SDGs 大場さん
2021.08.23

第38回 ハナコラボSDGsレポート 「『私はこう思う』ではなく『みんなはどう思う?』と問いかけたい」モデル・長谷川ミラさんがSDGsについての発信を続ける理由

ハナコラボ パートナーの中から、SDGsについて知りたい、学びたいと意欲をもった4人が「ハナコラボSDGsレポーターズ」を発足!毎週さまざまなコンテンツをレポートします。第38回は、エディター、ライターとして活躍する大場桃果さんが、SDGsについて積極的に発信するモデルの長谷川ミラさんに話を伺いました。

ロンドン留学が転機となり、社会問題について調べるように。

長谷川ミラ/1997年生まれ。ロンドンのセントラル・セント・マーチンズへの留学を経て、現在は東京を拠点にテレビやラジオなどで幅広く活動中。ジェンダーや環境問題などについて、YouTubeやInstagramを通して積極的に発信している。
長谷川ミラ/1997年生まれ。ロンドンのセントラル・セント・マーチンズへの留学を経て、現在は東京を拠点にテレビやラジオなどで幅広く活動中。ジェンダーや環境問題などについて、YouTubeやInstagramを通して積極的に発信している。

ーーミラさんは、いつ頃から社会問題に関心を持つようになったんですか?

「約3年前、イギリスに留学していた時からです。ヨーロッパはエコ先進国と言われていて、日本より早い段階からさまざまな試みがされていたからか、社会問題について話す機会がとても多いように感じました。学校やカフェなどでも隣の席からそういう会話が聞こえてきたりして」。

ーーそういった刺激を受けて、生活の面で何か変えた部分はありましたか?

「気になった問題についてとことん調べるようになって、わかったことを広く発信するようにもなりました」。

ーーサステナブルについて発信するオンラインコミュニティ「mimo」も主宰していますよね。これはどんな経緯で始めたのでしょうか。

「日本に帰国して環境・社会問題について発信し始めた頃に、『こういう話題は友人同士でも話すのがなかなか難しい』という声をもらったんです。でも、私のフォロワーさんの中には環境問題について積極的に調べたりボランティアに参加したりしている人がいるから、そういうフォロワーさん同士をつなげることができたらもっと盛り上がるんじゃないかなって。そのための場所として『mimo』を立ち上げました。今は約30人のメンバーがいて、それぞれ興味のある分野について調べたものを要約して発信しています」。

ーーメンバーはどのように集まったんですか?

「InstagramやTwitterを通じて募集しました。みんなちゃんとした目的を持って入ってきた子たちなので、どんなトピックを扱うのかは任せています。私は仕事柄SDGsについて活動している方と出会う機会が多いので、そういった方々をお招きしてイベントを開催することもできるかもしれないし、メンバーにはいつも『私をうまく利用してね』って言っています」。

できる限り自分の目で見て体験して、学ぶ。

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ーー普段はどのようにSDGsについて学んでいますか?

「雑誌やWebメディア、YouTube番組を通じて気になる企業へ取材くようにしています。『キットカット』のYouTubeチャンネルのMCを務めているのですが、企画・構成・制作にも携わらせてもらっているので、取材へ行く機会を自分で作れるんです。SDGsについての本や雑誌は言葉が難しいから、正直あまり読めていなくて…。インターネットで調べることもありますが、日本語と英語の検索結果が全然違っていたりするし、それを100%信用するのは危ないと思うんです。だから、なるべく自分で体験しながら学ぶようにしています。せっかくたくさんの方々が私のSNSを見てくれているから、ちゃんとした情報を伝えたいなって」。

ーー実際に目で見て体験した人の話が一番信用できますもんね。

「そうなんです。映像だと誤魔化すこともできないし、わかりやすく伝えられるので」。

ーーこれまで取材で訪れた中で、特に印象的だったのはどこでしょうか?

