女性の体と性の悩みごと、宋美玄先生に聞いてみました。 『いつかは絶対に子供を産みたい。準備できることは?』教えて、宋美玄先生!産婦人科医に聞く、女性の体と性の悩みごと。 LEARN 2020.11.20

働き方に結婚、出産や自分の体について…、日々は選択の連続。突きつけられる選択肢に迷ったり、間違ったり、軌道修正をしながらも、自分の道を歩み続ける、わたしたちの話。今回は、女性の体と性の悩みごと、宋美玄先生に聞いてみました。女性の体についての悩みは尽きないもの。特に「妊娠・出産」といった大きな選択肢を前にすると考えることがたくさん。

Q.「いつかは絶対に子供を産みたい。今からできる準備や気をつけたほうが良いことは?」

「いつかは絶対に子供を産みたい。今からできる準備や気をつけたほうが良いことは?」

今付き合っている彼と結婚するかもわからないし、仕事もこれからもっと頑張りたい。でもいつかは絶対に子供を産みたいと思っているんです。今からできる準備や気をつけたほうが良いことは?(スタイリストアシスタント/25歳)

A.今すぐ子供が欲しいわけじゃなければ、ピルの服用がベター。

今すぐ妊娠したかったり、1年以内に子供を作る予定がないのであれば、低容量ピルの服用をおすすめします。ピルを飲むことによって子宮内膜症をはじめとする、妊娠しづらくなる炎症から子宮を守っておくというのが、20代のうちは一番良い方法だと思いますね。「ピルは飲み忘れが怖い」なんて声も聞きますが、今は服薬管理アプリなどもあるので、そういうツールを使って上手に薬と付き合っていってほしいです。

30代に入ってからも妊娠しておらず、将来的に妊娠を希望している場合には、一度AMH(アンチミュラー管ホルモン)検査※をしてみるのも良いと思います。その結果によっては、卵子凍結などを検討してみてもいいかもしれません。ただ、技術的にはまだ不安定なところもあるので、経済的にも余力のある人に限る話にはなってくるかと思いますね。それに相談者さんの年齢くらいで、今すぐの妊娠を希望していない場合であれば、卵子凍結等について考えるのは早いと思います。低容量ピルを服用することで生理周期をコントロールすることもできるので、周期の乱れなどの煩わしさからも解放されるはずです。

※AMH検査:発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンの値を調べる検査。卵巣内に残っている卵子の数を反映する数値といわれている。

Navigator…宋美玄(そん・みひょん)

産婦人科医、医学博士、丸の内の森レディースクリニック院長。産婦人科医として働きながら、書籍の執筆やテレビのコメンテーターとしても活躍している。

(Hanako1190号掲載/illustration:Manako Kuroneko text:Makoto Tozuka edit:Rio Hirai)

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