DSC0001_凍頂烏龍茶
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秘密の台湾 台湾茶のサロン・ ド・テ的空間〈三径就荒〉から学ぶ、台湾茶道。/秘密の台湾 REPORT no.24 LEARN 2022.12.17

台湾人にとってお茶は大切な習慣だが、古くさいイメージもあった。今、若い世代を中心に台湾茶道を知りたいという機運が盛り上がっている。本誌連載『秘密の台湾』よりお届け。

茶芸館でお茶を学ぶ。

標高700〜1,780mの山で育てた台湾原生山茶880元。香ばしくコクがありながら口当たりがマイルドで、何度淹れても味がしっかりと感じられる。
標高700〜1,780mの山で育てた台湾原生山茶880元。香ばしくコクがありながら口当たりがマイルドで、何度淹れても味がしっかりと感じられる。

「お茶は年配の人が楽しむ世界」。台湾ではそう思われがちだったが、今、若い世代を中心に台湾茶が注目されている。「台湾茶道は所作や道具、手順などが美しい文化。再注目されているのはうれしい」と今、台北で最も注目の茶芸館〈三径就荒〉のオーナー、ヴィッキーさん。

オーナーのヴィッキーさんが講師を務める。
オーナーのヴィッキーさんが講師を務める。
カフェのような内観。ヨーロッパのヴィンテージものをインテリアにしたり、壁を漆喰で仕上げるなど自然の風合いを生かした内装。
カフェのような内観。ヨーロッパのヴィンテージものをインテリアにしたり、壁を漆喰で仕上げるなど自然の風合いを生かした内装。

茶芸館とは、自分で台湾茶を淹れて何時間でも過ごせる伝統的な場所のこと。〈三径就荒〉はカフェのような内装を施して誰でも気軽に入れるようにし、台湾茶の淹れ方のレッスンも開いて、初心者がお茶に親しめる新しい時代の茶芸館だ。日本の茶道のように厳格ではないが、「茶葉を洗う」「香りを楽しむ」など、台湾茶には独自の流儀がある。
「6名1グループ集まったら、1人1,000元でレッスンを開いています。講義は1時間半で、2種のお茶を体験していただきます。茶葉の選び方や産地について説明したり、正しい手順通りにお茶が淹れられるように一通りお教えしています」とヴィッキーさん。

お茶時間に大切な茶菓子の存在。ゆずと練乳のスイレンゼリー、キンモクセイと練乳の牡丹ゼリーなど珍しいスイーツも。花ゼリー各120元。
お茶時間に大切な茶菓子の存在。ゆずと練乳のスイレンゼリー、キンモクセイと練乳の牡丹ゼリーなど珍しいスイーツも。花ゼリー各120元。
オーナーが買い付けた茶葉も販売している。凍頂烏龍980元や、人気の紅玉紅茶480元(各1包)。
オーナーが買い付けた茶葉も販売している。凍頂烏龍980元や、人気の紅玉紅茶480元(各1包)。

手に収まるほど小ぶりの急須や湯のみで、何杯でも味と香りの変化を楽しめる台湾茶は、日本でもファンが増えている。コロナ禍もだいぶ落ち着き、日本と台湾の往来が自由になった今、台湾の新しい茶芸館でのお茶を通して、日本と台湾の文化交流が始まる日も近そうだ。

〈三径就荒〉/忠孝東路四段

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〈サンジンジョウホワン〉
住所:台北市信義區忠孝東路四段553巷46弄15號1F│地図
TEL:02-2746-6929
営業時間:12:00(土日11:00)〜20:00
定休日:なし
席数:25席
有名な茶人たちの経験が反映された作法を身につけることができる、台湾茶の「サロン・ド・テ」的な空間。

Navigator…Janet Yin(ジャネット・イン)

Hanako Taiwanの編集者。おいしいものに目がない。台北人だからこそ 知るおすすめスポットをご案内。

※1元は約4.5円(2022年11月現在)、台湾の国際電話の国番号は886です。(Hanako1215号掲載/photo:Janet Yin, Chun Wang text:Janet Yin coordination:Chen Tsui wen produce:Hanako.taiwan)

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