芸術、グルメ、観光地を巡る。 移住者続出の香川県・小豆島。小さな大地に秘めた魅力を発掘!-後編-

LEARN 2019.07.15

香川県小豆島を観光する週末女子旅2日目。今回は、小豆島が力を入れている芸術に触れながら、現地でつくるクラフトビールや著名な観光地についてレポートしていきます。実は都心から移住する人が続出中の「知る人ぞ知る」小豆島の魅力をお届け!

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ホテルで朝食を済ませスタートした2日目は小豆島の芸術に触れるべく、廃校となった校舎に国内外のギャラリー集め、作品展示を行っている〈福武ハウス〉にやってきました。

2013年からアジア圏の芸術組織と連携している〈福武ハウス〉は、2019年も2月8日(金)より、展覧会「眼に見える魂ーベネッセアートサイト直島のアジアコレクションを中心に」を開催しています。

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校舎がそのままの姿で活用されているため懐かしさを感じつつ、壁にアートが描かれている不思議な空間。ひとつ一つの作品に「和」を感じるモチーフが見られます。

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2階に広がるのは、インドネシアの現代美術界で最も活躍する作家ペリ・ドノの作品『Angel Fallen from the Sky』。壁一面の絵画と絵の中から飛び出した男性天使の人形がぶら下がっており、「人間にとってより良い未来を構築するためには夢を見る自由、想像する自由が必要不可欠であること」が示されています。

〈福武ハウス〉に展示されている作品は、人間の生に対して鋭い視線を投げかけ、観る人たちに「よく生きる」について様々な思索を促しているかのよう。生活の美しい面だけでなく、アーティストの思いを反映させた作品が多数並んでいます。

香川県の醤油の出荷量は全国5位!「醤の郷」を巡る。

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〈福武ハウス〉でのアート鑑賞を終え、ランチまでの時間を使用して醤油工場を巡ることに!実は小豆島は「木桶仕込醤油」の最大産地としても有名な地なのです。

やってきたのは〈正金醤油〉の醤油蔵。国内産丸大豆、国内産小麦などを使用した天然醸造醤油を杉桶に仕込み、四季の温度の変化の中で発酵熟成させる小豆島の有名醤油蔵です。醤油酵母や乳酸菌などの微生物が蔵ごとに違うので、同じ原材料を使用してもつくる環境によってお醤油の味や香りが変わるのだそう。

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そして今回は特別に〈正金醤油〉の3種のお醤油と出汁を試飲させていただけることに。左から順に「天然醸造うすくち生醤油」「天然醸造こいくち生醤油」「二段仕込 匠」「八方だし」を試飲しましたが、味の濃さ、塩味がそれぞれ異なり、お醤油の香りと素材の風味がしっかりと感じられました。

試飲をして気に入った旨味が多く塩辛さが少ない「二段仕込 匠」と、かつお荒節、煮干し、昆布を煮出して醤油と共に仕上げられた「八方だし」をお土産として購入。次の醤油蔵に向かいます!

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続いてやってきたのは、昭和24年から醤油屋として続く〈ヤマロク醤油〉です。ここでは三十二石(約6000リットル)の大杉樽が使用されており、1つの大きさが直径約2m30cm、高さ約2mの樽にお醤油が40樽も仕込まれています。その他にも大杉樽の3分の2から半分の大きさの樽が28樽も使われている大きな醤油蔵です。

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また〈ヤマロク醤油〉では2013年から「新桶」をつくる取り組みをスタート。この取り組みには、醸造用の木桶を製造できる桶屋が日本に1社のみとなったことが背景にあり、「子や孫の代に本物の日本食の基礎調味料を残せるかどうかは木桶の発酵文化が後世に残せるかどうかにかかっている」と〈ヤマロク醤油〉五代目の山本康夫さんはお話します。

お醤油だけでなく、「木桶仕込みの日本の基礎調味料が無くならないように」と木桶を自ら製造することで、長期的に「本物のお醤油を届けたい」と活動を広げられていました。

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最後は〈ヤマロク醤油〉の醤油蔵のすぐ近くにあるオープンカフェスペース〈ヤマロク茶屋〉へ。今回は、醤油を塗りながら七輪でお餅を焼いて食べる「焼き餅セット(税込324円・冬季限定)」と、バニラアイスにお醤油をかけていただく「醤油アイス(税込324円)」を注文!

「醤油アイス」は、醤油をバニラアイスにかけることより一層甘みが引き立ち、黒豆とも相性が抜群に。七輪の上で醤油を塗りながら焼くお餅も、素朴な味が味わえる一品でした。醤油蔵の見学と合わせてお醤油グルメも楽しめるので、家族やカップルと、幅広い方におすすめできるスポットです!

地元民からも愛される小さな食堂と小豆島の地ビール

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こうしてランチを食べにやって来たのは、小豆島の千枚田の真ん中にある〈こまめ食堂〉。小豆島で採れる旬の食材にこだわり、レトロでかわいらしい外観が特徴の小さな食堂です。

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店内も、外観のレトロ感を裏切らない昭和的な雰囲気。レジ横では、お店で使用されている小豆島産のみかんやお米、お醤油なども販売されています。さらに、〈こまめ食堂〉は元々は精米所で、昭和初期から年紀のある建物をリノベーション使用。その効果あってか、人の手だけではなかなか作り出せないような味のある内装が完成しました。

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今回は「棚田のおにぎり定食(税込1,380円)」を注文。ふわふわほかほかのおにぎりに小鉢が二つ。野菜のかき揚げに、瀬戸内海で採れた大きな魚の唐揚げなどボリューム満点の定食です。

他にも「小豆島オリーブ牛」を使用したオリジナルのハンバーガーとドリンクがセットになった「小豆島オリーブ牛バーガーセット(税込1,100円)」や、手作りスイーツが味わえます。〈こまめ食堂〉は週末になると行列ができる人気の定食屋なので、グルメ好きなら訪問必須ですね!

