週末限定のテイスティングバー。両国〈Single O〉|斉藤アリスのコーヒースタンド探訪 FOOD 2023.02.03

カフェ好きで知られるモデルの斉藤アリスの連載がリニューアル!今度は「コーヒースタンド」をテーマに、気になるお店をご案内します。

2014年に両国にできたロースター〈Single O Ryogoku Tasting Bar〉へ行ってきました。読み方は「シングルオー」。2003年にシドニーで生まれた焙煎所です。もともと工務店だったビルの1階をリノベーションしているお店で、無骨な倉庫の雰囲気がかっこいいです。

この日コーヒーを淹れてくれたのは、バリスタの橋口菜花さん。シングルオーでは夏と冬でそれぞれシーズナルブレンドがあり、毎年少しずつ配合を変えているそう。この日は冬季限定の「シュガープラム」を。砂糖菓子という意味の英語で、その名の通り、ほっとできるような甘い味わいが特徴です。

「シングルオリジンというと、酸味を思い浮かべる人も多いと思います。しかし私たちシングルオーが一番大切にしているのは甘みです。良質な鉄の焙煎機を使ってじっくり火を通すことで、豆本来の甘みを引き出しています」と話すのは、店長の成沢勇佑さん。酸味の強い浅煎りと苦味の強い深煎り、その中間くらいを目指すことで、バランスのよい甘みが生まれるそうです。

「シュガープラムはコクがあるので、カフェラテにも合いますよ」と橋口さん。カップを口に運んで思わず「たしかに!」と頷いちゃいました。オーツミルクのまろやかな口当たりと、お豆の甘みがベストマッチ。朝のお腹に優しさが染み渡ります。

「開業当時は〈Single Origin Roasters〉という名前でした」と成沢さん。今でこそシングルオリジンと聞けばコーヒーだと認知されていますが、シドニー開業当時の2003年はまだまだ世間的な注目度は低かったそう。そんな時代から豆の個性を引き出す飲み方にスポットを当てていた、元祖スペシャルティコーヒーなお店なのです。

トイレの周りには寄せ書きがたくさん。世界各国から訪れた方々や、中には有名なバリスタさんの寄せ書きも。頼まれてはいませんが、自分から名乗り出て書かせていただきました。見つけてね。

店長の成沢さんは2017年にエアロプレスの日本大会で優勝。世界大会で2位だった実力の持ち主。成沢さんがシフトに入っている時は、注文をすればご本人がエアロプレスで淹れてくれるそうです。飲んでみたい!という方は、事前にシフトを確認して向かってくださいね。

〈Single O(シングルオー/Single O Ryogoku Tasting Bar)〉

■東京都墨田区亀沢2-23-2
■03-6240-4455
■土日10:00〜18:00
■月〜金休 ※祝日の場合も定休日となります。

photo:Miyu Yasuda

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