本山順子の迷子のお守り〜お寺と神社、お散歩アラカルト〜 安らぎの場所、鎌倉〈高徳院〉を参拝。国宝「阿弥陀如来坐像」は想像以上に迫力満点!

LEARN 2020.07.18

モデル・本山順子が神社仏閣、教会や寺院を国内外問わずご紹介する本連載。第53回目は神奈川県鎌倉市に街詣で。前回と同じく、Hanako7月号の誌面でもご紹介されていた、鎌倉のシンボルでもある国宝“鎌倉大仏”が鎮座する〈高徳院〉にお邪魔してまいりました!観光名所ではありますが、地元の人には欠かせない安らぎの場所にもなっています。それでは早速!詣でましょ〜う!

鎌倉 高徳院

緑豊かな参道を歩いていくと、立派な仁王門がお目見え。〈高徳院〉の山号「大異山」を記す扁額が掲げられた山門は、18世紀初頭は内部に安置されていたものがこちらに移築されたものと伝えられています。

鎌倉 高徳院

山門には立派な一対の仁王像!瞳は水晶で加工が施され白目の血走りまでもかっこよく表現されており、何よりお目目がキッラキラ!力強くも、どことなく不敵な笑みを浮かべていらっしゃると感じるのは私だけでしょうか?若々しく頼もしい印象。

鎌倉 高徳院

彫刻家瀧本光國さんの手により、2年半もの歳月をかけ修復されて現代に蘇った仁王像。修復の様子を「高徳院仁王像平成修理報告書」で拝見させていただいたのですが、もう圧巻!高徳院のホームページからも見れますので、みなさまも是非ご覧になってみてください!

鎌倉 高徳院

券売所をくぐり、しばらくすると見えてきました!青空の下、後光山を背負われてなんとも穏やかな表情をされた“鎌倉大仏”の国宝、阿弥陀如来坐像!「思ったよりおっきい!」と素っ頓狂な声をあげてしまいました。

鎌倉 高徳院

香炉も細かく細工が施されておりとても素敵!なんと鎌倉大仏は、作者や創建当時の事情、原型者すら分かっておらず、不明な点が多いのだそう。とても意外ですよね〜。背中が丸く俯いていらっしゃるのは、見上げた参拝者と目を合わせてくださるためなのだとか。気になる大仏さまの体重は121t!

鎌倉 高徳院

大仏さまの背中の方へ回るとなにやら不思議なものが…。こちらは青銅製の花弁で、江戸中期に蓮台の制作を全部で32枚企図されていたのですが、そのうちの4枚だけが完成したものだそう。寄進者の名前が刻み込まれていますね〜。

鎌倉 高徳院

見上げると、大仏さまの背中がパッカリ!なんだかこういうのワクワクしません(笑)!?。あちらの窓から胎内へ柔らかな日差しが差し込みます。制作時は窓から中土と中型を取り出していたのだとか。

鎌倉 高徳院

胎内へも入らせていただきました!(現在は休止中)鋳造時の鋳張りの線がくっきりとわかりますね!今では想像もできないほどの本当に気の遠くなるような制作工程…。耐震のため今は首の部分などが強化プラスチックで補強がされていました。ですがほぼ造立当初の像容を保たれているのだそう。すごいですよね〜。

何度も台風や大地震、大津波などに見舞われ、大仏殿が倒壊して現在の姿になった「露坐の大仏」。ただ静かに座り、ずっと鎌倉の地を見守ってこられた雄大なお姿。圧巻の大きさの迫力とは裏腹に不思議と心は穏やかに。心健やかな参拝をさせていただきました!それではみなさまも良い参拝を〜!

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