〈成城石井〉の人気スイーツが、ほうじ茶と相性抜群!? 手土産にもおすすめ!人気料理家が選ぶ「日本茶×スイーツ」のベストペアリング3選 FOOD 2019.03.24

甘みの際立つ和菓子でも、ボリュームのある洋風のお菓子でも、ほっと落ち着かせる器量がある。そんな日本茶とお菓子のベストペアリングを、人気料理家・小堀紀代美さんがナビゲート。さらに、ふだんのお茶の時間の過ごし方とお気に入りの茶器も教えてもらいました。

1.素朴な甘さの砂糖菓子に、煎茶のまるい渋みが調和。

「小倉金花」200g 426円(あさくさ梅源 03‒3841‒4147)/「こくまろ」100g 1,200円(すすむ屋茶店 東京自由が丘 03‒6421‒4142)
「小倉金花」200g 426円(あさくさ梅源 03‒3841‒4147)/「こくまろ」100g 1,200円(すすむ屋茶店 東京自由が丘 03‒6421‒4142)

「小豆の粒を砂糖で包んだ『小倉金花』は、花形がかわいいお菓子。一口で食べられて、サクッとした食感もよくて。すっきりとしたシンプルな甘さのお菓子と、まろやかな煎茶の組み合わせはとても落ちつきます」。“江戸昔菓子”の看板を掲げる〈梅源〉の素朴な味わいのお菓子は、今は希少な職人が手がけている。茶葉の産地である鹿児島に本店がある〈すすむ屋茶店〉の定番の煎茶は、やさしい渋みが心地よい味わい。

2.和栗のコクを引き立てる、甘みを感じるほうじ茶。

「和栗のケーキ」3,450円(足立音衛門 0120‒535‒400)/「焙じ茶50 」50g 250円(茶の葉銀座店 03‒3567‒2635)
「和栗のケーキ」3,450円(足立音衛門 0120‒535‒400)/「焙じ茶50 」50g 250円(茶の葉銀座店 03‒3567‒2635)

「バターケーキのしっとりとした生地と和栗の相性が抜群で、誰にでも愛されるケーキだと思います。和洋折衷のお菓子なのでいろいろな飲み物に合うとは思いますが、せっかくの和栗なので日本茶を。芳ばしさが心地よいやさしいほうじ茶で、栗のコクを味わいます」。ブランデーがほのかに香るパウンドケーキに和栗が贅沢に使われたお菓子。静岡の「やぶきた」を使用し、昔ながらの製法で作られたほうじ茶は、甘さすら感じさせる。

3.濃密なケーキに負けずに、さっぱりと飲めるお茶。

「プレミアムチーズケーキ」790円(成城石井 0120‒141‒565)/「ロースト№02」50g 741円(櫻井焙茶研究所 03‒6451‒1539)
「プレミアムチーズケーキ」790円(成城石井 0120‒141‒565)/「ロースト№02」50g 741円(櫻井焙茶研究所 03‒6451‒1539)

「クリームチーズをたっぷり使用したベイクドチーズケーキは、スライスアーモンドとレーズン入り。1口でとても満足度の高いケーキです。これには香りが豊かなほうじ茶が好相性。『№02 』はすっきり飲めるので、バターのコクを流してくれる感覚です」。チーズケーキはこの店の人気No.1。〈櫻井焙茶研究所〉のお茶はナンバリングされていて、ロースト(ほうじ茶)の『№ 02 』は『№01』に比べると焙煎が少し深め。

姿勢を正したりほっとしたり、区切りの時に飲むのが日本茶。

小堀紀代美/〈LIKE LIKE KITCHEN〉のオーナーシェフを経て、同名の料理教室を主宰。近著に『予約のとれない料理教室 ライクライクキッチン「おいしい!」の作り方』(主婦の友社)。
小堀紀代美/〈LIKE LIKE KITCHEN〉のオーナーシェフを経て、同名の料理教室を主宰。近著に『予約のとれない料理教室 ライクライクキッチン「おいしい!」の作り方』(主婦の友社)。

朝から夕方まで、キッチンでほぼ立ちっぱなしだから、「お茶を飲む時が唯一座ってゆっくりできる時間」という小堀紀代美さん。「日本茶は、ちょっとした区切りの時に飲みます。まず、朝仕事を始める前に『がんばろう』の一杯。仕事が終わった時の『ほっ』とする一杯。友人たちとコーヒーや紅茶でお菓子を食べていても、最後は『そろそろ日本茶にしましょうか』ってしめることが多いです」

「茶器を選ぶ基準は色と形、ぬくもりのある触感。同じ器でもいびつなほうが好み」。田尾明子、後藤義国、大沼道行、村田森などの作家物が並ぶ。
「茶器を選ぶ基準は色と形、ぬくもりのある触感。同じ器でもいびつなほうが好み」。田尾明子、後藤義国、大沼道行、村田森などの作家物が並ぶ。

始まりでも終わりでも、区切りとして“整える”感覚が、日本茶にはあるようだ。
「甘いものが大好きなので、まずお菓子があって、それに合わせるお茶を決めます。煎茶でもほうじ茶でも、甘みを感じるまろやかな味が好みで、きれいな色が出ることも大切。忙しい仕事の合間でも、お茶の時間だけは流れがゆっくりに。好きな器と甘いお菓子とお茶とおしゃべり。それが心地いいですね」

(Hanako1170号掲載/photo : Naoki Seo text : Naomi Yokoyama (cat) edit : Seika Yajima)

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