カルチャーで知るSDGs 「貧困問題」について考えるドキュメンタリー&映画3選。世界の問題について作品から知ろう!
なんだか難しそうと思われがちなSDGs、実は私たちの生活に身近なテーマばかり。現代社会が抱える課題について知るきっかけになる、映画やドラマ、本を紹介していきます。今回ご紹介するテーマは「貧困問題」。世界の全人口の10人に1人が貧困状態にあるといわれている今、貧しさを知り、本当の豊かさについて考えてみませんか?
1.『ティファニー・ハディッシュの みんな準備バッチリ!』
アメリカの女優・コメディエンヌとして知られるティファニー・ハディッシュが、トレイシー・アシュレーやアイダ・ロドリゲスなど個性あふれるコメディ仲間6人をキュレーション。決して裕福とはいえない環境を生き抜いてきた彼女たちが、シニカルかつ秀逸なネタと極上のユーモアを披露する。
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「複雑なバックグラウンドを持ったコメディアンたちのジョークに笑いながらも、ふとした瞬間に格差社会に生きることの意味を考えさせられます。」
2.『ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡』
世界的な現代芸術家、ヴィック・ムニーズのアートプロジェクト「ピクチャーズ・オブ・ガベージ」を追ったドキュメンタリー。故郷ブラジルのゴミ処理場で働く人々と出会ったヴィックが、彼らとともにゴミを利用した巨大作品を制作していく過程を撮影。(DVD4,000円/ユナイテッドピープル)
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「アートで社会と人を変えていくという試み。ヴィックとの共同作業を通じて、処理場で働く人々が自らの生き方を見つめ直していく姿も描かれています。」
3.『わたしは、ダニエル・ブレイク』
ケン・ローチ監督が社会の片隅で必死に生きようとする男の奮闘に迫った人間ドラマ。病気で働けなくなった59歳のダニエルが、シングルマザーのケイティとの出会いを通じて前進しようとする姿を描く。(Blu-ray&DVD&デジタル好評リリース中/提供:バップ、ロングライド、発売元:バップ)
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「監督が貧困にあえぐ人々を目の当たりにし、引退宣言を撤回してまで作った渾身作。人と助け合い、思いやることで人生は変えられると教えてくれます。」
Navigators
・小田部仁(おたべ・じん)/ユースカルチャー 誌『Quick Japan』編集部を経て 独立。現在はフリーランスで文筆 ・編集業に携わる。
・松山 梢(まつやま・こずえ)/雑誌『ROAD SHOW』の編集を経てライターに。映画や演劇、ライフスタイルに関する記事を執筆。
(Hanako1190号掲載/photo:Natsumi Kakuto text:Momoka Oba)