BARをもっと、カジュアルに。 代官山〈Sputnik〉のバーテンダー・板橋 凜さん〜児島麻理子の「TOKYO、会いに行きたいバーテンダー」〜 LEARN 2021.12.13

お酒業界での広報歴12年!児島麻理子が、実力派のバーテンダーをご紹介します。第36回目の登場は、代官山〈Sputnik〉の板橋 凜さん。朝から深夜まで営業するオールデーバーで、カフェにもカクテルにもマルチに対応しています。

代官山 Sputnik

バーといえば夜のもの?いいえ、ここ〈Sputnik〉が開くのは、朝の8時30分です。代官山駅からほど近いこの場所には、朝にはエスプレッソを飲む姿があったり、食前の1杯や深い時間にカクテルで乾杯する姿があったり、はたまた挨拶だけのご近所さんがいたり。これはイタリアなどにある“バール”と呼ばれる業態で、バリスタでありバーテンダーであるバーマンから、1日のどの時間でもカフェや軽食、お酒が出されます。
「朝から夜まで通っていただける場所なんです。時間に応じて、いろんな客層の方がいらっしゃいますし、朝いらした方が夕方にもいらしたりと、さまざまに使ってくれるのがうれしいですね」。
落ち着いた口調で話してくれる板橋さんは、元はバリスタ。コーヒーショップで働くなかで美しい所作を身につけたいという想いを持ち、4年前にバー業界に入り、その長く細い指で、器用にマドラーを回します。

代官山 Sputnik

「ここで出しているのはクラシックカクテルです。肩肘を張らず、日常的に使って欲しいというのがあるので、”いつもの”と頼んでもらえたらと思っています。SNSではドリンクの説明はしすぎないようにしていて。これなんですか?というところから、会話がスタートできたらとよいかなと思うんです。会話しながらシチュエーションに合わせてドリンクを作り分けていくというのは日々勉強になって、面白いです」。

代官山 Sputnik

街の寄り合いの場にもなっているように見える〈Sputnik〉。実はその名前は、世界初の人工衛星の名前からとられたものです。地球とともに太陽系をぐるぐると回る衛星は、どの時間帯でもどんな状況でもお客様に寄り添えるこのバールにイメージが重なります。
「”流行り廃りではなく、人生に付き合っていけるように”という想いが込められた店名です。オーナーとは上京した頃からの知り合いで、お店のスタイルも以前から決めて、準備していたのを見ていました。お店を始めるタイミングで声をかけてもらったのは、嬉しかったですね」。

代官山 Sputnik

オーナーいわく、板橋さんに決めた理由は、板橋さんの勉強熱心さ。休みの日でもバーまわりに余念がないそう。
「おいしいものをできるだけ体験して、吸収したいと思っているんです。休みの日はカフェで1杯のネグローニを飲んで、よしスタートするぞ、と動き出します」。
学びと遊びを満喫している板橋さんから倣うところは多そう。人生の伴走者が欲しいときは〈Sputnik〉にどうぞ。

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