あふれ出すチョコレートを知る物語。 【2022年】次世代のチョコレートブランド6選。空気がチョコレートに生まれ変わる…? FOOD 2022.02.02

2022年も、数多くのショコラティエが手掛けたおいしくて美しい個性豊かなチョコレートが登場。その魅力を知るキーとなるつ4の物語をご紹介します。今回ご紹介するテーマは『意外性の時代』。1月28日(金)発売 Hanako1205号「ときめく!スイーツ大賞」よりお届け。

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【A】〈Mêlé de chocolat〉/春日

含浸と呼ばれる特殊な技術でフリーズドライのフルーツの中までホワイトチョコを染み込ませた、まさに次世代型フルーツチョコレート。通販で人気だった店が昨年10月、初めて実店舗をオープン。食べるとチョコレートを感じつつも果物の質感がリアルに口中に再現され、そのおいしさにハマる人続出。A.春日本店限定メリメロル・デパール(ストロベリー、バナナ、キウイ、パイナップル、マンダリンの5種入り缶)3,132円。

〈Mêlé de chocolat〉
■東京都文京区西片1-17-4
■03-3868-2336
■11:00~19:00 無休

【B】〈Made in ピエール・エルメ〉/丸の内

今年の新作は柚子と抹茶という2種の和フレーバーを詰め合わせたトリュフチョコレート。高知産の柚子を使うなど吟味した素材が魅力。口に運べば爽やかな柚子の香りやふくよかな抹茶の風味を贅沢に感じることができる。格子や襖とチョコレートを組み合わせたユニークな限定パッケージにも注目。B.トリュフチョコレート(6個入り)2,160円。

〈丸の内店〉
■東京都千代田区丸の内3-2-3二重橋スクエア1F
■03-3215-6622
■11:30~19:00 不定休

〈Madeinピエール・エルメ〉各店舗でも販売(~2/14)

【C】〈無印良品〉/銀座

なんとコオロギを材料に使ったチョコレート。世界の急激な人口増による将来の食糧不足に備えて「昆虫食」を用意したのがこちら。コオロギパウダーにミルクチョコレート、大豆パフなどを使用し、1本で約15gのたんぱく質を含むプロテインバーとしても優秀な点もうれしい。甘さ控えめのミルクチョコに、オレンジ果汁パウダーが絶妙なアクセントで、ザクザクとした食感も人気。C.コオロギチョコ190円。〈無印良品〉の一部店舗とネットストアで販売(2月上旬入荷予定)
■03-3538-1311

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【D】〈REICACAO〉/渋谷

なんと“エア”を特殊な技術で入れたチョコレート。エクアドル産カカオ70%のオーガニックチョコレートやドミニカ産トリタニオ種カカオ37%のミルクチョコレートなどを使い分けてエアを入れ、口溶けの良さを追求。濃厚なのにスッと消える後口が新鮮!D.エアカカオ(ショコラ・オ・レ、ショコラ・ノワール、フリュイルージュ、パッション、京抹茶の5個入り)972円。

〈REICACAO〉
■東京都渋谷区道玄坂1-12-1渋谷マークシティ1F東急フードショー内
■03-3477-3111(代表)
■11:00~20:00 不定休

【E】〈Bar&Chocolate CACAOTAIL〉/日本橋

門前仲町にあるチョコレートとカクテル専門のバーが考案したチョコレート。同店のメニューとして評判のチョコレートサラミの中でも、こちらは日本橋らしく江戸甘味噌をたっぷりと使用し、〈カカオハンターズ〉のホワイトチョコレートに金胡麻、干し柿などを合わせた完全ハンドメイドの品。日本酒はもちろん、ワインやシャンパーニュなど醸造酒や酢などノンアルメニューとも好相性。E.江戸味噌と金胡麻のチョコレートサラミ1本2,160円。日本橋三越本店にて限定販売(2/2~2/14)
■03-3241-3311(代表)

【F】〈山本山ふじヱ茶房〉/日本橋

海苔の老舗から昨年末に焼海苔を使った高級スイーツが誕生。風味豊かな最高級焼海苔「あさくさ」を粉末状にし、ヴァローナ社のチョコレートと共にテリーヌに仕上げたもの。日本酒をわずかに加えることで磯の香りを抑え、海苔の旨味とチョコの甘さが引き立つ。土台のホワイトチョコに入ったオレンジの砂糖漬けもアクセントに。F.のりテリーヌ8,640円。オンラインショップでも購入可。

〈山本山ふじヱ茶房〉
■東京都中央区日本橋2-5-1日本橋髙島屋三井ビルディング1F
■03-3271-3273
■10:30~20:00不定休

『意外性の時代』

チョコレートは日進月歩で進化している。そう実感させる商品が今年は百花繚乱だ。例えば、真空調理の技術を応用しフリーズドライのフルーツにチョコレートを浸透させたものや、空気を含ませ軽い口当たりを追求したチョコ、次世代の食糧危機を見据えて昆虫食を採用した商品など、数え上げればきりがない。しかも、そのいずれもが従来品をしのぐおいしさだというのが魅力的なところ。最新の技術で開発されたチョコレートは、今まで無理だと考えられてきたものを驚くほど見事なスイーツへと変貌させている。コオロギが、海苔が、味噌が、空気がチョコレートに生まれ変わった今、チョコの未来に「意外性」はないのかもしれない。

(Hanako1205号掲載/photo : MEGUMI styling : Aya Ishiguro text & edit : Kimiko Yamada)

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