シンガポール中心地に〈Hilton Singapore Orchard〉がオープン。アジア太平洋地域で最大規模のホテルが登場!【後編】 TRAVEL 2022.12.12

シンガポールのライフスタイル、ファッション、ダイニングシーンなど、様々な文化の中心地である、オーチャード・ロード。そのほぼ真ん中にオープンした〈Hilton Singapore Orchard(ヒルトン・シンガポール・オーチャード)〉を、前編に引き続き徹底的に解剖。後編ではミシュラン星付きをはじめ、名店が名を連ねるレストラン&バーをご紹介します。洗練されたデザインとホスピタリティ、持続可能性を追求した様々な試みが実現された、魅力に満ち溢れたホテルでのステイが、シンガポールへの旅をきっと充実したものにしてくれるはずです。

シンガポールのソウルフードとして有名なチキンライスを、レストランクオリティで提供すべく1971年に創業したのが〈チャターボックス〉です。〈ヒルトン・シンガポール・オーチャード〉誕生前からずっとこの場所で営業を続け、ホテルのオープンに合わせて内観を全面リニューアル。ホテルのダイニングにふさわしい、開放的で洗練された空間が出迎えてくれます。

絶対にオーダーしたいのはもちろんチキンライス。シンガポールの“ベストチキンライス”との呼び名も高い、〈チャターボックス〉のチキンライスは、まさにこのレストランのシグネチャーディッシュ。冷凍の鶏は一切使わず、独自の製法で時間と手間をかけて作られるチキンは、柔らかさとジューシーさが際立ち、噛むほどに滋味が溢れます。国民的ヌードルのラクサやホッケンミーといったシンガポールのソウルフードも、さすがのホテルクオリティ。上質な素材を使い丁寧に料理されていて、ホーカー(屋台)で食べる料理とは一線を画しています。

一品料理も多彩に取り揃えている〈チャターボックス〉。中国料理をベースにしながらも、独特なスパイスやハーブの使い方で独自の味を生み出しているシンガポール料理の真髄が満喫できます。上質な食材をふんだんに使い、伝統的なレシピを洗練させた料理の数々はどれも、感動的な美味しさ!

〈チャターボックス〉は、シンガポールのオーセンティックレストランとしてシンガポール料理を専門にした初めてのお店。52年の歴史を誇るシンガポールでも一番の老舗です。その味を体験してみれば、長年続く人気の秘密にも納得。〈ヒルトン・シンガポール・オーチャード〉での滞在中、コンシェルジュとチャットして(前編参照)、ぜひ席を予約してもらいましょう。

(キャプション)
ナチュラルでラスティックな店内。大きな窓の下にはハーブガーデンが。
〈OSTERIA MOZZA〉
Hilton Singapore Orchard 5F
☎︎+65-6831-6271
12:00〜14:30、17:00〜22:30
日休  予約が望ましい。
(キャプション)
ナチュラルでラスティックな店内。大きな窓の下にはハーブガーデンが。
〈OSTERIA MOZZA〉
Hilton Singapore Orchard 5F
☎︎+65-6831-6271
12:00〜14:30、17:00〜22:30
日休 予約が望ましい。

ミシュラン一つ星を獲得しているロサンゼルスの人気イタリアン〈OSTERIA MOZZA(オステリア・モッツァ)〉が、アジアに初出店したのがこちら。セレブリティ・シェフのナンシー・シルバートンさんのお店です。カリフォルニアにインスパイアされたイタリア料理が楽しめる店として、オープン以来すでに予約困難なほどの評判に。トスカーナの農家をイメージした店内は、積み上げられた薪や、自然な風合いのレンガ、石壁や床などが居心地良い雰囲気。窓辺にはハーブガーデンもあります。栽培されるハーブやスパイスは、こちらのさまざまな料理に使われていて、〈ヒルトン・シンガポール・オーチャード〉の全体テーマでもあるサステナビリティを具現化しています。