「これは取材ではないのですが、今までで一番心に残っているのは、小学生の時に社会科見学で行ったゴミ処理場。バスでゴミが埋め立てられている場所へ行ったら、降りた瞬間にすごい臭いで。その時の衝撃をずっと忘れられずにいます。『私たちが捨てているゴミはキレイさっぱり消えているわけではなく、ここに運ばれてきているだけなんだ』って気づいたというか。先日、『キットカット』のYouTube企画でおよそ15年ぶりに同じ場所を訪れたのですが、今はサンドイッチ式の埋め立てになっているため、臭いがほとんどしなかったんです。一見改善されているように感じるけど、果たしてこれでいいんだっけ?って疑問を抱きました。キレイになったけど、ゴミの量が減っているわけじゃないし、むしろ以前より増えているわけで」。

SDGs 大場さん

ーーそうですよね。

「『mimo』のメンバーと一緒に川崎のゴミ処理場を訪れた時も、集められたプラスチックゴミを職員さんたちが手作業で仕分けしているのを見て『私たちが面倒臭がって分別しなかったものを誰かがやってくれてるんだ』と気づくことができました。現場を訪れることで、『誰かがやってくれる』とか『どうにかなってる』っていう感覚がなくなったように感じます。私がちゃんと分別すればこの人たちの作業が減るし、私がもっと発信すればより多くの人が行動を変えてくれるだろうし、私がもっと有名になれば自治体と組んで効率の良い分別方法を考えられるかもしれないし…って」。

広く発信を続けることで、他の世代も巻き込んでいきたい。

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ーー発信を続ける中で、周りの人たちの意識が変わってきている実感はありますか?

「一番変わったと感じるのは家族かもしれません。以前は『ファストファッションを買わない選択なんてリアルじゃない』などと言っていた妹が、最近はプラスチックストローを断るようになっていたり。これまで私の活動をあまり応援してくれていなかった父も、私が懲りずにFEMINISMと書かれたTシャツを着たりエコな商品を使うようにしていたら、SDGsについての記事を読んでくれるようになりました。ビジネス面でSDGsへの理解が必要になってきたから、という理由もあると思うんですけど」。

ーー若い世代の意識はスピーディーに変化してきていますが、これからはもっと上の世代にSDGsを知ってもらうことが必要なのかなと感じます。

「本当にそう思います。少子化が進んで、今や年齢が若いというだけで日本の中ではマイノリティーじゃないですか。そう思うと、若い世代が声を揃えて意見しても、数で負けちゃうんじゃないかって不安になる時もあるんです。もちろん、私たち世代には強いパワーがあるんですけどね!」

ーーたしかにそうですよね。

「だから、『若い世代で一緒に頑張ろうよ』っていうよりは、上の世代も巻き込んでいくことが必要なのかなと。そのためにもテレビやラジオなど、マスなメディアでの発信を頑張っています。以前、フォロワーさんから『ミラちゃんがテレビに出ていたおかげでお母さんと社会問題について話せました』というメッセージをもらったことがあって。それだけでもこうやって活動している意味があるなと感じました」。

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ーー今後、何か挑戦したいことはありますか?

「今はサステナブルについて学べるツアーを計画しています。海外に行けない時だからこそ、国内を見つめ直すチャンスなんじゃないかなと思っていて。私自身、イギリスにいた時に日本文化をまったく知らないことを恥ずかしく思ったんです。だから、改めて日本について学んだり、サステナブルな活動をしてる地方の企業に会いに行ける機会を作れたらなと」。

ーーすごく楽しそう!地方へ行くとまだまだ知らないサステナブルな取り組みがたくさんありますもんね。

「そうなんです。興味はあるけど何から始めたらいいのかわからない…っていう人も多いと思うので、そういう方々に向けてわかりやすくパッケージ化したツアーを実現できたらなって」。

ーー開催が決まったらぜひ参加したいです!

「ぜひ!楽しくて実りのあるツアーにできるよう頑張ります」。

ーー今日お話を聞いていて、何かを「教える」というより「気づいてもらう」「知ってもらう」ために活動をされているんだなと強く感じました。

「まさにそうですね。『私はこう思う』ではなく『みんなはどう思う?』を増やしていけたらと思っています。私自身が悩んでいる姿もなるべく表に出していきたくて。ストイックにすべてを完璧にやろうとするのではなく、みんなで一緒に『どうしたらもっと良くなるだろう?』って考えながらやっていけたらいいなと思います」。

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大場桃果
大場桃果 / エディター・ライター

「1994年生まれ。大学在学中からアシスタントに従事し、2018年に独立。『Hanako』や『GINZA』をはじめとする雑誌やWEB、広告などを中心に活動中。趣味は映画・海外ドラマとアニメ観賞。」

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