「コーヒーはずっとサイフォン一筋です」と、嵯峨さん。一杯ずつ淹れる、熱々のサイフォンコーヒーは絶品。

東京喫茶店研究所二代目所長・難波里奈さんがナビゲート。 今、行っておきたい、文化遺産的喫茶店。#5
喫茶店の醍醐味は人にあり! Food 2023.05.28

次々と消えつつある、古き良き昭和の純喫茶。店が紡いできた歴史と物語、人々の想いこそ、「文化遺産」そのものだ。そこで東京喫茶店研究所二代目所長・難波里奈さんが、喫茶店ラヴァーにはおなじみのお店、ビギナーも存分に楽しめるお店を厳選。「名物マスターとのおしゃべりを通して、店の歴史やエピソードに触れるとより純喫茶の魅力が深まります。店を受け継ぐ2代目、3代目の活躍やレトロでかわいい制服にも注目」

名物マスターの笑顔に癒される二軒。1.〈Café Deux〉

「コーヒーはずっとサイフォン一筋です」と、嵯峨さん。一杯ずつ淹れる、熱々のサイフォンコーヒーは絶品。
「コーヒーはずっとサイフォン一筋です」と、嵯峨さん。一杯ずつ淹れる、熱々のサイフォンコーヒーは絶品。
パリの路地裏にあるカフェをイメージ。
パリの路地裏にあるカフェをイメージ。
チーズとハムを使った、バターたっぷりのクロックムッシュ(530円)は、少し酸味のある「ドゥーブレンド」(530円)とぴったり。
チーズとハムを使った、バターたっぷりのクロックムッシュ(530円)は、少し酸味のある「ドゥーブレンド」(530円)とぴったり。

開業当時から店に立つ2代目の嵯峨雅芳さん。物腰が柔らかく、嵯峨さんの元には長年付き合いのある常連客から学生まで、幅広い年齢層の人たちが訪れる。「最近は、喫茶店文化を残したいと熱意をもった若者も来てくれる。うれしいね」。

2.〈珈琲専門店 エース〉

英勝さんは厨房、徹夫さんはホールを担当。
英勝さんは厨房、徹夫さんはホールを担当。
看板メニューの「のりトースト」は、のりと醤油、バターのシンプルで絶妙な味わい。ブレンドコーヒーとセットで570円のお得なモーニングサービスはおすすめ。
看板メニューの「のりトースト」は、のりと醤油、バターのシンプルで絶妙な味わい。ブレンドコーヒーとセットで570円のお得なモーニングサービスはおすすめ。
テーブル席も充実。
テーブル席も充実。
「オリジナルグッズも販売していますよ」と清水さん兄弟。
「オリジナルグッズも販売していますよ」と清水さん兄弟。
ラクダのマークもお店の目印。
ラクダのマークもお店の目印。

清水英勝さん(右)、徹夫さん(左)兄弟がマスターを務める老舗喫茶店。コーヒー好きの父に影響されたという二人のこだわりは強く、店には常時コーヒー40種、紅茶10種を取り揃える。英勝さん手書きのポップもかわいらしい。世代を超えて愛される店だ。

先代の想いを受け継ぐ、2代目・3代目。1.〈コーヒーハウスTOM〉

「日本で一番小さな焙煎機を愛用しています」と、古巻さん。ひまさえあれば、30年ものの焙煎機で豆を煎る。
「日本で一番小さな焙煎機を愛用しています」と、古巻さん。ひまさえあれば、30年ものの焙煎機で豆を煎る。
名物は、カフェオレ味のババロア「ジジロア」とコーヒーのセット(800円〜)。コーヒーは数十種類から選べる。
名物は、カフェオレ味のババロア「ジジロア」とコーヒーのセット(800円〜)。コーヒーは数十種類から選べる。
家具や食器はそのままに、移転前の店内を再現。
家具や食器はそのままに、移転前の店内を再現。

サラリーマンを経て、約20年前に自身の父から受け継いだ2代目の古巻大(だい)さんは、1年半前に店を代々木から実家の1階に移転。駅から離れているため、平日はゆったりとした時間が流れている。「豆の品種のみ、お客さんの要望で少しずつ変えています」。

2.〈喫茶ルオー〉

フードメニューは「セイロン風カレーライス」(セミコーヒー付き1,000円)一択。数種類の香辛料を使用し、一口食べればほどよい辛味が広がる。
フードメニューは「セイロン風カレーライス」(セミコーヒー付き1,000円)一択。数種類の香辛料を使用し、一口食べればほどよい辛味が広がる。
意外と知られていない2階には半個室もあり。
意外と知られていない2階には半個室もあり。
「自家製アイスもおやつにぜひ」と3代目の山下栄介さん。
「自家製アイスもおやつにぜひ」と3代目の山下栄介さん。

〈喫茶ルオー〉は、現在、2代目の山下淳一さんに代わり、息子の栄介さんが厨房に立つ。「70年以上歴史のある店なので、いまは常連の方をがっかりさせない、変わらぬ味を大切にしています」。東京大学の関係者が多数来るという店内では、グローバルな雰囲気が漂う。

個性際立つクラシカルな制服3選。1.〈gion〉

「襟元の“gion”の刺繍がポイントです」と、広瀬さん。
「襟元の“gion”の刺繍がポイントです」と、広瀬さん。

ピンクの壁にカラフルなライトアップといった独特な雰囲気を醸し出す〈gion〉。店主の関口宗良(もとよし)さんこだわりの制服は現在5代目だ。アルバイトの広瀬礼奈さん曰く「スタイルがよく見える」とか。人気の「ソーダ水」(470円)は、バニラアイスクリーム(180円)を追加するのを忘れずに。

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2.〈珈琲貴族エジンバラ〉

「“かわいいね”と声を掛けてもらうこともあります」と、八木橋さん。
「“かわいいね”と声を掛けてもらうこともあります」と、八木橋さん。

新宿では知らない人はいない有名店の制服は、シャツと茶色のベスト、蝶ネクタイ。「体にぴたっとフィットするベストは、着るだけで背筋がのびます」と、副店長の八木橋千世さん。「ポテトグラタン」(880円)をはじめとするフードやサイフォンコーヒーなど、充実したメニューも魅力。

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3.〈ギャラン〉

創業当時から変わらないポップな黄色×赤の配色。「男性スタッフは対照的にオール黒です」と、中川さん。
創業当時から変わらないポップな黄色×赤の配色。「男性スタッフは対照的にオール黒です」と、中川さん。

光り輝くシャンデリアにタイルの床など、心くすぐられる老舗は制服もかわいい。スタッフの中川凪さんは、喫茶店に憧れて働き始めた。「赤のタータンチェックのセットアップはあまり見ないのでお気に入りです」。オリジナルのコースターやフルーツパフェ(1,100円)など、写真映えするものばかり。

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photo:Kenya Abe, Chihiro Oshima, Natsumi Kakuto text:Wako Kaneshiro, Moe Tokai, Ami Hanashima, Yoshie Chokki edit:Yoshie Chokki

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