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そしてもう一つの目的地である、小豆島産の地ビールをつくる〈まめまめびーる醸造場〉へ到着!「まめまめびーる」は小豆島の要素をたっぷり取り入れた手作りのビールで、島の素材を活かし、島で飲む瞬間を想い、小豆島の地ビールを探求するもの。「島に暮らす人、島を訪れる人の数だけビールの飲み方や楽しみ方がある!」と、小豆島でビールづくりを行なっています。

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毎日提供されるビールの種類が異なるのもブルワリーの特徴。今回は、季節の柑橘とカスケードホップがほんのり香る「あかまめまめ」と、世界的にも珍しい醤油のもろみを使った黒ビール「くろまめまめ」、8種のホップを使用した苦すぎないIPAである「IP8(アイピーエイト)」を飲み比べました。

気になるビールを単品で、お得に複数のビールを飲み比べられるセットで、おつまみもあるので、その時の気分によって地ビールを楽しめます!港の近くで「びーる屋台」を出しているので、海の風を感じながら、爽やか気持ちで「まめまめビール」を飲むこともできそうです。

小豆島の旅を彩る映画のロケ地とアート作品

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小豆島のグルメを楽しんだ後にやってきたのは〈二十四の瞳映画村〉。一歩足を踏み入れると、そこはまるで昭和初期。ここには、小豆島出身の作家、壷井栄原の小説「二十四の瞳」の映画ロケに使ったオープンセットが残されています。

その他にも1950年代の日本映画黄金期の映画館を再現した「ギャラリー松竹座」、その頃の名作を紹介する「キネマの庵」、また全長54mに渡り日本映画の名シーンを描いた「シネマアートウォール」などもあり、日本映画の魅力をあらゆる視点から発信しています。

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また、7月31日(水)まではオリジナルポストカードがもらえる「映画『二十四の瞳』公開65周年記念」のアニバーサリーキャンペーン中!村内では一着500円で「絣(かすり)の着物」をレンタルできるため、どこか懐かしさを感じる服装で散策を楽しむこともできます。

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そして〈二十四の瞳映画村〉の入り口すぐ企画には、〈オリーブのリーゼント〉を手がけたプロダクトデザイナー清水久和さんの作品〈愛のボラード〉も。どんなものでも繋ぎとめられそうな力強く無表情な造形がたくさんの人を魅了し、「瀬戸内国際芸術祭2019作品」でもあることから人気を博しています。小さな小豆島ですが、このようにたくさんの芸術品や文化が存在しています。

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旅の最後に訪れたのは、アクセサリーや洋服、害獣の皮革を使用したバッグや小物を取り揃えているショップ〈うすけはれ〉。山間部の素麺工場を改装した風情ある内装には小さなカフェスペースが設けられており、常連のお客さまと店主がお話されるなど、交流場にもなっているのだとか。

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「自然に囲まれたこの場所で深呼吸したくなるようなゆっくりとした時間を過ごしていただきたい。」「いつもとは違った場所でコーヒーを飲んだり服をみたり雑貨をみたり、なにかちょっとした発見があるかもしれない。」年間500人以上の移住者がいる小豆島で、思いを持ってお店づくりや商品選びをされています。

食材や調味料などをお土産で購入される方も多いですが、〈うすけはれ〉で旅の思い出がカタチに残るものを探してみてもいいかもしれないですね!

1泊2日の香川県小豆島への週末女子旅が終了!

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こうして1泊2日の小豆島の週末旅が終了!都会の雑踏から離れ、ゆっくりとした時間を過ごすことができました。「アートの街」としても話題を集める小豆島、ぜひこの記事を参考に、一度訪れてみてはいかがでしょうか。きっと忙しい毎日を過ごす自分を癒す、充実した旅になるはずです。

〈福武ハウス〉
■香川県小豆郡小豆島町福田甲718-1
■11:00〜17:00
■2019年4月26日~5月26日(開館カレンダーに準ずる)

〈正金醤油〉
■香川県小豆郡小豆島町馬木甲813
■8:00〜12:00、13:00〜17:00
■土曜、日曜、祝祭日定休
■予約後見学可能(要問い合わせ)

〈ヤマロク醤油〉
■香川県小豆郡小豆島町安田甲1607
■9:00〜17:00
■年中無休
■もろみ蔵見学料:無料

〈こまめ食堂〉
■香川県小豆郡小豆島町中山1512-2
■11:00〜16:00(L.O.15:00)
■火曜・隔週水曜定休

〈まめまめびーる〉
■香川県小豆郡小豆島町坂手甲769
■12:00〜17:00(L.O16:30)
■火曜・水曜(季節により変動あり)
■テーブル席1卓、立ち飲みカウンターあり

〈二十四の瞳映画村〉
■香川県小豆郡小豆島町田浦甲931
■9:00〜17:00
■年中無休
■大人(中学生以上)790円、小学生380円

〈愛のボラード〉
■香川県小豆郡小豆島町田浦甲931
■屋外展示作品のため24時間閲覧可能
■無休
■閲覧料:無料

〈うすけはれ〉
■香川県小豆郡小豆島町中山131-1
■10:00〜17:00
■火曜・水曜定休(季節により無休営業)

▼前編「のんびり楽しい"島時間"!香川県・小豆島へ行く1泊2日の週末女子旅 -前編-」はこちらから

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