夏の疲れをためないカラダに。タイプ別、夏バテ撃退TIPS〜生活習慣編〜|働く女性のための転機の準備 HEALTH 2023.08.09

ジリジリと照る太陽の暑さ、汗が乾かないほどの湿度など、不快指数の高い日本の夏。そこでたまった疲れを秋に持ち越さない秘訣を、3つのタイプ別で紹介。生活習慣編では、ほんの少しの体調の変化もキャッチしてその都度ケアをできるよう、毎日の生活に取り入れやすいアクションを伝授します。

気づいたときに対処する術を身につける。

本格的な夏も折り返し地点に差し掛かり、そろそろ疲れがたまってきたという人も多いのでは。ここで立ち止まって、今できるケアの方法を試してみよう。
漢方薬剤師で国際中医師の大久保愛先生によれば、「夏はほかの季節との違いがありすぎて、元気に過ごせる人って少ないんじゃないかと思います。ここで不調を放置していると、10月頃に抜け毛が多くなるなど、後々トラブルが発生してしまうことも。その時期は一年の間でも気候が良くて過ごしやすい季節なのに、ダウンしているのはもったいないですよね」。蓄積した疲れや不調は次の季節に持ち越さず、早めに対処したい。
カラダを一定の状態に保つのが自律神経だが、暑さや湿気で常にカラダに負担がかかっている夏の間は、ほかの季節では問題ない小さな変化にも敏感になりがち。
「今回は、食生活が偏りがちな『ひえこさん』、夏の不眠に悩まされる『ねむこさん』、暑さや気圧にやられてしまった『だるみさん』を登場人物に解説していきます。実際、私のところに来る方も、こんな相談ばかりなんです」

あなたは3つの中で、どのタイプ?

私たちが一番陥りがちなのが、食の偏りでカラダを冷やしてしまう「ひえこさん」タイプ。「お昼は簡単に素麺で、なんて続けていると炭水化物過多、タンパク質不足で当然良くありません。食べ物を選ぶ元気もなくて、ついテキトーなものを食べてしまいますよね。わかります。でも、食べるものはカラダを作るもの。一食たりとも無駄にしてほしくないんです。面倒だからといってレトルト食品やカップラーメンを食べるなら、もはや食べない方がいいのではとも思ってしまいます」。実際にどんなものを食べたらいいのかは、次のページでレクチャー。では、それ以外にできることは?「食べるものはもちろんですが、〝食べ方〞を見直すことですね。まずはよく噛んで食べること。口は唯一自分でコントロールできる消化器官なので、ここを通り過ぎると自分ではどうすることもできません。しっかり咀嚼し、栄養を吸収できるようにしましょう。仮にポテトチップスをバクバク食べたいときも、キチンと姿勢を正して食べてほしいくらいです(笑)」。また、外食やイベントごとなどで好き放題食べたいときは、まず初めにキャベツを食べると、その後の食事によるダメージが軽減するとか。

ひえこさんには…食事の時間を大切にし、一回一回を丁寧に過ごす。

熱帯夜に眠りを妨げられてしまう「ねむこさん」タイプも、王道の悩み。快眠のためには、寝る前にスマホを見ないことや温かいハーブティーを飲むなどの方法が考えられるけど、夏ならではのアクションはあるのだろうか?「最近は寝ている間も適温の冷房をつけっぱなしにすることがカラダに負担をかけないとされています。とはいえ、冷えを感じる部分はありますよね。そもそも、どんな室温にしたらいいかわからず、眠りにつけない人もいるかもしれません。質の良い睡眠には副交感神経が優位になっている状態が大切。胃腸が動いているときは、その条件に当てはまります。手や腹巻きでお腹を温めるといいですよ」。日中、紫外線により活性酸素が増えてしまうと、カラダの防御が過剰になり、いろんな細胞が傷ついてしまうことも。「外に立っているだけでツラいと感じるときは、活性酸素が多く出てしまっているかも」。そんなときはマグネシウムを摂ると、回復を助けていい眠りをサポートしてくれるという。

ねむこさんには…冷えや紫外線などのダメージを取り除くアクションを。

では、「だるみさん」タイプの悩みを解消するには?「気圧が低いときは、カラダが外に膨張してしまうんですよね。元々滞りがあるところに影響が出やすいので、頭痛や副鼻腔炎などを引き起こしてしまうこともあります。日頃から、水分代謝やリンパ、血流の巡りを良くしておくことが大切です。少しでも違和感のあるところは、あらかじめほぐしておくといいですよ」。たとえば、気圧のセンサーがある耳をマッサージすると、自律神経を整えられるという「。即効性のあるエネルギーが欲しかったら、ココナッツオイルなどで中鎖脂肪酸を摂るのもおすすめですよ」

だるみさんには…血液やリンパの流れをスムーズにしてスッキリと。

気候変化によって夏の厳しさはどんどん増していくけど、それと同時に私たちが老化していくのもまた悲しい現実。年々増えてしまう不調を食い止める行動を取ろう。

illustration : Yu Tokumaru text&edit:Kahoko Nishimura

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