丸の内 丸の内ストリートギャラリー

丸の内仲通りでアート散歩はいかが? 50周年を迎えた『第43回丸の内ストリートギャラリー』に新作5作品登場。 Learn 2022.07.07

オフィスビル街と、洗練されたブランドショップが並ぶショッピングエリアとしての顔を併せ持つ、丸の内。歩くだけでも楽しいエリアですが、50年前から丸の内仲通りを中心に『第43回丸の内ストリートギャラリー』として彫刻作品が設置されています。50周年を機に、新作が加わった『第43回丸の内ストリートギャラリー』のプレスプレビューにお邪魔しました。

舟越桂、松尾高弘、中谷ミチコが自ら新作を解説。

『第43回丸の内ストリートギャラリー』は、東京メトロの大手町駅のそばから、有楽町駅の近くまで、約1.2Kmほどの丸の内仲通りをメインに、近代彫刻の巨匠の作品や世界で活躍する現代アーティストの作品を展示。今回内覧会では新作を手がけたアーティストの3人が、自ら作品を解説しました。

『私は街を飛ぶ』(舟越桂 2022年)。
『私は街を飛ぶ』(舟越桂 2022年)。
作品解説をする舟越桂。光が向かって右から当たることを想定して着彩したそうです。
作品解説をする舟越桂。光が向かって右から当たることを想定して着彩したそうです。

日本を代表する彫刻家のひとり、舟越桂はブロンズを使った新作『私は街を飛ぶ』を制作。丸の内仲通りビルの前に設置されています。

舟越は木彫の人物を多く手がけてきたことで知られます。屋外に置くため、素材は木ではなくブロンズを採用。ブロンズを作るのは久しぶりで、さらに「僕なりの冒険をしたい」とブロンズに着彩を施しました。舟越にとってブロンズに着彩した作品は初。設置場所での日差しのあたり方も考えて作品をつくったそうです。

「目の前のレストランの人たちも気に入ってくださってるような感じがしたので、とってもほっとしました」とコメントしていました。

『Prism "Dahlia + Peony"』(松尾高弘 2022年)。
『Prism "Dahlia + Peony"』(松尾高弘 2022年)。
ダリアとポエニーがモチーフに使われました。
ダリアとポエニーがモチーフに使われました。
松尾高弘。
松尾高弘。

松尾高弘の作品は光のインスタレーションです。『Prism "Dahlia + Peony"』と名付けられた作品は大手町ビルの中央エントランス左右2カ所に設置されています。プライベートで丸の内をよく訪れる松尾が、光が丸の内の街にいかに力強く影響するかを目指して制作したといいます。太陽光の変化やビルの前を通る人の服装や車の色などが花の結晶として形作られたオブジェクト群に取り込まれます。

『小さな魚を大事そうに運ぶ女の子と金ピカの空を飛ぶ青い鳥』(中谷ミチコ 2022年)。
『小さな魚を大事そうに運ぶ女の子と金ピカの空を飛ぶ青い鳥』(中谷ミチコ 2022年)。
背面には青い鳥。
背面には青い鳥。
作品解説をする中谷ミチコ。
作品解説をする中谷ミチコ。

中谷ミチコの作品は『小さな魚を大事そうに運ぶ女の子と金ピカの空を飛ぶ青い鳥』というタイトルが付けられています。中谷は一般的なレリーフとは異なり、凹凸が反転する立体作品を制作しています。

モチーフとなる女の子は妊婦です。彼女はスカートで大事そうに魚の泳ぐ水を運び、どの角度からも通る人を見つめています。背面には、青い鳥がやはり凹凸が逆に形づくられています。中谷は「へこんだ状態で存在していて、(中略)ここにいるんだけど、存在はしていない」と作品を解説しました。

世界的に有名なアーティストが手がけた彫刻が間近に。

『Trans-Double Yana(Mirror)』(名和晃平 2012年)。
『Trans-Double Yana(Mirror)』(名和晃平 2012年)。

名和晃平の『Trans-Double Yana(Mirror)』も新たに加わりました。3Dスキャンしたポリゴンの表面にエフェクトをかけ、そのデータを再び実体化する「Trans」は、2012年から続く彫刻作品シリーズです。影と実体、現実とヴァーチャルの境をさまよう「Trans」は、虚ろなエネルギー体となって、現代における存在のリアリティを問いかけます。

『Matching Thoughts』(H&P.シャギャーン 2022年)。
『Matching Thoughts』(H&P.シャギャーン 2022年)。

アンリ・シャギャーンとピエール・シャギャーンの2人によるユニット、H & P.シャギャーンの彫刻は『Matching Thoughts』と名付けられています。現代アートというよりも、少し古い彫刻にも見えるこの作品。ディテールやそのなかに潜むエスプリに、2人が持つ近代彫刻へのリスペクトをどれくらい込められるかを課題とし、この2体の彫刻に反映させたのだとか。

『Animal 2017-01-B2』(三沢厚彦 2017-2019年)。
『Animal 2017-01-B2』(三沢厚彦 2017-2019年)。

「アニマルズ」のシリーズが多くの支持を集める三沢厚彦。〈丸の内オアゾ〉の側に『Animal 2017-01-B2』が継続展示されています。離れたところからパッと見ると、かわいいクマのようですが、近づいてみると見開いた目が力強く、口はうっすらヘの字に結ばれ、手足には大きな爪という相反するイメージが共存しています。

『われは南⽠」(草間彌生 2013年)。
『われは南⽠」(草間彌生 2013年)。

草間彌生の作品も継続して設置されています。草間が多くつくってきた南瓜のモチーフにした作品。その中でも『われは南瓜』は初めての石彫作品です。半永久的に残る黒御影石の素材と、草間自身を写したような南瓜を重ね合わせて、永遠の命を作品に吹き込んでいます。

『⽺の形(原型)』(ヘンリー・ムーア 1971年)。
『⽺の形(原型)』(ヘンリー・ムーア 1971年)。

〈三菱一号館美術館〉と〈丸の内ブリックスクエア〉の側にある〈一号館広場〉には3点の彫刻が設置されています。ヘンリー・ムーアの作品、『⽺の形(原型)』もそのひとつです。世界の近代美術シーンを代表するイギリス人彫刻家であるヘンリー・ムーアは、最初に⼩さなマケット(雛型)をつくり、⾵景の中に彫刻を置くことを想定した中間サイズの「原型」をつくります。この『⽺の形(原型)』が中間サイズ。さらに大きくした野外作品は⾼さ5m70cmもあって、イギリスのヘンリ・ムーア財団が所蔵しているそうです。

丸の内仲通りを歩くだけでも、著名な彫刻家の作品を見ることができる『第43回丸の内ストリートギャラリー」。これまで50年の間に、彫刻を入れ替えながら継続されてきました。現在の作品たちは2025年5月まで変更なく展示される予定になっています。

通勤はもちろん、ショッピングや食事の合間にも楽しめるアート散歩を丸の内で楽しんでみてはいかがでしょうか?

『第43回丸の内ストリートギャラリー』
公式サイト

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