新装オープンで話題!レトロな丸の内〈東京會舘〉の歴史と進化に迫る。
2019.10.09

星付き新シェフ就任のフレンチも注目。 新装オープンで話題!レトロな丸の内〈東京會舘〉の歴史と進化に迫る。

歴史的な建造物が点在する、東京の中心「丸の内」。時代を超えて愛される建物の歩みをたどると、そこに息づくスピリットと街との関わりが見えてきます。Hanako『銀座・丸の内・日本橋 大銀座、三都物語。』「丸の内の歴史を知る建物探訪に出かけよう。」より、〈東京會舘〉をご紹介します。

編集部 / Hanako編集部

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伝統と進化を融合させ、人々に寄り添うハレの場に。

東京會舘のシンボル、チェコ製の「大シャンデリア」は螺旋階段に設置。豪華絢爛のまばゆさに見惚れてしまう。花嫁をより美しく演出する撮影スポットになっている。

世界に誇る施設であり、人々が気軽に集える社交場を――。そんな理念のもと、西洋文化が浸透し始めた1922年に竣工した〈東京會舘〉。ルネサンス式の優美な建築に、シャンデリア3基を備えた宴会場とフランス料理店などを展開し、華やかな〝社交の殿堂〞として一躍人々の憧れの的に。同じ丸の内でにぎわっていた〈帝国劇場〉を訪れた人をもてなす場としても、おおいに活躍した。

関東大震災、第二次世界大戦後のGHQによる接収など、荒波を乗り越えた初代本舘は、1971年にモダニズム建築の旗手、谷口吉郎が手がけた二代目本舘にバトンタッチ。

ファサードをエレガントに飾る20枚のレリーフは、初代本舘の意匠をもとに、四季を表すそれぞれ異なる模様に仕立てた。

そして今年の1月、三代目となる新本舘がオープンし、8軒のレストラン・ショップと大型バンケットホール、皇居を望むチャペルを持つ複合施設として新たな歴史を歩み始めた。

ロビーで注目すべきは、芸術家・猪熊弦一郎作のモザイク壁画とレプリカのシャンデリア「金環」。二代目本舘から継承。
皇居を望む清々しいチャペルは2年先まで予約でいっぱい。アートのような木格子と照明演出が皇居の緑と調和する。
東京會舘の迎賓の歴史を象徴するメインバンケットホール「ローズ」の扉は、二代目本舘のエレベーターのドアに使われていた素材を生かして新装した。

外観と内装は現代的にフルリニューアルしたものの、初代と二代目本舘を彩った美術品や意匠が随所に引き継がれ、多くの公賓や国賓をもてなしてきた由緒正しきホスピタリティも健在だ。新生東京會舘が掲げるコンセプトは「NEWCLASSICS.」。新しくて、伝統的。相反するふたつを組み合わせたのには理由がある。「これから先もお客様に選んでいただくには、〝変わること〞も必要です。伝統をただ守るだけではなく、時代に合わせて常に進化していく。ニュークラシックスという言葉には、そんな決意が込められているのです」(広報の外岡慎平さん)

進化を遂げた伝統のひと皿。

松本シェフ渾身の「舌平目の洋酒蒸 ボンファム」5,700円(サ別)。別調理でふっくら仕上げた舌平目とバターを控えた軽やかなソースが秀逸。手打ちの平麺ヌイユを付け合わせに。

その〝進化〞の最たるものが、代々生え抜きの調理長が率いたフレンチレストラン〈プルニエ〉に、ミシュランで星を獲得した経験を持つ松本浩之シェフを迎えたこと。「大きなチャレンジだった」という会社の決断に松本シェフも応え、伝統を踏まえた解釈でレシピを再構築。なかでも、創業からのスペシャリテ「舌平目の洋酒蒸 ボンファム」は、洗練された一皿にブラッシュアップされ、オリジナルを知る長年の常連にも大好評だという。

服装も正統派スタイルの〈メインバー〉。
〈メインバー〉の内装は乃村工藝社が担当。行燈をヨーロピアン調にデザインしたライトが空間を照らす。創業時から100年近く時を刻む手巻きの大時計も設置されている。
「會舘風ジンフィズ」1,600円(サ別)は、GHQの将校が「朝からお酒を飲んでもバレないように」ジンフィズに牛乳を入れたのが始まり!

また、リニューアルで1階のダイニング〈ロッシニテラス〉にスイーツメニューを増やすなど、女性を意識したブランディングで、少しずつ若い世代の利用者も増えていると、外岡さん。
「伝統や格式を重んじてきたため、敷居の高さを感じていた方もいらしたはず。ここで設立時の理念に立ち返り、誰でも気負いなく食事に来られるような、そして、人生の節目に寄り添える施設を目指して、これからも進化していきたいです」

〈東京會舘〉

新本舘は「丸の内二重橋ビルディング」内に開場。世界に誇る設備とホスピタリティで、ハレの日を演出する。
■東京都千代田区丸の内3-2-1 
■03-3215-2111 
■営業時間は店舗により異なる 無休

(Hanako1177号掲載/photo : Megumi Uchiyama text : Asami Kumasaka)

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