人気スタイリスト4人が、“今”の自分を表すアイテムに選んだものとは?
2018.07.24

本当に良いものを知るスタイリストに聞く! 人気スタイリスト4人が、“今”の自分を表すアイテムに選んだものとは?

日々数え切れないほどのファッションアイテムと向き合い、本当に良いものを見極めているスタイリスト。今回はそんな彼女たちに、今の自分を表すとっておきのアイテムを教えてもらいました。

編集部 / Hanako編集部

「東銀座にある編集部からお届けします!」

編集部

〈ヘインズ〉のTシャツ/野崎美穂さん「東京を離れて、無駄を削ぎ落とした結果、残ったのは、ごくシンプルなTシャツでした」

スタイリスト歴27年。サーフィンにのめり込んだことをきっかけに、徐々にライフスタイルが変化していき、現在は静岡県の御前崎に拠点を移し、冬は長野県の白馬でコーヒー屋やスノーボードショップの手伝いなども兼業している野崎美穂さん。
「東京で働いていた頃は、物に対してもお金に関しても、じっくりと向き合っている時間がありませんでした。がむしゃらに働いて稼いで、食べたいものを食べて、欲しいものを買ってということを繰り返していて。今思えば無駄だらけだったと思います。東京を離れて、海に入ったり、雪山で暮らすようになって、仲良く気持ち良く生きていくための最低限のお金があれば、もっともっと大切で豊かなことがたくさんあるんだということを学びました。今は、本当に贅沢で、幸せに生きているなあと感じます」

野崎美穂/1991年に独立。現在は春から秋は御前崎、冬から春を白馬乗鞍にて過ごし、スタイリスト、コーヒー事業、スノーボードショップの手伝いなどをしている。

〈ジョン ロブ〉のローファー/百々千晴さん「以前から欲しいと思っていたローファーを復刻のタイミングでようやく買えました」

ややボリュームのあるラウンドトゥとクラシックなフォルム。スウェードのネイビーブルーとブラックレザーが印象的なローファーは、イギリスの老舗シューズブランド〈ジョン ロブ〉のもの。1994年に発表されたレディスコレクションの復刻モデルだ。
「10年ほど前に、当時は恋人だった夫とハワイに行ったときに彼が購入していて、素敵だなと思ったんです。でも、そのとき女性のものは生産されておらず、わたしは足のサイズが小さいのでメンズの靴を履くということもできなくて、泣く泣く諦めました。最近になってレディスモデルが復刻したことを知り、数カ月前に見つけてすぐに買いました。〈マノロ ブラニク〉や〈ハルタ〉など、ローファー自体が好きなのでたくさん持っているんですけど、ずっと欲しかったものを買えたので“今”の自分といえばこれですね。履けば履くほど自分の足になじんでいくと思うので、経年変化を楽しみにしています」

百々千晴/2004年に独立。雑誌、広告を中心にスタイリングを手がけ、現在は『Union Magazine』編集長、ブランドディレクターとしても活躍中。

〈コム デ ギャルソン〉のバッグ/田畑アリサさん「スタイリストとして独立した日の朝に、師匠から突然届いたプレゼントです」

スタイリストの山本マナさんに師事し、昨年8月に独立した田畑アリサさん。そのアイテムとの出合いは、独り立ちした日の朝だった。
「アシスタント最終日に壮行会を開いてくださって、マナさんに独立の記念として名刺を作っていただいたんです。それだけでもうれしかったのに、翌朝〈ドーバー ストリート マーケット〉から突然荷物が届いて。中に〈コム デ ギャルソン〉のハンドバッグが入っていたんです。びっくりしました。アシスタントは荷物の量が多く、両手が空かないと不便なので、ほぼ毎日リュックを背負っていたんですけど、スタイリストとして気持ちを切り替えるためにも、まずはバッグを変えてみてもいいのでは、という計らいからでした」
ちょうどA4サイズが入る実用的な大きさ。カジュアルな格好にも、フォーマルにも似合うシックな佇まい。マナさんも同じシリーズを持っているというこのバッグを、田畑さんはプライベートではなく、仕事のときの“オン”のバッグにしているという。

田畑アリサ/編集プロダクションでの雑誌編集やスタイリングを経て2013年に山本マナ氏に師事。17年8月に独立。雑誌やカタログ、広告などで活動している。

〈ビワコットン〉のTシャツ/轟木節子さん「日本の伝統製法を“これから”につなぐ、きっかけに関われたうれしさがあります」

「さらさらとした新鮮な肌触りの〈ビワコットン〉との出合いは、昨年、雑誌の企画で“涼を感じるもの選び”というテーマでリサーチをしていたとき。ユニックスのTシャツの肌触りに感動して、すぐに貸し出しのお願いをしました」
ブランド名の〈ビワコットン〉は、生地の生産地である滋賀県の琵琶湖からとったもの。高島ちぢみという、伝統技法をもとに作られているという、そのルーツにも興味が湧いた。
「細い筋のような凹凸がある生地だから肌に触れる面積が少なく、肌離れがいい。高温多湿の日本の風土に合っているんですよね。自分でも購入して、夏の暑いロケの日には毎回着ていました」
そんなふうに惚れ込んでいたところ、昨年の冬にブランドから、レディスのコラボレーションアイテムを作らないかと声がかかった。すぐにプロジェクトをスタートさせ、今夏、このビッグTシャツやインナーウエアを誕生させた。

轟木節子/雑誌や広告などのスタイリング、ディレクション、ファッションコラムの執筆も。著書に『毎日のナチュラルおしゃれ 着こなし手帖1・2』(宝島社)。

(Hanako1159号掲載/photo : Masahiro Sanbe text & edit : Shoko Matsumoto)

編集部

Hanako『46人の、転機と決断。』特集では、さらに詳しくご紹介しています!

TOPに戻る