カリフォルニアやイタリアからの高品質な食材を、シンプルながらオリジナリティーも随所に加えた料理に仕立てる、ナンシー・シルバートンシェフ。〈ヒルトン・シンガポール・オーチャード〉にある〈オステリア・モッツァ〉では、その真髄が味わえます。よく知っているはずのメニューも、シェフの手にかかればワンランク上の洗練された味に。ディナーなら、モッツァレラかブッラータ、サラダにグリル料理は欠かせません。

店内中央には14席のモッツァレラ・バーがあり、イタリア各地のモッツァレラやブッラータをはじめさまざまなチーズ料理がワインと共に楽しめます。夕飯を軽く済ませたい時や、チーズとワインで1杯飲みたい時などには最適。ロサンゼルス店で大人気の自家製パスタやピザはランチタイムにぜひ。

黒とゴールドを基調とした高級感あふれる四川飯店の店内。高い天井から下がるいくつものシャンデリアがゴージャス。
〈四川飯店〉
Hilton Singapore Orchard 35F
☎︎+65-6831-6262
12:00〜15:00(土日祝11:45〜12:45または13:00〜14:45)、
18:00〜22:00
無休  予約が望ましい。
黒とゴールドを基調とした高級感あふれる四川飯店の店内。高い天井から下がるいくつものシャンデリアがゴージャス。
〈四川飯店〉
Hilton Singapore Orchard 35F
☎︎+65-6831-6262
12:00〜15:00(土日祝11:45〜12:45または13:00〜14:45)、
18:00〜22:00
無休 予約が望ましい。

日本の四川料理の父と言われ、麻婆豆腐を国民食といえるほどの存在に高めたのが、〈赤坂四川飯店〉の初代、陳健民氏。そのご子息は料理の鉄人でも有名な陳健一氏ですが、こちらは健一氏の長男の陳健太郎氏が腕を振るっています。ミシュラン・シンガポール版が初めて登場した2016年以来、6年連続でミシュラン二つ星を獲得。これはシンガポールの中華料理店では最高記録で、レベルの高さがうかがわれます。

メニューに並ぶのは、日本人にも馴染み深い料理の数々。四川料理の基本である7つの風味「酸味、刺激、辛味、甘味、苦味、香り、塩味」を大切にしつつ、洗練された味わいに仕立てています。四川料理は辛いという印象が強いけれど、陳健太郎シェフは辛さばかりを強調せず、日本からの高級食材もふんだんに使いながらバランスの取れた味わいに。四川飯店の伝統と健太郎シェフの技が凝縮した料理は、さすがの二つ星。感動の食事体験です。

前編でアフタヌーンティーをご紹介した〈ジンジャー・リリー〉。夜は素敵なバーになります。豊富なラインナップのカクテルの中でもおすすめなのが、ヘッド・ミクソロジストのマイケル・メンドーザさんによる、オリジナルのミクソロジー・カクテル。〈ヒルトン・シンガポール・オーチャード〉のコンセプトのひとつであるボタニカルを反映し、フルーツやハーブ、スパイスを自在に使ったここでしか味わえないカクテルです。見た目も美しい華やかなカクテルが、〈ヒルトン・シンガポール・オーチャード〉での1日の終わりを飾ってくれます。

〈Hilton Singapore Orchard〉

ヒルトンホテル

シンガポールのメインストリート、オーチャード・ロードに2022年2月オープン。ツインタワーのビルには1080室の客室があり、アジア太平洋地域では最大規模のヒルトンホテルになっている。シンガポールのライフスタイル、ファッション、ダイニングシーンの中心地であるオーチャード・ロードのまさにランドマーク的存在。そこに聳える〈ヒルトン・シンガポール・オーチャード〉は、ホスピタリティとサステナビリティを追求したホテル。ダイニングのバラエティの多さと質の高さも魅力的。

■333 Orchard Road Singapore 238867
■+65-6737-4411(代表)
■チェックイン15:00
チェックアウト12:00
■全館禁煙
www.hiltonshingaporeorchard.com

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