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ツレヅレハナコの電車メシ File3 空港の近くに「うなロード」!
ぽっかり予定が空いた1日。どこか知らないところへ行ってみませんか? 電車で行けて、日帰りできて、もちろんおいしいものがあるところ。そんな気楽な旅が大好きな食いしん坊・ツレヅレハナコが、お腹いっぱいになる楽しい1日電車旅をご案内します!
第三回は「うなロード」こと成田へ!
成田山詣でからの鰻重ビール。
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東京駅から成田エクスプレスに乗ろうとホームに立っていると、たまにやってくる総武線快速「成田空港駅」行き。「これって、成田空港の前にあるいろんな駅に停まるのねー。成田……あ、成田山にも?」
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そう、成田といえば成田山新勝寺。真言宗の大本山で、不動明王をご本尊とする大きなお寺!そういえば、お寺の前には立派な参道があるのですが、なぜかそこには「うなぎ屋」が立ち並ぶと聞いたことがあるような。えー、うなぎ???
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寺とうなぎの関係性、気になるわあ……。というわけで、さっそく総武快速に乗って1時間半ほどで到着。やってきました成田駅!
これぞ、うなぎ登り!?いざ「うなぎロード」へ!
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参道へ向かうと、わー!たしかにうなぎの看板だらけ。これは……、ぜひ「うなロード」と呼びたい!
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歩いても、歩いても、うなぎ。
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なんなら、店の前でもガンガンうなぎをさばいている。
ちなみにコチラは大人気のお店「川豊」さんですね。
成田山とうなぎの不思議なカンケイ
ところで、なぜこれほどまでにうなぎ屋が多いのか?調べてみれば、成田という土地は利根川と印旗沼にはさまれており、大昔は一年を通して「うなぎ」が獲れたのだそう。
今はさすがに、地元のものは超希少なんだろうなあ…。また江戸時代、関東各地から3~4日かけて成田山を訪れる参拝者たちに、「疲れを癒し、精がつくものを」と出されるようになった…という説も?いずれにせよ、長い歴史をもつ食文化なのねー。
「うなぎの文字を見てると、お腹すいてきたわ……」と思っていたら、
成田山新勝寺に着きました!
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ババーン!境内に入れば、そこは「さすが大本山」と言いたくもなる圧倒的なスケール。
この一瞬は、うなぎのことも忘れます。
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「おいしいうなぎが食べられますように」とお参りをして、(っていうか、もっとほかのことお願いすればよかったな…)迫力のご祈祷を見学したりしつつ広大な境内をうろうろ。私、スピリチュアル的なことは全然わからないのですが、「気がいい」ってこういうことを言うのかしらね~と思う雰囲気の良さ。
そしていよいよ、うなロードでうなぎを食べるのかと思いきや、いきなりタクシーに乗り込みます。なぜなら「印旛沼の前にあるうなぎ屋がうまい!」との情報を、事前に仕入れていたから。「沼の前のうなぎ屋」って……それだけで行ってみたいわ~。
沼の前のうなぎ屋で絶品うな重を!
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10分ほどで到着したのが、こちら「い志ばし」さん。なんたる味のある外観!超好み!
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お店の前には田んぼが広がり、その奥にあるのが印旛沼です。
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正面入り口はあるものの、店に着いたらまずは裏手へ行くのがこの店のルール。

裏手口から人数と注文を告げ、ベンチに座って順番を待つのです。屋外ウェイティング!のんびりしてていいな~。

こんな番号札をいただけますので、おとなしくうなぎを脳内イメージしつつ待つべし。
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順番が来ると「16番さーん」と呼ばれるので、席に着きます。窓の外には緑がいっぱい!いいねー!
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注文は先に通してあるので、あっという間に料理がやってくる。なんという合理的なシステム!
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うなぎ屋に来たなら、もちろん肝串(215円!)&ビール! ねっとり濃厚な肝に、香ばしいタレの味と香り……、あー、大人になってよかった…(泣いてる)。
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そして、来ました! 鰻重さま~~~~。昔、なにかで読んだ「うな重のツウな食べ方」的な文章に、①ふたを取り、山椒をまんべんなくふる。②ふたを閉めて30秒ほど蒸らす。
というのがありまして。以前はかたくなに信じてやっていたのですが、よく考えたら香り成分を蒸らす必要ってないですよね…。っていうか、そもそも最初は山椒なしで食べたいよ!というわけで、即オープン!
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きゃー、逢いたかったよ!こちらのうなぎは、蒸さずに直接焼く関西風。そのぶん身は、ほどよいふわふわ加減で脂もジューシー。そこに伝統の甘辛タレがからみついています。な、なんじゃこの白メシ泥棒は……おいしーーーい!うな重の前では誰もが無心。「野菜が足りてない」とか誰も言い出さない魔力があるわよね。
別世界を体験!
航空クルーが集うブリティッシュパブへ。
がっつり食べ終わって、満足満足……。タクシーで駅まで戻り、そのまま帰るかと思いきやもう一軒!成田は空港が近いこともあり、航空クルーの欧米人もよく立ち寄る町。実はブリティッシュパブが豊富だそうなのです。
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うなぎとパブ…不思議な組み合わせですが、なかでもヴァージンアトランティック航空の会長が始めたという、〈ザ・ヴァージン〉へ!
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店に入ると、そこはもう別世界。広々とした空間には、英国そのままのベンチシートやカウンター、奥のフロアにはビリヤード台、地下クラブスペースまであるのです!ひゅー、これは盛り上がるだろうなあ。ちなみに普段の客層は、ほとんどが欧米人だそう。
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ビールカウンターには生ビールタップがズラリ。いかにも英国なギネスなどのほか、見慣れぬ銘柄などもあって迷うわー。
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私は、イギリスを代表する銘柄の一つバスペールエール!ぷっはー。皮張りのソファーに埋もれながら飲むビールは最高。
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もう、うな重のおかげで何も食べられないけど、英語&日本語表記のメニューもブリティッシュな感じで読むだけで面白い。フィッシュ&チップスはもちろん、ミートパイには煮こんだ豆がついているらしい。ほほー、食べてみたいな…。
もう一駅行けば、そこはもう成田空港。でもそのひとつ手前で降りてみたら、おもしろ食文化が詰まった町でした。よく「成田空港から海外行くのって遠いよね~」という話になりますが、日帰り旅行と思えば東京から成田はちょうどいい距離なんですよね。「うなぎとビールとお参り」がテーマの旅、次の休日にぜひどうぞ!