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名物「玉子・サンドゥイッチ」が変わらずうまい! 歴史ある老舗喫茶が日本橋に復活

FOOD 2024.05.10

45年間愛された老舗喫茶「はまの屋パーラー」が、日本橋に復活。クラシックな雰囲気漂う店内で味わえる「玉子・サンドゥイッチ」。変わらぬおいしさを楽しめる理由や再スタートまでの道のりを紹介します。

〈はまの屋パーラー 日本橋本店〉店の歴史を語る、思い出の味

玉子のほか、フルーツや野菜サンドもあり。迷ったときはハーフ&ハーフがおすすめ。850円。
玉子のほか、フルーツや野菜サンドもあり。迷ったときはハーフ&ハーフがおすすめ。850円。

日本橋を渡り、〈日本橋三越本店〉や〈コレド室町〉などエリアを代表するスポットが連なる中央通りの路地裏にひっそりと顔を出す、ノスタルジックな黄色い看板。誘われるように地下へと続くビルの階段を下りると、そこには温かみのある木張りの壁の風合いと年季の入った赤茶色の革張りソファ、ローテーブル…かつて新有楽町ビルにあった老舗喫茶の原風景が広がり、ゆっくりと新たな時間を刻んでいた。
 
2011年、店主夫妻の引退により45年の歴史に一度は幕を下ろした〈はまの屋パーラー〉。閉店を惜しむ声を受け、現オーナーによって復活を果たすが、建物の老朽化により再び閉店を余儀なくされる。そして2023年11月、〈食工房 あらじん〉の跡地に本店を移転し、二度目のスタートを切っていた。

手書きのメニュー、絵画なども有楽町店時代そのまま。
手書きのメニュー、絵画なども有楽町店時代そのまま。

以前と変わらぬクラシックレコードが流れる店内で、訪れる客が声をそろえ求めるのが「玉子・サンドゥイッチ」だ。サン〝ドゥ〞イッチ、と店こだわりの呼び方も当時のまま。注文が入ると、有楽町店時代からの店長の田中進さんが先代から受け継いだレシピを忠実に、手際よく作っていた。「まずは鉄製のフライパンに卵液を入れて、強火で空気を含ませながら一気に攪拌します。2〜3㎝の厚さに整えた後、1分ほど蒸らすのがポイント。オムレツの程よい半熟感と、ふわっとした口当たりが生まれるんです」。最後に辛子マヨネーズを塗った12 枚切りの食パンに挟み、8つにカットにするのが、はまの屋流。創業当時はまだ珍しかった厚焼き玉子タイプのサンド。絶妙な塩加減のオムレツと柔らかいパンとの一体感は、今も唯一無二の存在だ。

厚焼き玉子は、贅沢に卵4つ分も使用している。
厚焼き玉子は、贅沢に卵4つ分も使用している。

レシピを受け継ぐだけにとどまらず、歴史あるメニューを多くの人に伝えたいと、新店舗の立ち上げや、サンドゥイッチを静かに盛り上げるオリジナルメニューにも力を入れている。現オーナーが運営する〈トリバコーヒー〉の自社農園で育てたハワイコナを、純喫茶らしく深煎りに仕上げた自家焙煎ブレンドも新定番のひとつ。サンドゥイッチをつまみながら、古き良き名喫茶の新旧も感じてみてほしい。

はまの屋パーラー 日本橋本店

住所:東京都中央区日本橋室町1-7-2 八木長ビルB1
TEL:03-6281-8818
営業時間:9:00~18:00
定休日:無休
席数:33席
HP:
Instagram:@hamanoyaparlor

本店ほか、後楽園店もあり。サンドゥイッチはテイクアウトも可。

photo_Norio Kidera text_Ami Hanashima edit_Kana Umehara

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