お惣菜、調味料…鎌倉のおいしいものが集結する〈SAUCE The Corner〉へ。/第60回なかしましほの散歩のレシピ
料理家・なかしましほさんが、気になるお店とその方に会いに行く本誌連載「散歩のレシピ」。今回は〈SAUCE The Corner〉へ訪れました。
鎌倉駅から歩いて5分ほどの場所にある、地場野菜を作る農家さんたちの市場、〈鎌倉市農協連即売所〉(通称レンバイ)は、海外からの観光客も増え、以前にも増してにぎわっているようです。
その一角にあり、以前この連載でも紹介した、おだんご屋〈はな〉さんは、今年の春から同じ場所で〈SAUCE The Corner〉としてスタートされました。
アクセント、源、ふたつの「ソース」が混ざり合うお店には、和食、中華、韓国料理、エスニック…。さまざまなジャンルの鎌倉のおいしいものを中心に、デッドストックのプレート、トッピングして楽しむ瓶詰めの調味料など、日本各地、はたまたアジアから、ご縁のある作り手さんの調味料や雑貨たちがやってきます。
ショーケースに並ぶお惣菜たちは、ごはんのおかずとして、またはお酒のつまみとしても楽しめる、ちょっと小さめサイズがうれしいんです。ごはんを作るのが面倒だなという日に、きょうはおいしいものを食べるぞ!と決めた日に、ひとり暮らしでも家族でも楽しめるお惣菜たち。シューマイと市場で買った野菜をせいろであたためたり、冷凍ご飯にカレーのルーを合わせたり。外食する余裕もないときに、このクオリティを家で食べられるのは、とてもありがたいことだなと思います。月に一度は〈おだんごのマルヤ〉から、人気のだんごたちもやってきます。あっという間に売り切れてしまうので、市場の野菜を見がてら、ちょっと早めの来店がおすすめです。
鎌倉に越してきた夏、散歩をするように気になる場所をたずね、その場所を思い浮かべながらレシピを考えてきました。
それまで家で過ごすことが多かった私でしたが、たくさんの出会いを通して、なんだかちょっぴり鎌倉にも詳しくなったようです。友人たちをお気に入りの喫茶店にも連れていけるようになりました。とはいえまだまだ気になる場所はたくさん。あたらしい出会いにわくわくしています。