刺激たっぷり、塩ブラウニー|矢野仁穂の「日曜日の朝おやつ」
焼き菓子屋〈カサネ〉のオーナー・矢野仁穂さんが、日曜日の朝に食べたい「朝おやつ」をお届けする短期連載。今回のテーマは、塩ブラウニーです。
冬、本気出してきてます
寒い!寒すぎる!
目が覚めるのと、起き上がるのは別問題。お布団との友情が日に日に深まっていく今日この頃です。起きたい時間に起きられなくて、todoリストも消化できず、明日こそは!の繰り返し。ちなみに、昨日も今日も、多分明日も、起きられないです。
そんな時こそ、おやつの出番。とりあえず、部屋を温めて(大事)、ベッドから出て(気合)、焼いて、食べて、考えようかな。ベッドから出るだけで、えらい!
12月冬日和/曇りのち晴れ「塩ブラウニー」
寒い季節といえば、チョコレート菓子。冬の匂いが鼻をかすめると、ふいに、そして急激に、恋しくなるんです。一口かじるだけで、張り詰めた冬の空気に灯りがともる。なんだろうなぁ、チョコレートの力って偉大。
ビターチョコのほろ苦さ。レーズンの酸味。アーモンドの食感と、ピリッと甘さを引き裂くお塩。
二度寝しませんように、と願いも込めて、わざと賑やかに。今日は、刺激たっぷりのブラウニーを作ります。
■材料(小さめのマフィン型 約12個分) 所要時間40分ほど
薄力粉 15g(小さじ5)
・片栗粉 15g(小さじ5) 軽さを出すため
・きび砂糖 25g ※グラニュー糖でも大丈夫です!
・チョコレート 75g ※軽く割っておくと楽です!
・バター 25g
・牛乳 15g
・卵 1個
・素焼きアーモンド 25g
・レーズン 30g
・塩 適量
ビターチョコレートなので、ほろ苦さが残る大人な味に仕上がります。もう少しまあるく優しい味が好みの方は、ミルクチョコレートでも、ブレンドしても。
お好きなバランスを見つけてみてください〜!(私も気分によって変えてます)
あと、ごめんなさい。きび砂糖を準備し忘れてて、途中でちゃんと出てきます。やってしまった…ごめんなさい。レシピに出てくるタイミングで材料を準備すれば、入れ忘れは防げますので!
★主な準備物
・型(今回は47mm直径のマフィン型)
・ボウル(サイズ違いのもの)3つ
今回はマフィン型で焼きましたが、バットにオーブンシートを引いてもOK。
ブラウニーは膨らまなくてもカッコがつくので、お家にあるもので。(実家ではアルミカップが大活躍でした!)
【1】下準備を3つ。
1つ目は、使用する型にバター(分量外)を。もしくは、オーブンシートを。キッチンペーパーでぐりぐり塗っちゃいますが、ラップを丸めて塗る裏技もあるとか…(確かにラップのがバター弾いて良さそう)
2つ目は、アーモンドを半分の大きさにカット。ガシガシ噛んで、アーモンドならではの甘みも存分に感じてもらおうという作戦です。あとは、噛むと目が覚める。二度寝したくない。
3つ目は、お湯の準備。後片付けにも使えるので、たっぷりと沸かしてください。
【2】チョコレートとバターと牛乳を小さめの耐熱ボウルに入れて、ラップ。レンジでチン!チョコレートを溶かします。チョコレートの大きさによって時間はまちまちなのですが…1分ずつ「温め→混ぜる」を繰り返すと安心です!
【3】ここでついでにオーブンを200℃に予熱。
【4】大きめのボウルにお湯を入れ、ひとまわり小さいボウルに卵ときび砂糖を入れて、泡立て器でしっかりと混ぜます。このボウルにどんどん材料を入れていくので、理想はちょっと大きめ。そのほうが混ぜ合わせやすいです。
(しれっと書いてますが、ここできび砂糖事件が発覚。笑ってごまかしてます。)
【5】④に②を入れて、泡立て器で混ぜ合わせる。ここまで来ればあとは混ぜていくだけ!湯煎とかめんどくさいことさせてごめんなさい!
【6】薄力粉と片栗粉を⑤にふるい入れる。ヘラに持ち替えて、切るように混ぜる。
(湯煎は粉を入れる前に外してOK!お湯は洗剤と一緒に2のボウルに移して、シンクへ放置!)
【7】少し粉っぽさが残るくらいで、レーズンを投入。引き続き切り混ぜをして、全体が混ざったら生地の完成!
【8】型に流し入れて、上にアーモンドとお塩をトッピング。お塩はパラパラ全体に振りかけちゃってOKです!
【9】型を10cmくらいの高さから落として空気を抜いたら、予熱済みのオーブンへ!180℃に設定して、15分焼きます。(バットで焼く場合は+3分ほど。様子を見て焼成してください)
【10】串を刺して、生地がついてこなければ完成!型ごと粗熱をとり、少し温かいくらいで型から外すのがおすすめ。お箸でくるっと取れるはず。
いざ、朝おやつ!
今月の朝おやつ、湯煎のおかげで、ちょっと洗い物が増えてしまいました。
でもでも、チョコレートのお菓子っておいしいから!
ひと手間あっても、おつりがじゃらじゃらくるくらいの癒しが戻ってきます。
チョコレートのあま〜い匂いを顔中に浴びながら、
ひと噛み目は、はふっと噛んで、カカオのほろ苦さがふわっと。
ふた噛み目は、ガシガシ噛んで、ナッツの甘みと旨味がじわじわ。
途中でぐにゃっとレーズンが出てきたり。ピリッと塩に喝を入れられたり。
自分の気持ちに寄り添って、お菓子の力も借りて。
寒い冬もゆらゆら乗り切りましょうね。
それでは、たんまり溜まってるtodoリスト、見直してきます。まずは洗濯…。
今月のプチアレンジ
生地に入れるレーズンをラムレーズンにすれば、キャラメルのような深みのある香りがプラスされて、大人の味に。
レーズンとラム酒を耐熱容器に入れて、レンジでチン!1分×2回で、都度ぐるぐるとかき混ぜます。分量は、レーズンが浸るくらいまでラム酒を入れればOK。
水分量も増えるので、ブラウニーは少ししっとりした仕上がりに。