地元野菜を使ったランチや手づくりおやつ。〈amica〉の温かな一皿がもたらす幸せ時間 LEARN 2022.12.29

西武鉄道新宿線「花小金井」駅にある〈amica(アミーカ)〉は、ひとりでも気兼ねなく過ごせる素敵なカフェ。この街らしいゆったりとした時間が流れる空間で、地元野菜をたっぷり使ったランチやおいしい自家製おやつが楽しめます。一度訪れてみたら、またひとつ行きつけの店が増えることでしょう。

ここ〈amica〉は、ついふらっと寄りたくなる我が家のような場所。

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店主の守屋留美さんがひとりで切り盛りするカフェ〈amica〉は、「花小金井」駅南口から歩いて3分の静かな住宅地にあります。6年前に、縁があってここに店を構えることになったそう。

「はじめは自宅がある新宿線の『東村山』駅で物件を探していましたが、理想的なところがなかなか見つからず、範囲を広げて探すうちに偶然見つけたのがここでした。直感的にいいなと感じて決めたんですが、落ち着いた街の雰囲気が『女性のおひとりさまがゆったりくつろげるお店』という〈amica〉のコンセプトにぴったり合った気がしています。いまではインスタグラムを見て遠方から来てくださる方もいらっしゃいますが、お客さまの多くは地元の方なんですよ」

次第に口コミで評判が広がり、お客さまの7割が常連に。そのほとんどが地元民という、地域に愛されるお店になりました。年齢層は20代から60代のマダムまで。その幅広さもこの場所の居心地のよさを物語ります。

棚には自由に読める、食べものにまつわる小説やエッセイが
棚には自由に読める、食べものにまつわる小説やエッセイが

〈amica〉は、イタリア語で「女友達」という意味。女性のおひとりさまが友だちの家に遊びに来るような感覚で気楽に過ごせるように、という思いから名付けられました。そのコンセプト通り、店内はオフホワイトと木のインテリアを基調にした、肩肘張らずにゆったりと落ち着ける空間です。

内装はパン屋カフェ〈ユヌクレ〉やカフェ〈手紙舎〉など、さまざまなカフェを設計してきた井田耕市さんが手がけました。守屋さんからのリクエストは、ホワイトカラーと木を使ってほしいという2つのみ。結果、守屋さんが趣味で集めているアンティークや雑貨とも相性抜群な内装に仕上がりました。なかでも目を惹くのは、ミシン台をDIYしたテーブル。

鮮やかなブルーカラーに惹かれて購入したというTOYOTA製のミシン台は、アンティークショップでもなかなか見かけない希少なもの。
鮮やかなブルーカラーに惹かれて購入したというTOYOTA製のミシン台は、アンティークショップでもなかなか見かけない希少なもの。

「ブルーのミシン台を使ったテーブルだけは、昔から持っていたんです。アンティークショップで一目惚れして購入したものの、自宅で何年も眠っていたんですよ(笑)。せっかくなので使おうと持ってきたら、井田さんから『カウンター席に使う板が余ったので、追加でミシン台を買ってもう2テーブル作らない?』と提案いただいて。いまではこの3テーブルが、お店のシンボルになっています」

守屋さんのセンスとこだわりは、もちろん料理でも光っています。もとはイタリアンの料理人として活躍していましたが、〈amica〉ではさまざまなジャンルの料理を楽しんでいるそう。

「調理師学校を経て、イタリアにも足を運んで勉強しながら、十数年前までイタリア料理店に勤めていました。ただ体を壊して辞めてから、10年ほど料理の世界から離れていたんですよ。でもあるとき、せっかく培ってきた料理の腕を生かしていきたいと考えるようになって。イタリアン以外の料理も作りたかったので、ジャンルに縛られない、かつひとりでも営業できるカフェという形で再出発することにしました。いまは自由気ままに料理する毎日が、とても楽しいです」

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