仏人パティシエが沖縄の恵みをマカロンに!? 沖縄のグルメシーンで今注目の4軒 FOOD 2017.08.21

フランス人パティシエが手掛ける島食材を使った本格フランス菓子店に伝統的な焼き物「やむちん」のギャラリーカフェ、さらには食の仕掛け人によるライブ感覚で楽しめるレストラン…沖縄グルメシーンの今を彩るお店をご紹介!

1.島野菜をフランス菓子に。〈Ringo Café〉

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田舎の畦道にはためくフランス国旗が目印。素敵な笑顔のマダム、慶子さんと夫となるパティシエのドロメール・ヴァンソンさんが出迎えてくれる。

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かつて家畜小屋だった建物をショップとカフェに改装。外に向けて開く窓からの風が心地よい空間だ。

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マカロンは全部で20種。フランス人パティシエのヴァンソンさんが沖縄へのリスペクトを込めて作ったものだ。「島バナナキャラメル」「さんぴん茶」に「泡盛」といった島のフレーバーに加え、東北発「塩ずんだ」なんていうのもあり。

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ケーキは左から、「伊江島ピーナツと黒糖のパリブレスト」500円、「塩キャラメルのシュークリーム」、「アセロラゼリーとローズのケーキ」各400円(税込)。

ケーキもコーヒーもおいしいから、長居必至。風に吹かれながら、の〜んびりお茶しよう。

2.やむちんを身近に!作家プロデュースのカフェ。〈tou cafe and gallery〉

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作家・松田さんの娘さん二人。左がカフェで料理を担当する次女の七恵さん、右がギャラリーを担当する三女の萌さん。

車を停め、芝生のアプローチを進むと、大きなガラス張りのスッキリした建物が迎えてくれる。まるで美術館のような贅沢な空間だ。こちら、4月にオープンしたばかりのギャラリー&カフェである。

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カフェで使用するやちむん(焼き物)はすべて松田米司の作品。掌に温かい。

〈北窯〉を構成する四人の親方の一人、松田米司個人の見ごたえある作品を展示するギャラリーに、素朴で温かみのある焼き物でコーヒーや料理を提供するカフェが併設されたものだ。

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カフェには大きな一枚板のテーブルがドンと据えられ、選ばれた家具と器がしゃれた空間を作り出している。

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どこをとってもキリッと美しく、ギャラリーのようなカフェ。

次女・七恵さんは、長崎の喫茶店〈けやき〉で修業。薫陶を受けた味わいに沖縄ならではのアクセントを加えた充実のランチがいただける。

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ランチは、辛口の「チキンとナスのカレー」と甘口の「ポークカレー」各1,200円。ナン、サラダ、ピクルス、ドリンク付き。「タンドリーチキンピタサンド」は単品550円、スープ、ピクルス、ドリンク付きのセットが800円。「チョコレートケーキ」350円、コーヒーとセットで700円。木の器は京都〈グランピエ〉で求めたもの。

「いい作品を見て、力をもらって帰っていただきたいです」と、姉妹。心鎮まるカフェである。

3.沖縄料理界の今をリードする最先端レストランが誕生!〈Restaurant ARDOR〉

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「ようこそ」と店主・仲村大輔さん。沖縄の伝統レース、ハーリーを漕ぐパドルと持つ手が取っ手になっている。

那覇で大人気のピッツァ店〈バカール〉店主・仲村大輔さんがやってくれました。那覇から車で40分ほど。北谷にすんごいレストランを開いたのだ。外扉の取っ手はタコ、中扉の木の取っ手は直径20センチ以上の球形。中扉を開けると、バーンと左右に視界が広がる。目の前には一人乗りのボートを改造した、どでかい食材ディスプレイが。

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左が「自家製タリオリーニ ガザミのソース レモンの香り」2,800円、右が「山原豚骨付きロース薪火焼き」400g~、100g 940円。

美崎牛に山原島豚、ミーバイに夜光貝、フランス・ロワールやイタリア・ヴェネトの白アスパラ……、島食材に日本各地、世界のうまいものをかけ算しながら、仲村さんが集めたフレンチ、イタリアン、スパニッシュ、スイーツの精鋭シェフたちが腕を振るう。

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薪も炭も燃えるオープンキッチンは横長。そこにシェフたちが並んで競演するのを、客はライブで見ながら、ワクワク食事する。どこの国にいるのかわからなくなっておもしろい。「日常を忘れて、おいしいものに身を任せる。そんな時間にしてほしくて、空間を遊びました」と、仲村さん。不思議な仕掛けがあちこちに潜む。幅広い年代に支持される、おもしろおいしいレストランだ。

仲村大輔(なかむら・だいすけ)/目黒の老舗ピザ屋さんで4年間修業し、2008年に沖縄に〈BACAR〉をオープン。その本格的なピッツァでたちまち人気に。今年の4月に北谷にレストランをオープンした。

4.仲村さんが手掛ける、那覇で大人気のピッツァ店。〈BACAR OKINAWA〉

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生地を回したかと思うと、パパッと具材をのせ、あっという間に焼き上げる。焼きたて熱々を1秒でも早く食べてほしくてスタッフが勢い込んで持ってくる。

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ピッツァは「マルゲリータ」と「マリナーラ」各1,620円の2種のみ。県産マグロの塩漬け、島ダコのソプレッサータなど島の恵みいっぱいのつまみがおいしい。ワインとね。

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(Hanako1136号掲載/photo : Norio Kidera text : Michiko Watanabe)

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