本山順子の迷子のお守り〜お寺と神社、お散歩アラカルト〜 【京都】〈上善寺〉を参拝!夏の伝統行事「地蔵盆」に参加してきました

LEARN 2022.09.03

モデル・本山順子が神社仏閣、教会や寺院を国内外問わずご紹介する本連載。第92回は京都の北区に街詣で。みなさんは「地蔵盆」をご存じでしょうか?私は佐賀県出身でその後上京したので全く馴染みがなかったのですが、関西では夏の大切な行事として昔から親しまれてきたのだそう。今回はそんな「地蔵盆」と「六地蔵巡り」にフォーカスしていきたいと思います。それでは早速!詣でましょ〜う!

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京都に引っ越してきて早2年。ですが、京都についてはまだまだわからないことばかり!こちらにきてからとても京都らしいなぁっと思っていたのは町中にお地蔵さんが祀ってある祠があること。しかもその祠を丁寧に掃除をされている方も日頃からよく見かけていました。

そして、そのお地蔵さんは毎度想像の斜め上のかわいさだったり、お茶目な書き込みがされているんです。地蔵盆が行われる8月22日(町単位で前後するそう)によく通りかかるお地蔵さんを覗いてみると、なんと裸ん坊さんになっていました。それは、この日に前掛けを新調するからなのだそう。裸ん坊でもこれはこれですごく…かわいい...!地域によっては子ども達によって毎年少しずつ顔が書き換えられていくのが習わしなのだとか。

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地蔵盆のことはハナコラボ パートナーで京都在住の中村 葵ちゃんからちらりと聞いていて知ってはいたものの、いつ行われるのかなどの詳細は全く知らず。お盆っていうくらいだからこのくらいの時期なのかな〜なんて検索してみたらなんと「8月23日の明日まで」と記載されているページを発見。慌てて翌日、〈上善寺〉にお伺いしてみることにしてみました。

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境内を眺めるとひときわ眩く光る地蔵堂が。こちらは普段も拝むことはできますが、このようにババーンと開け放たれているのは六地蔵巡りなどの特別な日だけなのだとか。境内になにやら舞台のようなものがあるなぁと調べてみると8月22日(私が訪れた前日)には「小山郷六斎念仏」が奉納され、猿回し、祇園囃子、獅子が三段重ねの碁盤の上で逆立ちをしたり(!?)、土蜘蛛との戦いを見せる「獅子と土蜘蛛」も観れたりと盛りだくさん。くぅ…来年こそはお伺いしたい…!

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地蔵盆の際に行われている「六地蔵巡り」は京都の伝統行事で、なんと800年も前から続いているのだそう。全ての街道の入り口に6柱のお地蔵さんがいらっしゃるということなので…京都をほぼぐるりと一周囲むかたちになります。総距離はおよそ35km。昔の京都の方々はこの距離を1日で巡り歩いていたのだそう…!ちなみに私は〈上善寺〉さんに自転車でお伺いしただけでも35度を超える暑さでヘトヘトになりました(笑)。

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お地蔵さんの周りに飾られている荘厳具に見立てた「お幡」を授かりました。本来は6ヶ所カラフルなお幡を集めて玄関先に吊るしておくと良いのだそう。よく考えてみると夜のお寺に参拝できるのは珍しいですよね。提灯が灯った門も幽幻で美しいです。

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六地蔵は平安時代の政治家、学者、歌人であった小野篁(おののかたむら)が熱病で仮死状態になった際に、地獄で苦しむ罪人たちを救う一人の僧に出会います。僧は自分は菩薩地蔵であり、より多くの人々を救えるよう自らの姿を刻んでほしいと篁に頼み、篁を生き返らせました。そうして一本の大きな桜の木から6柱のお地蔵さんを彫り、伏見の地に安置したことが始まりなのだそうです。

いつも私たちの一番お側で見守られているお地蔵様。誰でも分け隔てなくお救いしたい、そんな慈しみに溢れるお地蔵様のことを知れる地蔵盆となりました。皆様も街中でお地蔵様を見かけたら、手を合わせてみてはいかがでしょうか。きっとお地蔵様があなたの日常を温かく見守ってくださるはずです。それでは皆様も良い参拝を〜!

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