インスタ、なに保存してますか?#1/アーティストYUUKIさん LEARN 2024.04.22

InstagramがSNSの主流メディアとなって10年ほど。機能や仕様がアップデートされていく中で生まれた「保存機能」にお世話になっている人は多いのでは?スマホ画面に流れてきた気になる投稿を見つけたら、リボンマークをタップ。誰にも見られない自分だけのパーソナルなフォルダが作れる機能だ。
大好きなアイドルの投稿に、犬の動画、今度行きたいご飯屋さんなど、保存するものは人それぞれ。他人には公開しないものだからこそ、みんながどんな投稿を保存しているのか気になる!
ということで、さまざまな分野で活躍されている方をお呼びして、保存機能に追加されている投稿の中から、お気に入りの3つを教えてもらう連載です。記念すべき第1回目のゲストは、最近個人での活動を始めたばかりのアーティスト、YUUKIさんです。

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YUUKI
YouTubeやXなどがある中で、インスタは一番利用しているSNSです。もうフルタイムでアプリを開いちゃってます(笑)。CHAIでツアーに出ていたときには、インスタで見つけたお店に入ることも結構ありましたね。ただ、私にとってはすぐ欲しい情報を探すために使うツールではなくて。 保存フォルダ入りしているのは、虫眼鏡のマークのところからいろんな投稿をバーッと流し見している中で見つけた面白いものが多いです。一度見逃したらその投稿にもう出会えない可能性もあるしすぐ忘れてしまうので、とりあえず保存が多いかも。「ワンちゃん」「癒し」「ファッション」のように、保存機能を有効活用するためにざっくりとフォルダも作っています。気まぐれに利用しているつもりでも、改めて保存している投稿を見比べてみると、自分の性格や好みが分かりやすく現れている気がしましたね。今回はその中からお気に入りの3つを紹介します。

1.ハードルを一番低くして、リアルイングリッシュを学ぶ

ヒョロヒョロの子が演奏しながら歌っているこの投稿は、あるあるネタをリアルイングリッシュで言っているので参考になるな〜と思い「English」という名前のフォルダに入れています。CHAI時代、ツアーで1年の半分くらいは海外にいる生活をしていて。
その場のフィーリングや身振り手振りで会話はできるんですけど「もっと深いことを相手と喋りたい」「もっと気持ちを伝えられるはずなのに!」っていうもどかしさがあったんですよね。最近は、海外ツアーで出会って友人になったアーティストと一緒に海外で合同展をやろうか、といった話も出ていて。これからさらに英語力が必要になってくる予感がするんです。
でも日本に帰ってくると英語が聞こえてくる環境なんてなかなかないし「勉強するか?」と言われたらそこに対してのやる気はない(笑)。生活の中で一番見ているインスタを使って「勉強とは言えないんじゃないか?」くらいハードルが低いところから英語に触れていくくらいが私にはピッタリなんです。今までは4人だったけど、これからは1人で活動をするので、英語をはじめ色々な知識を身につけて「たくましくなるぞ!」という気持ちはかなり高まっています。

2.身につけたら保存解除!デザインのハウツーは知っておいて損はなし

これは、テキストや画像を組み合わせてデザインを制作するときに使用するアプリ「Adobe Illustrator(イラレ)」で文字のデザインをするときのハウツーですね。すぐ欲しい情報として探したわけではなく「これなんだろう?使えそう!」「勉強になるから覚えておこう!」といつかのために保存していました。だから教えてくれている技術を身につけたらきっと保存から外すんじゃないかな(笑)。それくらい軽い気持ちでこの機能を使ってますね。
自分の作品は絵の具を使って手で描くことが多いんですけど、バンドグッズを作ったり、お仕事としてイラストや文字の依頼をいただいたときはデジタルで仕上げることが多いんです。美大や芸大に通ってこなかったので、アートに関してはどちらかというと趣味の延長線としてやってきた感覚のほうが強くて、勉強をしてこなかった。「いつか思いっきり勉強したい」とも思っているんですけど、今は「こうしたいのに上手くできない」というのを少しでもなくすために、ネットやインスタの情報を参考にすることが多いです。使わないかもしれないけれど、ひとつの手段として知っておいても損はない。むしろこの技術があればできることも増えるのでは?と思ってます。

3.その人らしさを感じるファッションを見つけると、スクロールの手が止まる。

「その人っぽいコーディネート」を楽しんでいる投稿を見かけたらフォローしてしまうんです。ベルリンのシシー・ポールさんはキラキラとしたラブリーアイテムを自然に取り入れてコーディネートを組むのが上手な方。この投稿では、Gジャンやそのヘアスタイルでボーイッシュになりそうなところに、レディライクなアクセサリーと靴を合わせています。反対のものを自然に取り入れて“らしさ”が出ているのがめっちゃいい!私もファッションを楽しみたいな、と思わせてくれた投稿です。
CHAI時代から並行して〈YMYM〉というファッションとアートのブランドをやっているんですけど、作品づくりのインスピレーションは音楽やアート、日々の生活の中で取り入れることが多いんです。でも、ルックブックを作るときには、シシーさんをはじめとするインスタグラマーの投稿を参考にすることもあります。「こういう風に見せたいときは、こんな撮り方があるんだ!」と、新しい発見が割とたくさんあるんですよね。見せ方の手段もいっぱい知っておいて、いざとなったときにすぐアウトプットできるようにはしていますね。

illustration_Kotomi Fujiwara text_Nozomi Hasegawa

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