてグルテンを抑えた生地は歯切れがいい。多めの油でじっくり揚げ焼きし、外はパリッと内側はモチッと仕上げる。上海屋台の焼き餃子3個600円~(税込)。
よだれ鶏の注文なしでもOK。15種の香辛料と特製のラー油に黒酢ベースの甘酢ダレを加えて。
3.羊肉の旨いスープを閉じ込める丁寧な手包み餃子。〈亜細亜割烹 蓮月〉/乃木坂
乃木坂駅を出てすぐ、なのにかなりの隠れ家感。「中華料理世界大会」で優勝の実績を誇る品川祐司さんが、自慢の餃子を出すため昨年4月に開店。評判はあっという間に広まり、今や予約必須になった。品川さんの餃子は、かつて修業した〈ホテルサンバレー那須〉で黒田弘総料理長から受け継いだもの。焼き餃子と水餃子2種の餃子を含め、店の全6品目を注文し、コースで楽しむ人多し。
片栗粉を加えているから、皮はもっちりとした食感。中国東北地方流の羊肉を加えた餡は、臭みがなく滋味深い秘伝のレシピ。オンラインでのお取り寄せ販売も。6個入り600円。
自家製ラー油と醤油を合わせた焼き餃子用のタレに黒酢を加えて、水餃子用として提供。
4.餃子めぐりには外せない、中国古来の家庭の味。〈您好〉/幡ヶ谷
お笑いコンビ・アンジャッシュの渡部健さんがリコメンド。シャキシャキ、ザクザクとしたおいしい歯ごたえを残すため、肉や野菜は全て手で刻んでいく。餃子=家庭料理であることの信念を守るため、この手間を惜しまない。小気味よいスピードで包まれていく餃子を見ながら、カウンター席で待つのもまた良し。焼き餃子と水餃子では包み方をわずかに変え、口に入れた時の食感の良さを追求している。
薄力粉を少し混ぜ、食感を良くした生地は24時間熟成。多めの油で揚げ焼きのようにしたら、こんがりキツネ色の焼き目と白い皮のコントラストが鮮やか。9個入り900円(税込)。
中国南方の味噌風調味料・沙茶醤に酢と醤油を混ぜた特製ダレ。提供の直前にネギを投入する。
5.家族の健康を祈るように作る、栄養モリモリ変わり餃子。〈池尻餃子.〉/池尻大橋
無添加であること、体にいいものであることを前提とした餃子の数々は、謎の主婦・マダムローズによる“お母さんの味”。彼女の家での勝負飯だった餃子が、ここ池尻とインドネシアに店を出すほどのプロの品になった。定番「あおば餃子」のトロリとした餡の秘密は、店主瀬川貴理さんさえ知らない技。玄米酵母液も練り込み、小粒ながら滋養と愛情たっぷり。優しさに包まれる一皿だ。
全5種の焼き餃子を味わえる「はじまりの膳」800円。右から、あおば餃子、大葉餃子、鶏パクチー餃子、旬の十五野菜餃子無添加海老の姿餃子。気に入った味は単品でも注文して。
全てマダムローズ手作りのタレセット。右から、柚子胡椒、池尻サンバル、ご馳走ラー油。
(Hanako1123号掲載/photo : Masahiro Goda, Keiko Nakajima text : Chiyo Sagae, Kahoko Nishimura edit : Chiyo Sagae)