あの店が銀座を選んだ理由。 香港と銀座を繋ぐ人気店が移転オープン。〈喜記 銀座店〉で香港料理の楽しさに触れる。
地方や海外から多くの話題店が集まり、今も昔も名店ひしめく東京屈指の街・銀座。実力者たちがこの地を選ぶ理由とは…?注目の5軒のストーリーから、作り手を魅了し続ける銀座の“きらめき”を探ります。今回は「あの店が銀座を選んだ理由。」より、〈喜記(へいげい)銀座店〉をご紹介します。今年 1月、銀座の目抜通りに移転し、華々しく再スタートを切った〈喜記 銀座店〉。香港と銀座を繋ぐ人気店が、さらに輝きを増している。
銀座で香港料理の楽しさに触れてほしい。
1965年に香港の銅鑼湾で創業した海鮮料理の名店〈喜記〉。2017年に西銀座エリアに日本初出店し、本場の臨場感を伝える店として人気を博してきた。名物の「避風塘料理」(=船上料理)は、マッドクラブや大海老などを特製調味料のチリガーリックで炒めた漁師料理で、クリスピーな食感とスパイシーな味わいに思わず歓声が上がる一品だ。
オープンから4年、繁盛店に成長し、より広く充実した環境を求めてついに銀座中央通りに進出。「銀座は強豪店が多く刺激になりますし、香港好きのよいお客様に恵まれました。ここから離れる選択肢はなかったですね」と代表の田中紀之さん。2020年に料理長となった山﨑浩一シェフは、〈赤坂璃宮〉の副料理長を務め、本場香港の一流ホテルでも研鑽を積むなど、まさに広東料理の申し子。超絶技巧の点心から焼物、麺、甘味までこなすオールラウンダーだ。だから本店の名物だけでなく、蒸し点心や煲仔飯(土鍋ご飯)といった香港の代表的料理を網羅するのも銀座店の醍醐味だ。「香港を全部知ってほしい。ただそれだけ!」と語る山﨑シェフの頼もしさ。この店が銀座を元気にする存在であることは、間違いない。
〈喜記 銀座店〉
今年1月26日、移転オープン。山﨑浩一料理長(上)は広東料理一筋25年。鮑とトリュフ和牛の黒胡椒パイ1個1,200円なども。コースもある。
■東京都中央区銀座5-7-10 EXITMELSA 7F
■03-3289-0505
■11:30~14:30LO、17:30~21:30LO 無休
■58席