こころほどける、さくほろアーモンドクッキー|矢野仁穂の「日曜日の朝おやつ」 FOOD 2023.07.20

焼き菓子屋〈カサネ〉のオーナー・矢野仁穂さんが、日曜日の朝に食べたい「朝おやつ」をお届けする短期連載。今回のテーマは、さくほろアーモンドクッキーです。

1,200kmの大移動。見知らぬ土地へ引っ越してきました

働くことと、学ぶことと、遊ぶこと。
時代を遡るとそれらは区別されておらず、ひとつの地続きのものだったと、なにかの本で読みました。

確かにそうかも。私がかっこいいと思う大人たちは、遊ぶように働いて、その中で常に学びを得ている気がする。そんなことをぐるぐると考えていたら、いつの間にか引っ越すことを決めていました。

見知らぬ土地で、自分の「生活」に向き合いたかった。
働いて、学んで、遊ぶ。
それらのバランスを自分で掴みながら、境目を溶かして、ただ「生活」をしたかったんだと思います。

本当に来ちゃった。
来ちゃったからには、やるしかないんだなぁ。

6月/雨間「さくほろアーモンドクッキー」

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今日の朝おやつは、さくほろ食感のアーモンドクッキー。スノーボールをアレンジしたクッキーです。

粉糖の優しい甘さと、サクッと噛めばほろほろ崩れる甘さ控えめの生地。ひと噛み目特有のサクッと感をたくさん味わいたくて、ちょっと大きめに。
このクッキーを食べると、心のバリアも壊れて、ほぐれる感じがするんだよなぁ。

成形しやすい生地になっているので、みなさんそれぞれお好きな形で!
思うがままにいきましょう〜!

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■材料(大きめサイズ8個分) 所要時間30分ほど
バター…40g ※室温に戻しておくと作りやすいです!
アーモンドダイス…20g
薄力粉…60g
粉糖…10g

仕上げ用粉糖…適量

★準備物
ボウル

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【1】バターをボウルに入れて、滑らかになるまでゴムベラで練ります。
もし、バターがまだ固いかも…くらいだったら、耐熱ボウルを使うのがおすすめ。10秒ずつ加熱しながら様子をみて混ぜてくださいね。

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【2】バターにアーモンドダイスを加えて、ぐるっと全体をかき混ぜます。軽く混ざればOK。

【3】薄力粉を振るいながらボウルに加え、さらにゴムベラで切るように混ぜていきます。
思いっきり振りすぎると、ボウルを飛び出して、周りが真っ白になるので気をつけてくださいね!私はよくやらかします。

生地も完成に近づいてきたので、ここら辺でオーブンを170度に予熱スイッチオン!

【4】全体がまとまってきたらゴムベラを置き、手で1つの塊に。
「ちょっと細長くして2等分」を繰り返して、ちょうどいいサイズ感に整えていきます。私は少し大き目が好きなので8等分に!小さめが好きな人は、10〜12個くらいでも◎。

【5】等分した生地を、好きな形に!私は今日の気分で「O」と「U」にしてみました。
まんまるでもいいし、星や三日月もかわいいかも。ポイントは、適度な厚さ。サクっの次の“ほろっ”が大切なので、いつものクッキーよりは丸っこいイメージで整えてあげてくださいね。

【6】170度に予熱したオーブンで、15〜17分くらい表面の焼き色を見ながら焼成。
バターのいい香りが漂ってきたら、焼けてきた合図です。

焼いている間に、深めのボウルに仕上げ用の粉糖をセット。
オーブンから取り出したら粗熱を取り、そのまま粉糖の中へダイブ!クッキーに粉糖を纏わせたら完成です。

クッキーが熱いほど粉糖は分厚く、冷めているほど薄くつきます。
お好みの甘さで調整してみてくださいね。ちなみにわたしは薄づき派です。

いざ、朝おやつ!

今月の朝おやつ、いかがでしたでしょうか。
サクッ。ほろっ。クセになるでしょう?これがいいんです。

ついつい手が伸びちゃって、あっという間になくなるまでがセット。
引越し、バタバタしてたしなぁ。ゴロゴロしようかな。

みなさんものんびりな日曜日を。

今月のプチアレンジ

今月のアレンジは、抹茶。
生地に入れてもいいけれど、仕上げの粉糖に混ぜてあげるのもお手軽でおすすめ。濃さも調節しやすいし、粉糖だけのものを作ったボウルに抹茶を入れればいいから洗い物も増えない!

おんなじ理論で、好きなスパイスとか入れても。
ぜひ、いろんな味を楽しんでみてください〜!

photo:Wataru Kitao

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