フードジャーナリスト・森脇慶子さんから聞く。 1分でおさらい!おさえておきたい〝日本の中華〞の歴史を築いた名店。
振り返ってみれば、いつの時代も幸せの記憶はレストランと共に。フードジャーナリスト・森脇慶子さんをナビゲーターにお迎えし、日本の中華の歴史を築いた、おさえておきたい名店&今後の動向をお届けします。
赤坂〈メゾン・ド・ユーロン〉〈トゥーランドット〉の脇屋友詞シェフなどを先駆者に、フレンチのようにコースでいただくヌーべルシノワが、それまでの大皿中華のイメージを一変させた。また〈ジーテン〉のようなカウンター中華の誕生もこの頃。いわゆる〝町中華〞ではない、お一人様OKのチャイニーズが市民権を得たことは画期的だろう。
そして、今や世界各地の地方料理をマニアックに探求する向きもあれば、料理のフュージョン化もあり、と食の世界は多様化。いわばそれだけ食べる側の選択技も増えたわけで、その日のTPOに合わせ、より自由にレストランを楽しめる時代になってきた。
【1995年】〈メゾン・ド・ユーロン〉中華とワインをいち早く提案。
■東京都港区赤坂4-13-18
■11:30~13:30LO、18:00~21:00LO(月はディナーのみ) 日、祝の月休
■28席/禁煙
【2005年】〈黒猫夜〉
【2015年】〈蓮香〉おまかせ5900円が話題に。
■東京都港区白金4-1-7
■03-5422-7373
■18:30~21:00LO 不定休
■20席/禁煙
まだまだ驚かせてくれそうな可能性大!
2019年は、まさに中華の当たり年。〈サエキ飯店〉の佐伯悠太郎シェフや元〈香宮〉の篠原裕幸シェフの新店〈ShinoiS〉など、本場で修業してきた若手シェフの活躍が目立った。これからは、現地での修業を目指す若手料理人もきっと増えてくるに違いない。
Navigator 森脇慶子
フードジャーナリスト。『dancyuNavigator 森脇慶子』『婦人画報』など、雑誌を中心に幅広く活躍。選者を務める『東京最高のレストラン』(ぴあ刊)も好評発売中。
(Hanako1179号掲載/illustration : Maori Sakai edit : Yoshie Chokki)