自分のお金を心豊かに使う。 『ふるさと納税』でSDGsに貢献しよう!ふるさと納税を活用したSDGsプロジェクトを紹介。
今は実際にボランティア活動などがしづらいが、支援先にお金を送ることでSDGsに貢献できる。ドネーションやふるさと納税など、自分に合う手段を考えてみよう。SDGsに貢献できるお金の使い方は、目標別に見ていくと選びやすい。自分の理想の社会を考えたら、手段やプロジェクトをセレクト。参加しやすい方法で無理のない額から始めてみよう。今回は、ふるさと納税でできることをご紹介します。
1.【貧困の連鎖を止めよう。】
世界の途上国だけでなく日本国内でも、貧困層への支援は、飢餓や虐待などさまざまな問題の解決策として期待できる。
困難を抱える子どもたちが安心して過ごせる居場所を。
岐阜県にふるさと納税をすると、18の使用目的から選ぶことができる。「子どもを産み育てやすい地域づくり」や「誰もが住みやすい福祉のまちづくり」などのほか、「子どもの貧困対策を推進」という使い道も。食事の提供を通じ、生活困窮世帯やひとり親家庭の子どもの居場所づくりに取り組むという。(Project:岐阜県)
2.【飢餓で苦しむ人を救う。】
国内でも“隠れ貧困層”がいるとされ、家で食事をとれない子どもたちが少なくない。彼らにごはんを届けるための方法がこちら。
A.“誰かのための返礼品”で子育て世帯の食事を支援。
「ふるさとチョイス」のふるさと納税の中には、「思いやり型返礼品」として、団体が支援する先へ品を届けることができる。山形県三川町では、「山形ゆりあふぁーむの特別栽培米雪若丸」を選択すると、寄付者ではなく子育て世帯へと送られる。このタイプでは地域支援と子育て家庭支援の両方が可能だ。(Project:山形県三川町/©こども宅食応援団)
B.「見えない貧困」を見えないまま支援できる。
東京都文京区へのふるさと納税を使ったクラウドファンディングでは、「こども宅食」を実施。経済的に困窮する子育て世帯に食品などを届けることで見守り、必要な支援につないでいくことができるのだという。周りに助けを求められない家庭とゆるやかにつながり、支援している。(Project:東京都文京区)
3.【良いエネルギーをみんなに。】
使いやすく環境に優しいエネルギーをすべての人に、いつも供給できるように。今回は過去の事例をもとに考えよう。
A.災害時に頼りになる太陽光発電を備えておく。
暖を取ったり、スマホを充電したりと、非常時にも必須な電力は、クリーンなものを。宮崎県国富町へのふるさと納税を使ったクラウドファンディングでは、太陽光発電・蓄電ができるシステムを避難所に設置するプロジェクトが200%を超える達成率で終了。町内のメーカーがソーラーシステムを整えた。(Project:「もしも」のときでも安心!非常時に役立つ発電・蓄電システムを避難所へ設置したい!)
B.日本らしい景色に似合う新しいソーラーパネルをデザイン。
長野県小布施町では再生可能なエネルギーの活用を進める一方で、街の美しい景観への取り組みを行ってきた。このプロジェクトで集めた資金で、デザイン性の高いプロトタイプを製作。日本の瓦屋根に設置しても景観を壊さないソーラーパネルが実現し、他の地域に対してもヒントになっている。(Project:デザインと再生可能エネルギー活用の両立を実践! 景観に配慮したソーラーパネルを町の施設に設置したい)
4.【サステナブルな物選び。】
毎日の買い物でサステナブルな品を買うように、クラウドファンディングで作られる商品やふるさと納税の返礼品を選んでみる。
梅酒に使った梅を無駄にしないサステナブルな返礼品。
京都府城陽市の特産である梅「城州白」は、梅酒作りに使われたあと、街の料理店などで活用しきれない分が廃棄されてきた。市のふるさと納税では、このしぼり梅を使ったクラフトビールの返礼品をセレクトできる。ほかの自治体でも、エシカルなお礼の品を探すことができるため、選ぶ基準としておすすめだ。(Project:京都府城陽市)
初めての投資にもおすすめ。ESG投資にトライ!
もう一歩踏み込んで社会のためにお金を使ってみたい人はESG投資を検討してみて。FPの黒田さんによれば、企業の社会貢献度を見て投資するESG投資は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIP)が2017年からESG指数を採用したことで注目されるように。「すでに投資に積極的な人でも、サテライト的に取り入れるケースが増えています」と黒田さん。投資という手段で企業を応援し、間接的な社会貢献をすることもできる。
「投資ビギナーなら、少額から始められる投資信託で探してみるのがベター。たとえば投資信託評価会社〈モーニングスター〉のサイトでファンド検索をすると、基本的な情報が得られます。ESGと銘打った商品はたくさんありますが、その中身をきちんと調べることも大事。気になる会社のプレスリリースやホームページのESG欄をチェックして、自分でリテラシーを高めましょう」。普段の生活でも、ESGに積極的な企業かどうか知ることができる。メーカーなら、商品にSDGsへの努力が見られるかじっくり検討しよう。
『モーニングスター』
世界最大級の投資信託評価会社。ホームページでは「ESG/SDGs総合ガイド」を公開し、優秀なファンドを掲載しているほか、ESGファンドの検索も簡単にできる。
『ふるさとチョイス』
日本全国のふるさと納税のお礼の品や、寄付金の使い道などを掲載した日本最大級のふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」。地域の課題解決につながる寄付金の使い道を選択し、寄付する「ガバメントクラウドファンディング®」、「ふるさとチョイス 災害支援」も選べる。